田村義進のレビュー一覧

  • ゴルフ場殺人事件
    第一の殺人の被害者であるルノーが実は…というところまではなんとなくわかったのに、まさかマルトが真犯人だったとはーーーー!!!!

    クリスティーの小説では書かれていること全てに何かしらの意味があるので、例えば「女性はこうこうこういうものだ」という話が事件の鍵を握っていたりする。
    そういうことをちゃんと...続きを読む
  • 書くことについて ~ON WRITING~
    シャイニング、ミザリー、it、スタンドバイミーなど、多くの作品を手掛けてきた作家、スティーブンキングの文章読本。

    軽妙洒脱なユーモアを交えて紹介される、執筆スタイルや作文のノウハウは、読んでいて飽きがこなかった。
    作家志望以外の人にもお勧めできる内容。
  • 郊外の探偵たち
    めちゃくちゃ面白い、というほどではないけど、楽しめた。

    主人公のアンドレアの境遇は、多産DVというやつではないかと思うが、そこへの指摘は無かったな。責任感が強いので子供の世話をするが、それにうんざりすることも忘れてうんざりしながら過ごしてきた、というのがわかる。賢さゆえにジェフからの理想を理解しそ...続きを読む
  • 帝国の亡霊、そして殺人
    自分ではポケミスほとんど読まないけど、人に貸してもらって。

    面白かった!
    ストーリーだけだと、まあまあ面白いミステリだったなぁと思うくらいかもしれないけど、インドの時代背景、イギリス人への感情や宗教対立など、絶妙に絡まって。

    かなり早い段階で犯人が自白するので、真犯人は他にいるんだろうなぁという...続きを読む
  • 郊外の探偵たち
    第5子を妊娠中のアンドレアはニュージャージー州郊外に住む専業主婦で、かつてはFBIの優秀なプロファイラーだった。殺人事件の現場に偶然出くわしそこで末っ子がお漏らしをしてしまったことをきっかけに、彼女は落ち目のジャーナリストのケニーと調査を開始する。50年前に地元で発見された骨と今回の事件との関連に気...続きを読む
  • 郊外の探偵たち
    おもろい! 五人目妊娠中の元FBIのパワフルママと、落ち目の新聞記者が事件に挑む #郊外の探偵たち

    ■あらすじ
    かつてFBIに勤務していたプロファイラーだったアンドレアは、今は四人の子どもたちを育てるママであり、五人目を妊娠している。彼女は、住んでいる郊外のガソリンスタンドで、殺人現場に出くわして...続きを読む
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕
    ポワロの解説が核心に迫るまで真相に気がつけなかった…!その場にいるかのようにだんだんと背筋がゾッとしていく感覚になった。古代文明の発掘現場と魅惑の女性の組み合わせだから、全体的にロマンチックな雰囲気だった。
  • 書くことについて ~ON WRITING~
    翻訳書だから…と思ったけど、思いのほか内容が頭に入ってきた。

    本筋は著者による小説の書き方だったが、"書く"という行為についての心構えを説く部分は参考になった。

    「受動態は極力避けろ」、「副詞を多用するな」など端的に伝わりやすい文章を書くことが重要である。
  • 阿片窟の死
    今回も面白かった!!

    独立運動と自分の信念との狭間に揺れるバネルジーはこれからどんな決断をしていくのかな。

    178ページの記述が胸に残った。
    ほかのイギリス人の多くも、いずれはインド独立を認めないといけないことを察知していたのだろうか。
  • 帝国の亡霊、そして殺人
    一気読み、、。事件は納得いかないふうに収束していきましたが、そこに至るプロセスには深みがありました。さまざまな宗教、民族が絡み合い、イギリスに統治される、当時のインドの複雑な状況が垣間見えました。聡明で正義感あふれるペルシス、キャリア積んでいてほしい、。また次の作品で会えますように。彼と共に。インド...続きを読む
  • ゴルフ場殺人事件
    小中学生の時に好きだったクリスティー作品を久しぶりに読み返したいと思い、手に取った1冊目。

    ポアロシリーズ2作目。

    ヘイスティングスって少し頼りないワトソン君と思っていたけど、ここまで容姿に優れた女性に弱くて、情けない人だったっけ?という印象を受けた。

    ミステリー要素は少なくても、いけ好かない...続きを読む
  • 書くことについて ~ON WRITING~
    小説執筆の技術書として読み始めたので最初の「履歴書」(自身の人生の振り返り)になかなか入り込めなかったのだが、「小説を書くための道具箱」(作法や技術、心構え)を説明する章での他作家への言及に笑い、だんだん読むペースが上がっていった。
    その後自身の直感的な部分の言語化に苦労し執筆を止めた章「書くことに...続きを読む
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕
    ポアロ作品は面白いのは当然。そしてクリスティは魅力的な女性キャラクターを描くのが上手いと本書を読んで改めて感じた。
  • 帝国の亡霊、そして殺人
    1950年のインドが共和国化される直前にイギリス外交官のヘリオット卿が殺害されるところから始まる。捜査するのはインド初の女性刑事ペルシス警部。女性が警察にいるということの不満が多くある時代。その中で時代の変わり目というものに直面し捜査も難しい。上からの圧力とインドとパキスタンの分離独立の争乱。謎解き...続きを読む
  • 書くことについて ~ON WRITING~
    「小説を書くためのハウツー本ではない
    よく読んでよく書いて、極力無駄を省いて装飾を取り払った言葉を連ねて文章を紡ぐだけ」
    そう嘯くスティーヴン・キングの、創作に対する取り組みを読めるだけでも価値がある本と言える。

    本人は「自叙伝の類ではない」とことわっているが、前段は幼少期から青春時代と小説を生業...続きを読む
  • 静寂とは
    岩田書店のご店主が、『一万円選書』の候補にしておられる一冊。その括りから読んだ3冊目。

    現時点では、三冊の内、これが一番好き。とても理知的で、タイトルの通り静謐な文章。私自身は、テレビの点けっぱなしも嫌いだし、タブレットやスマホの通知音も、必要なところから以外鳴らさない。日中は基本ひとりだが、無音...続きを読む
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕
    イラクで遺跡を発掘している調査団長のエリック・レイドナーの妻ルイーズが精神的に不調を抱えているため、看護婦のエイミー・レザランがルイーズのサポートをするためテル・ヤリミアの現場に赴くが、ルイーズが何者かに殺されてしまう。
    外部から人が入りづらいので、遺跡調査団のメンバーの中に犯人がいるらしい。。。
    ...続きを読む
  • マハラジャの葬列
    この著者の作品は、ほとんど知らないインドと英国の関係や歴史なんかが知れるところに興味の半分がある。3冊読み終えてしまった。
  • マハラジャの葬列
    本作も面白くて夢中で読んだ!
    象や虎、マハラジャたちの豪華絢爛な生活。埃っぽい農村や豪雨。全ての描写に異国情緒やその時代特有の空気感を感じることができ、それが楽しみでどんどん読み進めた。
    インドが舞台の小説はあまり読んだことがない中で、この作品は単なるミステリーに留まらず、どっぷりインドの世界観に浸...続きを読む
  • 窓際のスパイ
    法を守る側の偽工作
    出世を熱望するための偽工作が裏目に殺害ミステリーが展開する。出世の為、金の為に動く人間の貪欲な公的世界がこの小説で暴露される。法を守る側の人間が高評価を得ようと偽工作、政治家と官僚との事件が日本でもあるように裏社会は部下を犠牲にして「汚い」やり方を考えるものだ。