「私"は"○○です」と「私"が"○○です」の違いは他の言語圏出身の日本語学習者にとって難しい、と聞いたことがある。
格助詞「は」と「が」の、似てるようで違う、その違い。どうやって説明するかも難しい。
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「a few」と「a little」の違い。
「tortoise」と「turtle」の違い。
などの有名なものをはじめ、似ているけれどニュアンスや使い方、正確に指し示すものが微妙に異なる38組の英語が楽しく美しい写真とともに紹介されている面白い一冊。
見開き2ページに2つの言葉とそれを表す写真。
次の1ページで解説、もう片方のページには撮影の裏話その他のコラム。
見開き4ページで1組の「似ている英語」が扱われている。写真がまた素敵だったりユーモラスだったりかっこよかったりで見応えある。
間には少し長めのコラム(英語や日本語、だけでなくそれぞれの文化や歴史にも触れたもの)が挟まれている。これがまた面白い。
版元が教科書を作っている会社、東京書籍(おせわになりました)だけあってまじめで堅実、とはいえお固くはなく気軽に読める楽しい本だ。
(ちなみに上の文も「版元は」と書くか「版元が」と書くか少し迷った。ニホンゴムズカシイネー)
英語が苦手でも子どもでも問題なく、興味深く読めると思う。個人的には文化の違いで言葉に対する解像度が違ってくるというのが(当たり前なのだろうが)特に興味深かった。
あとdiscとdiskの違いとか、知らなかったよ!
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「○○さんのところ"へ"持って行って」とも「○○さんのところ"に"持って行って」とも言えるが、「○○さん"へ"任せる」とは言えないし、「○○さん"に"」と手紙の冒頭に書いたらなんか変。
日本語も相当難しいよね。
そもそも助詞、けっこう省略されたりしちゃってるし。そんな時はニュアンスの違いってどうやって表現するんだろ。