斉藤隆央のレビュー一覧
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"この本はおもしろかった。
私はSF映画が大好きだ。SF映画の世界では、すでに実現している様々な装置が現実の科学で実現できるものなのか否かをニューヨーク市立大学理論物理学教授である著者ミチオ・カクさんが検証してくれる。スタートレックの世界では当たり前に使っている宇宙船エンタープライズ号を守るために作動する「シールド」。
スターウォーズの世界に出てくる惑星をも破壊するデス・スターは作ることができるのか?
スターシップは?タイム・トラベルは?
など、科学に興味のある人にも、知識の乏しい私のようなものにも楽しめた。後半の宇宙のひも理論、11次元の話には正直ついていけなかったところもあったが -
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「ひも理論」の研究者のミチオ・カクさんの新著。
著者のひも理論の解説書の「パラレル・ワールド」は、ほんとうにスゴい本で、私が自然科学系の本を読み始めるきっかけになったもの。この世界が存在すること、それが本当に不思議、驚異にみちたものであることを知的エンターテイメントとして成立させているんです。未読の方はぜひ。
さて、この本は、著者専門のひも理論、物理学ではなくて、脳科学の最先端を紹介したもの。著者にとっては専門領域ではないので、いろいろな人をインタビューしたりして書かれている。サイエンス・ジャーナリズムという感じの本かな?
あまり難しい話しにはいかず、脳科学が今どういう状態になっているの -
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あくまでいち科学者の未来像なので仕方ないが、ほとんどの2100年像は、現代の技術の発展、延長したもの。ゲームチェンジ、革新的イノベーションは想像されていない。しかしそれでもいい。たとえば「不老不死が実現」などというと荒唐無稽だが、再生医療がホームメディカル化する、であれば、なんとなくありそうな気がする。DNAセンサーや磁気自動車などは、むしろあればわくわくする。宇宙旅行の未来を考察していてひとつ鳥肌がたったこと。人間が地球外惑星に住めないのは、空気とか重力の問題以前に、時速6500kmのスピードで飛んでくる宇宙物質から身を守る手だてがないため。ならば地下なら住めるのか?まてよ?地下?地下といえ
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「自然界のすべてを見わたして、何より大きな謎をふたつ挙げるとしたら、心と宇宙だ」という宣言から始まる。著者のミチオ・カクは「宇宙」の方の専門家だが、この本は「心」の方に焦点を当てた本。最初の方に、マーヴィン・ミンスキー、スティーブン。ピンカー、マイケル・ザガニカ、V. S. ラマチャンドラン、デイビッド・イーグルマン、デイビッド・チャーマーズ、ジュリオ・トノーニ、ジャコモ・リゾラッティ、ダニエル・デネット、などの名前がどんどん出てくるので、彼らが追求している「意識」や「自由意志」などについて脳神経学をもとに論じていくのかなと期待をしながら読むと、ちょっと違う。
心の動きがMRIで読める(本当 -
Posted by ブクログ
300人以上にインタビューした最先端の研究に基づいているので、あくまで予測であるとはいえ、結構説得力がある。技術的な話が長く続くのは退屈でもあったが、7章以降の社会面への影響の考察が興味深かった。文明のランクを、惑星規模、恒星規模、銀河規模でタイプ分けしているのはぶったまげたが、その指標として、エネルギー量、情報量、エントロピーといった候補をあげているのは議論としておもしろかった。
スター・トレックや禁断の惑星などのSF系の映画がたくさん登場する。また、歴史や物理学を学ぶことの意義を改めた。さらには生物学も有用だろう。
今までムーアの法則が成り立っていた理由のひとつは、シリコンウエハーに照