新海誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実写版の公開にあわせ、アプリで第1巻分が無料解放されており、続きも気になったため、本作を置いている近所の漫画喫茶を探し、読んだ。
新海誠の初期の代表作『秒速5センチメートル』のコミック版の下巻。映画の第3話「秒速5センチメートル」をベースに、補完するエピソードや映画では描かれなかった"花苗"のその後が展開されている。
実写版の鑑賞前に読んだことを後悔するレベルの名作だった(オリジナル展開が良すぎて、実写版でこれを越えられる気がしない)。
純粋な恋心を失ってしまい、いつしか自分の感情や本心すらも見えなくなってしまった主人公・貴樹の描写が見事で、同世代の自分も共感しつつ、 -
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実写版の公開にあわせて、原作アニメ版を観た流れで、SNSでフォローしている映画アカウントの方がオススメしていて気になり、読んだ。
新海誠監督の原点と言えるアニメ映画『秒速5センチメートル』のコミック版。映画の公開から3年後に連載された本作では、物語の空白を埋めるようなサブエピソードが追加。第1巻では原作の第1話『桜花抄』と第2話『コスモナウト』を中心に、キャラクターの心情や背景がより克明に描写されている。
映画では1時間という作品尺ゆえに、悪く言えば「ダイジェスト的」、よく言えば「余白のある」物語だった"秒速5センチメートル"だが、オリジナル要素のおかげで、より分かりや -
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ネタバレ待ち合わせに四時間も遅れたら、自分はどれほどの罪悪感を持つのか。大雪の中で遠く離れた愛しい人を、自分は来ないかもしれないと疑う欠片も持たず待ち続けられるだろうかと思うと、貴樹と明里のまっすぐで純心な恋がとても美しいものだと思えた。
駅のホームが閉まるまで話をして、雪の中桜を見て、寄り添いながら朝を迎える描写がすごく綺麗だった。13歳の二人にとって奇跡のようだったというこの時間がとても印象的。相手が時間に遅れていたら、あとで渡せる手紙を書くように、ゆっくり来てくださいねと思える人でありたいと思った。
お互いに知識として、相手の断片を交換し合い、ふいにそれを思い出すことは、「花束みたいな恋をした」 -
Posted by ブクログ
この本は、とにかく言葉の一つひとつが静かに胸に入り込んでくる作品だった。大きな事件があるわけじゃなく、日常の中で誰もが感じるような気持ちの揺れや時間の流れを、淡々と、でも鋭く描いているのが印象的。読んでいると「あ、こういう瞬間、自分にもあったかもしれない」って思い出させられて、気づけば心がじわっと締め付けられていく。
文章のリズムはゆっくりで、景色や空気の描写も丁寧だから、その場に立っているかのように情景が浮かんでくる。桜の花や夜空、踏切の音など、何気ないものがすごく鮮やかに描かれていて、その美しさと同時にどうしようもない切なさを感じさせる。小説だからこそ、登場人物の心の奥に潜む感情が細かく -
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ネタバレ今秋実写映画化されると聞いて
小説を読み返しました
18年前に書かれたお話
3話に分かれているけれど
私は『桜花抄』が一番印象深い
東京から栃木に引っ越ししてしまった明里に会いに電車を乗り継いで向かう貴樹
雨から雪へと変わり列車が何時間も遅れてしまう
学生が持つほど携帯電話がまだあまり普及していない時代
何の連絡もできない
今会わないと貴樹は今度は鹿児島に引っ越してしまう
もう切なくて切なくてハラハラしました
アニメでもこのシーンがとっても印象的だったなぁ
もちろんこれも印象的
『桜の花びらの落ちるスピードは秒速5センチメートルなんだよー』
このフレーズで私も知りました
情景描写がとて -
Posted by ブクログ
映画版が好きだったので読んでみた。個人的に本書は楽しむために読むというより、現世の裏側(常世)を知るのが目的で読んだ。
ミミズや要石など“日常では視えない類のこと“が絡む話は、君の名は。の小説版と同様に、文章で読むと理解しやすい。
タイトルの『すずめの戸締まり』の意味も、小説を読むことで腑に落ちた。(私の理解力がないから映画では腑に落ちなかっただけかもしれないけど)
大切なことは見えない。よくわからないけど大事なことをしている気がする。
この感覚はご神事に限らず、日常でもあるあるだと思う。というか結局全ては繋がっているから、ご神事が非日常というわけではないはず。
偏ったスピ系も流行っている