【感想・ネタバレ】義妹生活12【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

沙季の様子がおかしい――。
どこか機嫌が悪そうで、けれど悠太が大丈夫かと問いかけても笑顔で「大丈夫」と答えるだけ。
秘密。共有されない悩み。
それは「すり合わせ」を良しとする二人の関係では珍しいことで、悠太は沙季の状態を心配する。
以前ならどうすればいいかわからず、適切なコミュニケーションを取れなかったかもしれない。
だが今は一年以上を共に過ごしてきた経験がある。
彼女のことを知り、関係を深めた今だからこそできる支え方もあるはずだと、悠太は沙季のためにできることを実行していく。
悠太の成長と“好き”の感情、はじめての家出、温泉旅行。
置き去りにした過去と対峙し、“兄妹”は大人へと成長する――。【電子限定!書き下ろし特典つき】

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三河ごーすと×Hiten、人気作家&絵師タッグによる新感覚同居ラブコメ!

親の再婚により義理の兄妹となる読書趣味の陰キャ男子・浅村悠太と派手な見た目のギャル・綾瀬沙季。
フラットで常識的な距離感を保って同居生活を営む彼らだが、次第にお互いのことを知り、いつしか特別な感情を抱くようになる。

これは家族愛としての感情なのか、それとも恋愛感情なのか…。
家族なんだから好きになってはいけないし、なるはずがない。でもこのもやもやした気持ちは…。

基本的に悠太の視点から物語が進行するが、時折沙季の視点からも描かれ明かされるその心情は、読者をこれでもかという程もどかしい気持ちにさせる。

設定としてはありがちだが、この作品の特徴はラノベ的妹像やお約束の展開といったテンプレを排している点であり、いわゆる「妹」ラノベではないという点。

絶妙に現実味があり、何気ない日常を丁寧に描いた著者の意欲作。一読の価値アリ。

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感情タグBEST3

ネタバレ 購入済み

 見事、としか言い様がない。
 題材としては決して目新しくもない、親の再婚を機に家族となった兄妹、から始まる物語は、大方の予想に反して実に淡々としたものだ。よくも悪くも、如何にもラノベ的な急転直下の展開の一切を排しつつも、揺れ動く兄妹の心の機微に触れる度、読者の共感を否応なしに浚う文章の巧みさに唸らされる。二人が廻る日常に説得力を持たせるだけの伏線に驚き、物語の流れが自然体で紡がれる様に、よくよく練り上げられた著者のストーリーテラーとしての手腕には脱帽するしかない。
 読み進めていくと、必ずはっとさせられる文章に出逢える数少ない作家の一人で、華美な表現は寧ろ少ないにも関わらず、それでも心に刻まれるのは、実に的を得た文が過不足なく記されている為だ。
 科白一つをとってみても、それは発せられる登場人物の「らしさ」であり、その時々の感情と乖離しない言葉の羅列は妙に生々しく聞こえて、物語の分岐点に複数ある筈の選択肢の中でも、二人にとっての正解を揺るぎなく辿っているのだと感じさせてくれる。
 ラノベ作家の特許とも云える自由な文体に、見た目以上に骨太な展開、僕は正直ずるいと思えてしまう。紡がれる二人の成長記録が瑞々しく感じられらることを狙って、あまり畏まらない雰囲気のラノベ界隈に照準を絞っての業だとしたら、筆者の深謀は極まれり、という処か。
 生ハムの原木、が説得力を帯びて引用されることになるとは想像の斜め上をいくどころではない。感服。

#深い

0
2025年03月15日

이거재미있어보이네여

妹の生活漫画の日常の漫画のように
面白いようで、西大井のモノガタのように思い出のある漫画です。
次の巻も見たいです。

#共感する #じれったい #ダーク

0
2024年10月31日

匿名

ネタバレ 購入済み

今後が更に待ち遠しい

悠太視点のタイトルばかりで読む前は少し不安でしたが、沙希の様子もかわいさも描かれており、とても楽しかったです。
あと普通に勉強になる話でした。
最後の日記も最高でした。

#胸キュン #癒やされる #ハッピー

0
2024年10月27日

ネタバレ 購入済み

3巻以来の悠太視点で本筋を綴り、最後に紗季の日記で振り返る形態、4~11巻で交互視点に慣れてきてたので何だか新鮮でした。

紗季が実父への感情から「武装」と称した言動を採る事になった経緯、そして「子供の背伸び」ではなく「大人として対等な関係」へと昇華されようとする折に、悠太と改めて交し合う信頼関係。

次巻、大学入試の合否まで描かれそうですが、恋愛生活小説として一区切り付くのでしょうか…。
と言うか、熱海へ二人きりで勉強合宿の時点で親公認の様な気もしますが…。

0
2024年10月26日

Posted by ブクログ

シリーズが12巻ともなるとマンネリ化がどうしても見えてくるのだが、本作に至っては入念にプロットが組み込まれてあるのか見えてくる気配がない。
なんというか、この二人らしい日々である。付かず離れず、こっそり相手の事を伺う。燃え上がるような恋は身を焼き尽くすが心の中に小さな火を灯しておく内は大丈夫、何事も加減というやつが重要なのだ。
二人が何よりも大切にしていたすり合わせも進んでいるし、家族として壁に立ち向かう姿には熱くなった。義妹生活ですよね、これ、と何度か思った。面白い。

0
2024年10月25日

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