グレッグ・イーガンのレビュー一覧

  • 順列都市〔下〕

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    いやー、豪快な話でした。この作者の「宇宙消失」もSF的大ネタを、緻密かつサスペンスフルにまとめあげた名作でしたが、この「順列都市」も、サプライズの連続で堪能できました。
    セル・オートマトンとチューリング・マシンのアイデアは知っていましたが、これをVRなどと組み合わせてここまでスケールの大きな話に仕上げるとは。
    「宇宙消失」とは、ストーリーや世界観としてのつながりは全くないのですが、「人間の意識が宇宙に影響を与える」というテーマで結びついており、おもしろいと思いました。
    読み終えるとがまんできなくなって、早速「万物理論」も読み始めました。これもとても楽しみです。

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    2012年06月03日
  • 順列都市〔上〕

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    コンピュータの性能が上がり、脳のシミュレーションさえもが可能になった社会を舞台にしたSF。結構難しいところもあるが、やはりおもしろい。下巻がとても楽しみ。

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    2012年05月29日
  • ひとりっ子

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    久しぶりにイーガン読んだら難しかった。自分の知ってるイーガンっぽくないとも思った。収録されてる中にわりと古い作品があって、その頃のだと受ける印象が違うみたい。

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    2011年09月04日
  • 順列都市〔下〕

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    (*´д`*)すーほいSF作品だ。
    予想を遥かに超えてた!

    人間の想像力にもいろんなレベルがあるけど、これは凄い強度だと思いました。
    SF作家はすごいなぁ。

    ただ、何度読んでもわけがわからない部分もありました。

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    2011年05月05日
  • 順列都市〔上〕

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    生化学も物理もITもさっぱりな私でもなんだか面白かったです。人格をデータとして保存することで生き延びたと言えるのか?完璧な世界を作り上げることは可能なのか、意味はあるのか。いろいろ考えてしまいました。マリアとお母さんの会話が一番印象に残った。死を受け入れたことを神に(神が何を動かしたわけではないが)感謝する。その気持ちは一番美しく見えます。

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    2010年12月27日
  • ディアスポラ

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    これだけの宇宙を見せられて、人間ひとりひとりの物語に価値が見出せる人がいたら会ってみたい。
    価値はないけれど意味はあるよね。個人的に重きをおきたいのはヤチマの人間性について。人によって色々思うところがあるんじゃないだろうか。私は彼(彼女?)が『何の曇りもない笑顔』を浮かべられることと故郷を捨てて一人で真理を求め続けることから見える 無邪気さ を持っていることに大きな意義がある……気がする。引用したとこが心に残ったのは、ヤチマのセリフだからです。
    物理とか数学をやったことのない文系の人には読みづらいかも。でもわかるとこだけ読んでればおkです。
    あと5回くらい読んでちゃんと理解したい。

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    2010年09月26日
  • 順列都市〔上〕

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    ハードSF極北の一つ。上巻だけ読んでいる時は、設定と展開が斬新すぎて何が何だかよくわからなかった。下巻の訳者解説を読んで、そういう話だったのかと思って、上巻再度読み直し。それでようやくわかったような感じの名作。

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    2010年07月25日
  • ひとりっ子

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    いくら不可知な人間の精神とはいえ、自然界の法則に逆らうことはできない。イーガンは数学をはじめとした大変な科学の知識で(文系のため、どんなジャンルの学問かもすでにわからない。汗)、人間の行動の決定や、愛や憎しみの感情を、どんどん因数分解していってしまう。各短編には、しょせん人間も機械の部品の組み合わせにすぎないのだという趣旨の文章がちらちら見える。しかし読み終わると、いやそうではないという思いが、まったく理屈ではないところから立ち上がってくる。

    この短編集の最後2編はなかでも難解で、多元宇宙論をテーマにしている。全然わからないままとにかく最後まで読んだら、あれっと思う関連が隠されていて、また読

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    2010年07月05日
  • ディアスポラ

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    ディアスポラ=離散
    宇宙(多次元)の様々な方向に自分たちのコピーを1000個派遣して知的生命体、生存をかけて可能性を探検する。


    人間存在が究極に不滅になったときの最終的な人の行き先。
    これを作者なりに推し進めている
    ・自分の全ての可能性を探索しつくす(完了)
    ・自分の人生の中で不変の箇所を探し続ける(アイデンティティの探求)
    ・自我を維持できなくなり消滅、霧散、停滞

    自分の夢想した問題意識が表現されていて興味深かった。
    ”価値”は、自分の視点中心に”現れる”のであって、それ自体存在しない
    残るのは、自分への探求か、全て(個々に優劣が無いため)の外部の探求。

    やはり不死/長命は、普通の人

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    2021年06月24日
  • 祈りの海

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    限りなく五つ星に近いのだが、『ひとりっ子』と比較した時に、こっちの方が少し印象度で劣る。『ルミナス』が収録されている分の差とも言えるが。

