グレッグ・イーガンのレビュー一覧

  • TAP

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    グレッグ・イーガンの初期作品。他の人の著作だったなら「おお!これはすごい!!」とか言うんだけど、その後イーガンが偉大なる作品群を続々と生み出して、ハードSFの極北まで飛んでいくことを思うと、本作品のスケール感は微笑ましく感じてしまう。

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    2025年12月07日
  • しあわせの理由

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    イーガンはもっと難解で何のこっちゃわからん感じかと思っていたが、文章自体が思いがけなく読みやすかったので、理系の専門知識部分以外は問題なく理解できた。ただ、1篇ごとに舞台設定を理解するのに体力がいるので、読む前に気合いが必要。
    読んでいると人間という存在の悲哀を感じて、自分の人生を含めたこの世界をとても切ない気持ちで見てしまうようになる。人間は「自分のしたことは間違っていない」と思わないと生きていけない、という真理を感じる話が多かった。
    確かに解説にあったようにアイデアが主役でストーリー展開やオチは二の次という感じの作品もあったが、『しあわせの理由』は本当によかった。

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    2026年01月30日
  • ゼンデギ

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    グレッグ・イーガンといえば難解なハードSFで読者をサイエンス棒でぶん殴ってくるイメージだったのだが、この作品はだいぶヒューマンドラマ寄り。

    イラン(テヘラン)を舞台にVRゲーム、ゼンデギの中でコピー人間を作る物語。ペルシャ神話の叙情的な物語を舞台にSFを通して生命倫理を読者に考えさせる作品と言える。

    ただ、イランの見方が白人世界からの視点になっているので、だいぶ現実の政治と離れているのはネック。

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    2025年10月26日
  • しあわせの理由

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    グレッグ・イーガンはハードSF好きの自分としては外せない作家。
    のはずなのにもしかしたら所有したのは初めてかもしれない。今までは何かの短編集的なもので読んだだけだったのかも(嘘でした。『クロック―ワーク・ロック』三部作を持っています。難しすぎて忘れていた)。

    本短編集、SFなのだが、突拍子もない設定やかけ離れた未来の作品はそれほど多くはなく、時間軸としてもとても現代に近い設定のため、「あれ? これってSF?」となる作品も多い。
    表題の作品『しあわせの理由』なんて、SFではなく人間を描いており、その設定のためにSFを利用していると言ってもいいくらい。というか、多分そう。それはタイトルに現れてい

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    2025年12月20日
  • 祈りの海

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    イーガンは初めて読んだのが『ディアスポラ』で、めちゃくちゃ面白かったけど、難解さにイーガンへのハードルが上がりすぎてその後手を伸ばせずにいたのだけど、読みやすいものも多いよと何人にもおすすめされてようやく手を伸ばしたのがこちら。

    本当に読みやすくてびっくりした。単純に難解さの程度の高い低いという話だけでなく、なんというかその設定における思考実験の方向性やそこで積み上げる論理が個人的に肌に合う感じがする。そこが自分と合わないというか発想が違うからこそ面白さを感じるSFも少なくないけど、そういうものはハード・ソフトを問わずついていくのにパワーは使ってしまう。その点イーガンの本作は設定としては斬新

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    2025年09月25日
  • ビット・プレイヤー

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    ネタバレ

    グレッグイーガン、難しさもあるけど、想像出来ない展開が面白かった。
    「七色覚」 目が見えないのも困るが、目が見えすぎても良くないと感じた。
    「不気味の谷」 アダムが誰なのか何なのか分からないまま話が進み、老人の希望の部分だけが記憶されているが、記憶にないところにも重大なことがあった。
    「ビットプレイヤー」私には難しい。平行感覚が常にずれているような気分のまま、話を追っていた。
    「失われた大陸」先の見えない展開が苦しくもあり、ハラハラさせられたが、希望を感じられた。
    「鰐乗り」リーラとジャシムの愛を感じられて、ウルッとした。
    「孤児惑星」難しくてよくわからなかった。

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    2025年09月13日
  • しあわせの理由

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    ★4.4
    SF界の巨匠グレッグ・イーガンが贈る、9篇のの短編集。
    神経系の異常により“幸福”を感じられなくなった少年が、治療の果てにたどり着く「しあわせ」のかたち。感情操作を通じて再び幸福を手にしようとすることは、果たして“本人の意思”と言えるのか。(表題作『しあわせの理由』)


    タイトルだけ見ると、宗教や自己啓発本に見えてしまう本書。中身は紛れもないハードSF、もっと言えばPF[Philosophy Fiction:哲学小説]だ。
    生体操作・記憶・倫理・宗教・国家といった多様な領域を横断しながら、科学の視点で「人間とは何か」**を徹底的に解剖していく。
    思考実験の連続は、めまいをもたらす。

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    2025年06月09日
  • しあわせの理由

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    SF短編集。好みの作品と好みでない作品がはっきり分かれた。全体的にはそうきたか〜となる展開が多く楽しいが、最後2編の「血をわけた姉妹」「しあわせの理由」が特に好み。いずれも違った形で読者に問題提起をしてくるような話なのが印象的。「しあわせの理由」では、自分とマークの違いはどれほどなのか、違いのグラデーションのどこまでが自分の人生といえるのか…というのを考えるとぞっとして楽しい。

