Hitenのレビュー一覧
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大学進学後のふたりのお話。
これまでは悠太の視点のみで綴られる事が圧倒的に多かったが、別々の大学、別々のバイト先・インターン先で、それぞれが相手の事を思いつつも、各々で成長していく様が新鮮でした。
ゆったり丁寧に日常を描くのが持ち味の本作、でも歳を経る程時間は加速していく感もあるもので、今後はどうなっていくのでしょうね? -
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アニメ版に対する原作者の長文の所見&解説、アニメを一話ずつ見直しながら読んでいくと、新たな気付きのある一冊でした。
そして読売栞さんメインの短編小説、悠太も沙季も知らない読売先輩の人生観、続刊の義妹生活で語られる事は無いと思いつつも、物語の深みを想う事が出来る内容でした。 -
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見事、としか言い様がない。
題材としては決して目新しくもない、親の再婚を機に家族となった兄妹、から始まる物語は、大方の予想に反して実に淡々としたものだ。よくも悪くも、如何にもラノベ的な急転直下の展開の一切を排しつつも、揺れ動く兄妹の心の機微に触れる度、読者の共感を否応なしに浚う文章の巧みさに唸らされる。二人が廻る日常に説得力を持たせるだけの伏線に驚き、物語の流れが自然体で紡がれる様に、よくよく練り上げられた著者のストーリーテラーとしての手腕には脱帽するしかない。
読み進めていくと、必ずはっとさせられる文章に出逢える数少ない作家の一人で、華美な表現は寧ろ少ないにも関わらず、それでも心に刻ま -
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受験勉強の追い込み、年末年始、受験本番、卒業式、そして入試結果の発表、推薦枠でなく一般受験で国公立大学を目指す者にとって、精神的にも追い込まれる最後の数ヶ月。
見事に2人揃って第一希望に合格し、大学生活も下宿ではなく、ひとつ屋根の下が続くのでしょうか?
ところで気になった点、紗季が「あとで話すね」と言った卒業証書に記載された名前の件、
次巻に持ち越しなのか、私が読み解けていない部分があったのか…? -
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3巻以来の悠太視点で本筋を綴り、最後に紗季の日記で振り返る形態、4~11巻で交互視点に慣れてきてたので何だか新鮮でした。
紗季が実父への感情から「武装」と称した言動を採る事になった経緯、そして「子供の背伸び」ではなく「大人として対等な関係」へと昇華されようとする折に、悠太と改めて交し合う信頼関係。
次巻、大学入試の合否まで描かれそうですが、恋愛生活小説として一区切り付くのでしょうか…。
と言うか、熱海へ二人きりで勉強合宿の時点で親公認の様な気もしますが…。 -
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次巻は2024年秋と間を置かず
難関国立大学に手が届く程の頭脳を持ちながら、実母から受けた扱いの影響なのか或いは他の要因か、以前から少し感じてはいたが今巻で悠太に対してかなり偏りを感じた。
けど、大人になる直前のモラトリアムには許される…、但しそのまま進学や就職に至ってしまったら問題だろうけど…、幸いにも変化点が訪れたのは好い事。
紗季との関係性も奥ゆかしくも順調と思っていたら、メリッサの意図しない爆弾発言は、互いに意識せざるを得ないか…。
高校生活最後の文化祭でデートを楽しむふたり、その波紋が広がり二人に歪に影響を与える事はあるのだろうか。