新海誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今秋実写映画化されると聞いて
小説を読み返しました
18年前に書かれたお話
3話に分かれているけれど
私は『桜花抄』が一番印象深い
東京から栃木に引っ越ししてしまった明里に会いに電車を乗り継いで向かう貴樹
雨から雪へと変わり列車が何時間も遅れてしまう
学生が持つほど携帯電話がまだあまり普及していない時代
何の連絡もできない
今会わないと貴樹は今度は鹿児島に引っ越してしまう
もう切なくて切なくてハラハラしました
アニメでもこのシーンがとっても印象的だったなぁ
もちろんこれも印象的
『桜の花びらの落ちるスピードは秒速5センチメートルなんだよー』
このフレーズで私も知りました
情景描写がとて -
Posted by ブクログ
映画版が好きだったので読んでみた。個人的に本書は楽しむために読むというより、現世の裏側(常世)を知るのが目的で読んだ。
ミミズや要石など“日常では視えない類のこと“が絡む話は、君の名は。の小説版と同様に、文章で読むと理解しやすい。
タイトルの『すずめの戸締まり』の意味も、小説を読むことで腑に落ちた。(私の理解力がないから映画では腑に落ちなかっただけかもしれないけど)
大切なことは見えない。よくわからないけど大事なことをしている気がする。
この感覚はご神事に限らず、日常でもあるあるだと思う。というか結局全ては繋がっているから、ご神事が非日常というわけではないはず。
偏ったスピ系も流行っている -
Posted by ブクログ
後悔のない人はいない。その後悔を振り切れるかどうかが道を分ける。
貴樹はその勇気がなかったのだろう。あまりにも完璧な存在であった少女を失った後悔が足枷となり、自分を見つけられなくなっていた。
貴樹はそれ以来、周りを受け入れてるようで拒絶していた気がする。自分を形作るのは自分ではなく、他人なのだと思う。他人に頼りながら、自分を形成していく。それは大人になっても必要なこと。貴樹はそれができなかった、他人と歩み寄ろうとしなかった。
他人を頼る力が、彼には足りなかったのだと感じる。
自分が前を向けるきっかけは、今まで何だったのかを振り返ることが重要だ。それを失ってしまったならば、再度近しい存在