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    2024年12月27日
  • しあわせの理由

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    12歳の誕生日をすぎてまもなく、ぼくはいつもしあわせな気分でいるようになった…脳内の化学物質によって感情を左右されてしまうことの意味を探る表題作をはじめ、仮想ボールを使って量子サッカーに興ずる人々と未来社会を描く、ローカス賞受賞作「ボーダー・ガード」、事故に遭遇して脳だけが助かった夫を復活させようと妻が必死で努力する「適切な愛」など、全九篇を収録した日本版オリジナル短篇集。

    あらすじを書こうとして難しすぎてそのまま引用してしまった……。
    SFではあるけれど、世界観がその形をとっているだけで、読んだ後に心に残ったのは自分の持っている価値観のゆさぶられだった。

    なにが面白かったかを説明しようと

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    2024年11月23日
  • ゼンデギ

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    これまで自分が読んできたイーガン作品と一味違う感じ。イランといいAIといい、ネタの鮮度は落ちていない

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    2023年10月28日
  • ビット・プレイヤー

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    前半はちょっと中途半端な話が多かった。もっと世界観広げてもよかったのに。

    最後の孤児惑星はとてもおもしろかった。

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    2023年05月21日
  • 祈りの海

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    イーガン二冊目、引き続き読みやすいと評判の短編集を手に取りました。読めば読むほど、イーガン好きだなあと思いました笑。とりあえず次は『宇宙消失』を読もう。

    イーガンを調べている中で、最近「文藝」で特集が組まれたとのことで、その刊読みたいな~と思っていたところ、あれこの表紙は…と家にあることが判明笑。特集の一つにアニメ平家物語があって、それで買っていたんですね。今年一年ハマった平家物語から、イーガンにバトンが渡されたような、そんな気がしました。2023年はイーガンイヤーになるのかな?
    イーガンは日本で謎に人気が高いということで、え~こんなに面白いのに、、と思いつつ、英語でおすすめSF記事を探すと

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    2023年01月01日
  • ディアスポラ

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    めちゃくちゃ読むのに時間かかった。そして全部理解できたとは言い難い。それでも「読んでよかった、SFってすごい」と唸らせる。宇宙はどのように広がっていて、人類はそれをどのようになら体験・知覚できるだろうかという想像力の限界に挑むハードSFの極地。

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    2022年12月22日
  • しあわせの理由

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    ゆる言語学ラジオより

    本質本とだけあって、結構ハードでした。
    翻訳本もあまり読まないから言葉遣いとか慣れてなくてだいぶ字が滑ったりしたけど、何とか読みました。

    内容もあんまり触れたことのない切り口。これはスルメ本になりそう。

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    2022年08月11日
  • しあわせの理由

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    ネタバレ

    表題作『しあわせの理由』
    脳の幸福を感じる部分が、脳内の腫瘍により過剰になりすぎた男の話。
    手術で腫瘍を摘出しなければ命の危機という絶望的な状況にも関わらず主観的には幸福感と万能感で満たされた日々を送る。しかし手術が成功し命の危険が無くなり不自由のない生活が訪れた後、自身の生活において一切の幸せを感じることができなくなってしまう。
    後の手術で、何に対して幸福を感じるかを自分自身で選択できるという状況になるが、幸福や興味の対象を自分でボリュームつまみを回すかのように選択することで得た幸福は本当の幸福なのか…

    人間にとっての幸福とは極めて主観的なものであるということをストーリーを通して再認識した

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    2022年07月11日
  • エターナル・フレイム

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    読んだ。なんとか読んだ。
    必死に文字を追っているだけの読書なのに、なぜか面白い。
    難しすぎて全然理解できないけど、それでも読もうと努力したくなる作品。

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    2022年04月16日
  • シルトの梯子

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    イーガンの描く世界を理解するのは難しいのですが、とうとう宇宙までソフトウェア化してしまったようです。

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    2021年11月18日
  • しあわせの理由

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    想像することすら困難ないつものイーガンではなく、分かりやすい作品が大半の短編集でした。”量子サッカー”という競技はなかなかイメージ付きませんでしたが。人の意識とか命とか何か根源的なところを問うのはいつものイーガン。

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    2021年11月18日
  • しあわせの理由

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    ◯難しいSFのお話もあれば、普通の物語として面白いものなど、お菓子の袋詰めみたいな短編集。
    ◯個人的にはチェルノブイリの聖母がSF感がなくて面白い。ハードボイルド探偵小説的な良さがある。
    ◯一番気になっていたボーダーガード。出だしの量子サッカーでだいぶ痛めつけられたものの、後半は人類に普遍的なテーマである死と、それを乗り越えた人類の苦悩を描いていて興味深い。想像もつかない未来だから、登場人物の考え方に納得できないように書いているのか、あまり共感はできない。
    ◯しあわせの理由は感情ですらコントロールできる場合、それはもはや人間の感情といえるのか、というテーマを読み取れる。ボーダーガード共々興味深

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    2021年06月06日
  • 順列都市〔下〕

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    現在の統計的な手法で物事を類推していくAIではなくて、完全に自律思考ができるAIが生まれたらどうなるのか、想像するのが恐ろしくなる作品。特にラストの辺りは…。読んだのは5年くらい前でしたが、今読み直すとまた別の感想を持つだろうなと思います。この本の初版が1994年というのにも、とてもびっくりです。
    コピーの話を見ていると自己とは何だろうかとも思いました。

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    2021年01月12日