新海誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『秒速5センチメートル』は、劇的な出来事や分かりやすいカタルシスを排した作品でありながら、人の心に残り続ける“時間”そのものを描こうとした、極めて静謐な物語である。
物語の中心にあるのは恋愛の成就ではなく、想いが届かなかったこと、踏み出せなかったこと、その後もなお心に沈殿し続ける感情の重さだ。
淡々とした語り口と抑制された描写は、登場人物の内面に流れる時間の遅さ、そして人生における決定的な瞬間がいかに静かに通り過ぎていくかを雄弁に物語っている。
読者に強い感情を押しつけることなく、ただ「そういう時間も確かに存在する」と差し出す姿勢には、作品としての覚悟と誠実さが感じられる。
好みは分かれ -
Posted by ブクログ
アニメーションの映画を観たという記憶はあやふや。
昨年、実写版を観た。
そして、新海誠監督がアニメの後にリリースした小説版をオーディブルで聴いてみた。
作者(新海誠監督)の中にあった物語には、この小説版が一番近いのか?
それともアニメを撮ってから、この小説の内容が醸成されたのか。
実写版の監督は、新海誠氏ではない。
それぞれのバージョンは、あたかもパラレルワールドのように少しずつ異なっている。
なかでも小説版は、当然ながらより細かく主人公の心の中を細かく描いている。
そして、拗れたおっさんは、そのうじうじしたところがとても好き。
改めてアニメーション映画を観てみようと思う。 -
Posted by ブクログ
映画の公開当時、映画館で見て、すごい良くて、最近久しぶりにまた見返して、やっぱりすごく良くて、世界観を深めたくて手に取ったこちらの小説。
小説の映画化を楽しむっていうのはあったけど、今回は逆で映画のノベライズ。私にとっては初めてのパターンだった。
映画の補完的な意味を掴めたらいいなっと思ったけど、どちらかというと、映画の通りかなと。映画の通り、すごくよかったけど、期待が大きくなりすぎたりかも。
1番よかったのは、解説の川村さん。「世界から猫が消えたなら」を書いた方だったのかあぁあ。
前に読んだよね?正直内容ははっきり覚えてないけど、人がいなくなること、忘れてしまうことの、切なさ、寂しさ、