グレッグ・イーガンのレビュー一覧

  • ディアスポラ
    順列都市が私達の精神がデータ化されるまで、また自律するAIが誕生するまでの話だとしたら、これはデータ化された私達が幾重にも別れて(データ化されているので、クローンを生み出すのは簡単です)さまざまな宇宙に拡散し、探索をするさらに未来のお話でした(根源的には、未来の滅びを避けるための手がかりを探索の目的...続きを読む
  • アロウズ・オブ・タイム
    グレッグ・イーガンの直交三部作ラスト。
    相変わらず難しいんだけど、前二作に比べるとまだ理解できるかな。
    ストーリーやキャラも前よりは深みがあるような。

    ただ、母性への帰還はこの三部作においてかなり大きなイベントだと思うのだけど、最後にさらっと描かれるだけで、いいんでしょうか。勿体ないような気が。
    ...続きを読む
  • しあわせの理由
    全9篇からなるグレッグ・イーガンの短篇集。SFを読み慣れてないと全体的に難しく感じる…という印象。
    個人的には「チェルノブイリの聖母」「血をわけた姉妹」「しあわせの理由」がギリギリ理解できて面白かった。
  • 順列都市〔下〕
    オートヴァースをはじめ、話が難解で理解しきれない部分も多かったが、塵理論などはわからないなりに(解釈が間違ってそうだが)面白かった。塵のように散らばる要素を認識したものが世界であり、時間というものも、人間の勝手な認識の仕方に過ぎない、という感じ...?
    終盤の、ランバート人が独自に納得のいく歴史を作...続きを読む
  • しあわせの理由
    初イーガン。
    なるほどなるほど、これはハードルが高い。
    自分はそれなりに科学技術好きな理系脳だと思うけど、興味ない人には苦痛がまさるんじゃないだろうか。
    でも、解説にもある通り分厚いサイエンス成分を透かしてみれば、どの話もものすごく哲学的。
    引き込まれました。それにしても、どれもこれもよくもまあこん...続きを読む
  • 順列都市〔下〕
    単純セルで形成された秩序と法則が、仮想世界の生き物によって乱され崩壊していく。
    正直23回失敗したとか失敗と分かっている世界だの、言っている意味と理屈がよく理解できなかった。

    ピーとケイトの数千年に1回の計算、外界から切り離され保たれる主観と流れていく「実世界時間」。圧倒的なスケールでこの中で1番...続きを読む
  • 順列都市〔上〕
    一言で言うと難解。
    仮想現実の中で実体をスキャンして、それを元にしてコピーとして生きる人々。コピーなのに感情を持ち、あたかも生きているように振る舞う。
    更に人工宇宙まで作り出し、そこに惑星と生命を作り出し、進化させるとは。
    これだけのことをこなすコンピュータパワーがあるとは現状を考えると考えづらい。...続きを読む
  • 順列都市〔上〕
    自分をスキャンし、架空都市に配置した「コピー」の人格は自分なのか。処理速度の低下で17分の1に、30分の1に、5万分の1の「主観時間」で遅くなった、さらに逆再生、ランダム化された意識は、自分の体感と思考は、自分のままなのか。分子より大きな段階でモデル化され学習され調整された「反応」と「行動」は、果た...続きを読む
  • クロックワーク・ロケット
    いやー時間がかかった。
    私が小説読むのにここまで時間がかかるとは。
    それはひとえにその難しさ故。
    プラス、『エターナル・フレイム』よりストーリー的に惹かれなかったからかな。
    ★2にするか悩むところ。

    世界観が素晴らしいのは間違いない。
    理解できるかどうかは別として、架空の世界のその完成度の高さは今...続きを読む
  • 祈りの海
    「祈りの海」「貸金庫」「キューティ」SF的でいて愛とは人間とは何かをわかりやすく問うものが多かった。科学的には分かっていても、解明されてしまっても人間は動かせない何かがあるのだ。
    貸金庫の、特殊な設定で、それを法則を見つけ慣れていく主人公が面白かった。
    繭、繭の中で、赤ん坊は何から守られているのか。...続きを読む
  • エターナル・フレイム
    ★4としたいのはやまやまだけど、これを★4にしたらそれは見栄になってしまう。
    難しいんだよ。
    面白かったけど。
    『クロックワーク・ロケット』読んだ後で変えるかも。

    お恥ずかしいながらSFマガジンでグレッグ・イーガンの作品を初めて読み、
    これは私の好きなタイプ、
    と早速一冊の購入を決意。
    調べると見...続きを読む
  • ビット・プレイヤー
    「七色覚」★★★
    「不気味の谷」★★★
    「ビット・プレイヤー」★★★
    「失われた大陸」★★★
    「鰐乗り」★★★
    「孤児惑星」★★★
  • しあわせの理由
    you have easy to image about the lady panther. but about Panther lady you can? however, , I can't easy understand. The caresses painted by Fernand Kh...続きを読む
  • 順列都市〔上〕
    細かい論理は正直、理解の範疇をこえてる。誰かわかりやすいパワポとか作ってほしい。でも、オートヴァースが生み出す仮想生命は、他のSF作家によるスピンオフが見てみたい。複数の登場人物の視点で書かれる本作だが、それぞれが絡み合っていく過程は秀逸。
  • 祈りの海
    テクノロジーの発展により、進化した機器や科学的知見をもとにストーリーを記載。作者の構想に現実はまだまだおいついてない。
  • しあわせの理由
    科学SF短編集。しあわせ感をもたらす脳内物質、クローン再生と脳の維持、不義が致命的になるウイルス、意識をロボットに移送、公正医療の偽薬試験、など。

    ショートショートよりがっつりの科学小説でした。
  • しあわせの理由
    イーガンは私にとっては敷居が高い作者である
    表紙   5点Rey.Hori    山岸 真訳
    展開   5点2003年著作
    文章   5点
    内容 599点
    合計 614点
  • 祈りの海
    優れた作品だが読者を選ぶ、私には分かりにくい
    表紙   3点小阪 淳   山岸 真編・訳
    展開   6点2000年著作
    文章   4点
    内容 510点
    合計 523点
  • しあわせの理由
    どこかのサイトで面白い本だと紹介されていたので、手に取ってみた。

    おぉ・・!SFは嫌いじゃないけど普段読まない色の本だ。
    今回は「適切な愛」と「しあわせの理由」を読んだ。

    科学的用語がたくさん出てくる。そして科学の未来のある側面を垣間見た感じで、そこには科学の進歩に伴った、今とは異なる倫理観や価...続きを読む
  • TAP
    現代最高のハードSF作家と呼ばれているグレッグ・イーガンの初期短編集。元々は河出書房の「奇想コレクション」の一冊として日本オリジナル編集されたといういきさつもあり、SF風味の薄い「奇妙な話」系の作品も多く含まれています。一読しての印象は、
    「イーガン、分かりやすい話も書けるんだ・・・」
    ということヽ...続きを読む