斉藤隆央のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タイトル通りなんですが、人類がいかにして地球を出て、他の惑星に到達し、そこでどのように生き残るのか、という話をわかりやすくまとめた本。ロケット工学、テラフォーミング、人体改造、天文学、AI、量子論、超ひも理論といった20世紀の技術工学から最先端の理論物理学まで、かなり広域な科学と技術の話を数式やややこしいデータをいっさい使わずにだれにでもわかるように1冊につめこんでいます。
ぼくの好きなマンガの1つに「銃夢 Last Order」(さいきんハリウッドでヒットした「アリータ:バトルエンジェル」の原作)がありまして。その作品世界は1999年に地球に巨大隕石が衝突し、いったん人類が滅亡しかけます。生き残ったわずかな人類の中から強力なリーダーシップで文明を再興し、ひたすら宇宙進出を目指すアーサーという独裁者が登場します。彼は治安や福祉といった社会の安定を犠牲にしてでも宇宙エレベータの建設を最優先し、反対派も強硬に弾圧したことで命を狙われます。「なぜそこまでして宇宙を目指すのか? まずは地球を発展させてからでいいのでは?」という問いかけに対してアーサーが「宇宙に行くのは夢や憧れじゃない、人類のサバイバルにとって必要なんだ!」って熱弁を振るう超カッコいいシーンがあり、「人類、宇宙に住む」でもそういう話がされています。ぼくも宇宙進出は民主主義よりも大事だと思います。われわれは宇宙に行かなきゃいけないんです。
なんか仕事に役立つ知識が得られるかと言われるとわかんないけど、時間のある時でもお読みいただければ、このつぎに夜空を見上げた時にいままでとちがった見方ができるんではないかと。そういうのってステキやん……。 -
Posted by ブクログ
"この本はおもしろかった。
私はSF映画が大好きだ。SF映画の世界では、すでに実現している様々な装置が現実の科学で実現できるものなのか否かをニューヨーク市立大学理論物理学教授である著者ミチオ・カクさんが検証してくれる。スタートレックの世界では当たり前に使っている宇宙船エンタープライズ号を守るために作動する「シールド」。
スターウォーズの世界に出てくる惑星をも破壊するデス・スターは作ることができるのか?
スターシップは?タイム・トラベルは?
など、科学に興味のある人にも、知識の乏しい私のようなものにも楽しめた。後半の宇宙のひも理論、11次元の話には正直ついていけなかったところもあったが、楽しめた一冊だ。" -
Posted by ブクログ
「ひも理論」の研究者のミチオ・カクさんの新著。
著者のひも理論の解説書の「パラレル・ワールド」は、ほんとうにスゴい本で、私が自然科学系の本を読み始めるきっかけになったもの。この世界が存在すること、それが本当に不思議、驚異にみちたものであることを知的エンターテイメントとして成立させているんです。未読の方はぜひ。
さて、この本は、著者専門のひも理論、物理学ではなくて、脳科学の最先端を紹介したもの。著者にとっては専門領域ではないので、いろいろな人をインタビューしたりして書かれている。サイエンス・ジャーナリズムという感じの本かな?
あまり難しい話しにはいかず、脳科学が今どういう状態になっているのか、俯瞰的に見ることができる。
宇宙が成立していること、そこに生命が存在していること、が、科学的な知識が増えれば、増えるほど、不思議でしょうがなくなる。そして、脳が存在して、人間には意識というものがある、ということが奇跡以外のなにものでもないことが分かります。
この世で、もっとも分からない、が、もっとも知的好奇心をかき立てるのは、やっぱり宇宙と脳だね。
で、この二つは、実はつながっているかもなんだよね。 -
Posted by ブクログ
あくまでいち科学者の未来像なので仕方ないが、ほとんどの2100年像は、現代の技術の発展、延長したもの。ゲームチェンジ、革新的イノベーションは想像されていない。しかしそれでもいい。たとえば「不老不死が実現」などというと荒唐無稽だが、再生医療がホームメディカル化する、であれば、なんとなくありそうな気がする。DNAセンサーや磁気自動車などは、むしろあればわくわくする。宇宙旅行の未来を考察していてひとつ鳥肌がたったこと。人間が地球外惑星に住めないのは、空気とか重力の問題以前に、時速6500kmのスピードで飛んでくる宇宙物質から身を守る手だてがないため。ならば地下なら住めるのか?まてよ?地下?地下といえば、機動戦士ガンダムでジオン軍が作った月基地グラナダは地下だった。あれはまさしく先見の明?