ヘミングウェイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ有名だけど内容を全く知らないまま読み始めた。
舞台は海、1人の老人vs大魚カジキの戦いが描かれる。長い間不漁が続くツイてない老人が漁に出ると、今まで見たことがないほど大きなカジキが食いついて、それを捕まえるために格闘する。
三日三晩も1人で船にいる姿が孤独だった。
あいつがいてくれたらなぁと元弟子の少年のことを度々思い出す場面が印象的。長丁場になる予定ではなかったこともあって食糧も水もほぼない状態が続いているところにも「生」を感じた。
そんな限界状態でも大魚を絶対に捕まえることを決意しているのが老人ながらに漢らしかった。
大魚との勝負に勝った帰り道、次々にサメに襲われる展開は無情だなと -
Posted by ブクログ
読み進めていっても、なかなかにページを捲る手のスピードが上がらなかった。今まで自分がどれだけ直接的な心理描写に依存していたのかがわかった。
行動や状況を通して暗示的に表現している作品。私たち読者は描かれない部分を読み取ることで、より深い人物理解に到達できるのだろう。
老人は人間存在そのものを体現し、海は人間を包み込む世界や運命を象徴している。カジキは人生を賭けて追い求める理想や誇りを示し、サメはその成果を容赦なく奪う現実の不可避性を表す。そして少年は、その経験や精神を未来へと継承する存在である。これらの関係性を通して、人間の生のあり方そのものを描いている。
もう少し歳を重ねてから読 -
Posted by ブクログ
新潮の帯には「幻の長編」と書かれているがなんのことはない。出版当時、残念ながら好評を得られなかった作品で、このタイミングまで邦訳がなされていなかっただけである。
第二次大戦直後の敗戦国イタリア(ヴェネチア)を舞台に、戦勝国側でありながらもヴェネチアをこよなく愛する50すぎのアメリカ陸軍大佐キャントウェルと、彼の地の若く美しい伯爵令嬢レナータの恋物語を軸にして、大佐の戦争の傷跡ひいてはこの戦争の悲惨さそのものを語ろうとする。
大佐は心臓を患っており先がもう長くない中、ヴェネチアを訪れる。レナータも大佐の状態を承知しており、今回の逢瀬が最後になるという暗黙の了解のもとで愛を確かめ合う二人。
彼を忘