新海誠のレビュー一覧
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映画を大事にしているノベライズ。
かといって、映画なしでも楽しめる小説。
なんだかなあとやっぱり思って。
でも桜の木の下で抱き合って完結してしまったというあかりの独白に納得した。ああ、彼女の中では見切りが付いていたのだなあと。
一方、コスモナウトでは主人公は好きだと言ってくれる子に好きだと返せない。好ましく思っているのに。
しかもそれがあかりの影響だとわかっていない。
わかってー!ともどかしくなったり。
感情を処理して、つらい思いを乗り越えるのが常の主人公にとって、中学生の初恋は処理し切れてなかったんだろうなあ。バックグラウンドで処理が続いていた感じ。
主人公はどうなるのだろう。
元彼女に土下座して復縁してもらえと思ったのは、元彼女に同情したからか。 -
Posted by ブクログ
私たちは、たぶん、
宇宙と地上に
引き裂かれる恋人の
最初の世代だ。
ミカコとノボルは同じ高校を目指す中学3年生
受験を控えた夏、ミカコはノボルに
宇宙開発メンバーに選抜され
行かなければならなくなった事を伝える。
宇宙と地上でのメール生活が始まるが
ミカコは日に日に地球から離れなくてはならない。
僕らが普段 一瞬で届くと感じるメールも、
宇宙規模だと届くのに何日も何年も掛かることになる。
人類が初めて体験する距離は、
二人の時間や心を決定的に隔てていく。
二人の行方とは。。。
佐原ミズ先生の間の使い方、繊細な絵が
切なくも美しいこの話に絶妙に合ってる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ7月8日頃に読み始め、結構あっという間に読み終えた。改行が多いせいもあるが、分かりやすいからである。
映画「秒速5センチメートル」は監督自身によるノベライズがある。だが、これは別人によるノベライズ。まあ、「雲の向こう、約束の場所」をノベライズした人だから、ある程度安心感はあるが。
内容は、これまた別の角度からの「秒速5センチメートル」である、ということだ。「桜花抄」は明里の視点から語られ、「コスモナウト」は貴樹の視点から語られ、「秒速5センチメートル」は明里と貴樹の双方からの視点で語られる。その意味では整合性が取れている。「桜花抄」を明里の視点で描くとは、思い切ったことをしたなぁ。そのおかげで、二人のキスの意味が最もよくわかった。
「コスモナウト」では貴樹の視点から語られる。これも映画とは正反対のものだ。おかげで花苗の思いが閉ざされる経緯がよくわかる。
そして「秒速5センチメートル」はようやくこの時期での明里の生活や思いがよく分かるようになっている。彼女がどのようにして結婚へと導かれていくか、その間に貴樹のことをどのように思っているか、そして二人の踏切上での擦れ違いもよく分かってくる。
そうした意味では、原作の映画や原作者によるノベライズをさらに補完しているものだと言えよう。分からないことが満たされるという意味では満足のいく出来だ。
でも、そもそもの貴樹と明里の別れと再会、その理不尽さともどかしさは相変わらずである。だからこそ、この物語は切なく心に残るのだろう。 -
Posted by ブクログ
どこかでチラリと拝見して、佐原先生の絵が好きになって買ったのですがストーリの面白さ、切なさにすぐに引き込まれました。
そしてやはり絵が綺麗だ。
本当は『マイガール』も読みたいのですがチャンスを逃しうっかり手を出せずにいます。
ぜひ読みたい。
本命は以前コーラス(だった気がします。シルキーだったか?)でちょくちょく掲載されていたスキマスイッチの曲の世界観を描いた『スキマ式』。
載る度違う曲をテーマにしていた気がするのでオムニバスみたいに書いてられたようですがコミックスにはなってないみたいで。
ぜひ読んでみたかったなあとコミックス化を希望していたり。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第1巻がフリになっている第2巻の「社会人編」は、日常を過ごしていても、
未だに奥底で引き摺る青春の記憶によって、社会で思うように上手くいかず、
心が消耗していく様子が描かれている。
主人公の時折見せる疲れた様子や、寂しげな様子が印象的で、
何をしている時も、誰と接している時も、普通を振舞いつつ空虚
な感じが、孤独な共感を抱かせる。
思い出の相手のスッキリした現状との対比が、「時の経過」という当たり前のラグを表している。
そして、思い出と今の二人が交わる最後のワンシーンは切なくも美しい。
漫画オリジナルの後日談は、もう1つの物語の結末になっている。
こちらは切なさよりも、思い出から現実に踏み出す一歩が爽やかに感じた。
社会で押し潰されそうに過ごしている人、かつての青春を忘れきれていない人、
どこか人と距離を置いて接している人、
甘酸っぱくも切ない物語を読みたい人にオススメ。