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    2010年03月11日
  • ひとりっ子

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    短編集イーガンの数学的ネタが難解で「ルミナス」ついていけませんでしたが「真心」「ふたりの距離」は印象に残りました。特に「ふたりの距離」は二人の人間のアイデンティティを限りなく近付けるとどうなるかという…ある意味怖いです。

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    2009年10月04日
  • 順列都市〔下〕

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    上巻に色々書くと下巻の欄に書く事が無くて困る。
    ただ、順列都市に関しては、個人的に上巻のが好きだったりして。

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    2009年10月07日
  • 順列都市〔上〕

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    グレッグ・イーガン著。90年代を代表するSF作家だそうな。
    SFというニッチなジャンルでありながらその中でも有名、と言う事で程よい読みやすさかと。
    読みやすいだけでなく面白さも折り紙付き、つまみ食いのつもりが気付いた時には二周目だった。

    宇宙系のSFに比べるとサイバー系は「トンデモ超理論」が出にくい気がします(偏見)が、これの屑理論は珠玉。わけわかんねえ。
    最早サイバーパンクが「パンク」とは呼べない時代になってきておりますが、確実にギブスン、ひいてはディックの精神を感じ取れるのが好印象。

    そういや「ターミナル・エクスペリメント」なんつーのもありましたねえ。

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    2009年10月07日
  • ひとりっ子

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    短編集。「行動原理」「真心」「ルミナス」「決断者」「ふたりの距離」「オラクル」「ひとりっ子」以上7篇収録。

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    2009年10月04日
  • 順列都市〔上〕

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    一度読んだけれどもう一度再読しようと心に誓っている。
    グレッグ・イーガンの作品は、
    初めて本格的にSFに挑戦しようと「ディアスポラ」を一番最初に読んで意識が飛びかかった思い出がある。
    この作品を読んでコンピュータ上に人格を移すというアイディアがやっとつながった。
    「ディアスポラ」を読む前に読みたかった。

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    2009年10月04日
  • 順列都市〔上〕

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    人間の精神をスキャンしてデジタルの世界に送り込むことが可能になった世界。ある画期的な理論を考案した主人公(?)がデジタルに住まう「コピー」たちに、文字通りの永遠の存在を約束する話が前半のメイン。
    コピーたちはハードウェアの制約で現実の17分の1の速さでしか活動できなかったりするのが面白いですが、コピーの人権を認めない法律が成立しようとしていたりで、存在としての基盤が揺らいでいるのを背景に話が展開していきます。
    後半は、ある理由があって「…そして7000年後」

    アイディアの核はなんとも説明しがたい「塵理論」とセル・オートマトンモデル生命なんですが、この二つが結びついたとき主観的宇宙論の本

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    2009年10月04日
  • ディアスポラ

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    30世紀、人類の大半は肉体を捨て人格をデータ化してコンピュータ内の仮想都市に住んでいた…。中性子星による地球環境の壊滅、遥かな惑星系の海洋で発見された不可知な生態系の謎…。遠未来のソフトウェア知性体たちの壮大な物語。
    「ディアスポラ」(1997)グレッグ·イーガン
    #読書好きな人と繋がりたい

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    2025年09月27日
  • しあわせの理由

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    ネタバレ

    全ての話で未来の話。例えば寿命がなくなった世界。例えば、感情のパラメータを自分でコントロールできる時代。そのなかで幸せってなにか考えていくものがたり。どの話もその人物なりに幸せを追い求め、それなりの幸せに到達する。そして、これって本当に幸せなのかと自問する。
    これは今を生きる自分にも向けられた問いであり、果たして、いまの生活、そしてこれからの人生、幸せなのか?もちろん家族がいて、仕事もある程度安定していて、世の中的には間違いなく幸せ。ただ、自分のやりたいことを半分くらいは我慢しているし、欲望に正直かというと全くそうでない。何事も下には下がいるが、上には上がいる。
    結局は、やりたいことをとるか、

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    2025年08月11日
  • 祈りの海

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    「貸金庫」「ぼくになることを」を読む。
    前者はしっととしっぽで福尾匠さんが紹介しており、後者はsf短編の講座での課題図書だったので。
    自我の所在をめぐり、おもしろかった。
    乗っ取られる機械をjewelという美しい表現でえがいているのがおもしろい

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    2025年08月02日
  • しあわせの理由

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    短編集だが、意味がわかる話とわからないまま終わる話に綺麗に二分された。邦訳が読みやすいのがありがたい。
    表題のしあわせの理由は面白いですね。しあわせを感じるのは脳内の反応なので、電気信号なり化学物質なりで操作できたとしたらそれはしあわせなのかと考えてしまった。
    冒頭の「適切な愛」は夫の脳みそを胎内で育てるというグロい話。だけど、単にグロいと言い捨てられない倫理的な話で心が鷲掴みされる。本人の感情、周囲の反応が日本ぽくてスムーズに読んでしまったけど、世界的に似たような反応なんだろうか。リアリティある。

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    2025年02月27日