田村義進のレビュー一覧
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ネタバレクリスティ、旦那が考古学者だから考古学者設定たまに出てくるんだろうなと考えるとわりとなんかこう萌えるな。
以下、個人的な推理。
大前提として本作、ユニークキャラが少ない。
レザラン、レイドナー夫、コールマン、神父、ライリー、シーラくらい(ケアリーなんかはイケメン描写とかはあるけどそれだけすぎるのでほぼモブ)。
序文でライリー、シーラ、レザランが犯人である可能性は棄却されるので、残りはレイドナー夫とコールマンと神父。
神父は怪しすぎるのでまぁ違うだろうなぁ、ということで除外。
もしこれがアリバイトリックならコールマンだけど、そういうわけじゃないのでレイドナー夫で確定……というメタ的な推理。トリックはぜんぜんわからねぇけどよ!
もうひとつ別にレイドナー夫を疑ったのは、レイドナー妻が夜にレザランを起こしに来たときにわざわざ夫の部屋をスルーしてレザランのところに来たので、「実は夫のことを疑っているのでレザランのところ来たんでね?」と思っていたのだが、ぜんぜん関係なかったぜ! -
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ネタバレこ、これはわからん!と俺フィーのイラン戦の末次のようになった。方向性はそんなに間違ってなかったと思うのだが。
ポワロってデブチビ中年みたいなイメージなんだが浜辺の姿が想像できん。
以下、個人的な推理。
まず男の手による絞殺という前提があるので、逆に犯人は女で確定。そうなると明らかに怪しいのは浜辺に残ったレッドファーン夫で、犯人が女である=動機のある妻であることに気づいたから死因を偽造したのでは? と推定。この時代、扼殺痕がどれくらい偽造できるのかはわからんけど、たとえば死にたてホヤホヤなら偽造とかできんかな……? みたいなノリでの妄想推理。
ただレッドファーン夫は実際に犯罪現場を見たわけではないので、むしろ犯人は妻以外だろう。
マーシャルとロザムンドの証言は明らかに嘘だが、お互い無垢に庇いあっているのは明らかなのでシロ。このふたりの関係はレッドファーン夫婦のコピーになるはず(と思ったが、よくよく考えるとレッドファーン側は妻は夫のフォローしてないのでコピーにはならんのだよな。あとから考えると)。
そうすると素直に考えれば犯人は娘で、なんかこう……いいかんじに雑に殺したんだけどレッドファーン夫が勝手に勘違いして偽造してくれたぜ! みたいなことを途中まで想像。
ただ過去の事件の話が入ってきてわからなくなる。こうなると年齢的に明らかに犯人は娘ではない。うーむ。わからねぇ! で読み進めて終わり。 -
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ネタバレポワロシリーズ2作目。1作目も面白かったけど2作目も引けを取らない面白さだった。
結構序盤はスローな感じ。
大金持ちから身の危険を感じているため来てくれと懇願する手紙を受け取り、フランスに赴くヘイスティングとポワロ。
ヘイスティングは惚れ易すぎ。何なんだこいつ
は。なぜ名探偵の隣に立つ男はみんな美人に惚れやすいのか。
フランスに現れたころには依頼人はゴルフ場で殺されており、彼の妻は拘束された状態で発見された。外部犯の仕業にしてはなぜひらけたゴルフ場の真ん中で?と引っかかるポワロ。重要な証拠は1本の短い鉄パイプ。
絶対シンデレラが犯人だと思っていたが2段にも3段にも裏切られる展開だった。 -
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ネタバレ静寂にどれほど価値があるのかを考える本。著者が静寂である色んな場面でのエピソードを出して並べている。ただ個々のエピソードから深い考察が始まるわけではないので初めはあまり深い内容は書かれていないかもしれないと思った。しかし言葉にならないことはそのままでもいいという考え方に沿って考えてみればこれはこれでいい。静寂とは無音な環境のことを指すのではない。著者が主張する静寂とは外の世界と自分を断つことで出来上がる世界のことである。そしてその静寂とは現代人にこそ必要なものだ。学校を休んで部屋でただ寝転がっていた時、虚無すぎて鬱なのかなーと思っていたけれどこの本を読んでから考えてみるときっとその瞬間こそが静寂だったと思う。そういうことをしてる時に、外の世界との繋がりを完全に絶っているからなのか時間の流れがすごく早く感じる。また、本文中にもあったように試合中に歓声など他の音が何も聞こえないという瞬間を体験したことがある。あれも脳が外の世界との接続を断っていたということだと思う。最高の静寂だったのかな、あの感覚は不思議で忘れない。
具体的なエピソードが並べられているけれどそのエピソードは体験してないものだから、体感は抽象内容がずっと続いていて少し読むのが大変だった。著者は一貫して静寂の勧めをしている。確実に新しい価値観が自分の中に入ってきたから読んでよかった -
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ネタバレ今作もミスリードに繋がる、でも真実にも繋がり得る小さな手がかりが巧妙に散りばめられていた。
それらが中盤から一気に回収されまた新たな謎を生む…もう読む手が止まらない!
今回も登場人物の描写に楽しませてもらった。
特にジロー刑事のポアロに対する振舞いの嫌味っぽさ!ひとつひとつ表現力が秀逸だなと…いるよねこういう人。
マルトについては登場シーンでのポアロが受けた印象から、絶対にこの子怪しいよなとメタ読みしつつ、やっぱり最後は騙された!
人物の印象が二転三転するのもクリスティ作品の魅力だと痛感。
本編には関係ないが、ドラマ版ポアロの吹き替え声優の解説も興味深く読ませてもらった。
作品に真剣に向き合っていて、よく研究されているんだなぁと脱帽。
ドラマは字幕版でしか観たことがないけど、吹き替え版でも観てみたいな! -
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ネタバレルイーズは、ビートルズにおけるオノ・ヨーコみたいなイメージ? 和気あいあいとしていた発掘チームを乱す“つれなき美女(ベル・ダーム・サン・メルシー)”とのこと。
美しく賢い分、冷酷で、常に注目を集めていないと我慢できなかったと。でも、書き手のミス・レザランは優しい人だったと言っているし……一体どんな人物?? と、ルイーズの人物描写がいまいち自分のなかで定まらず、入り込めなかった。
それと、元夫に気づかないことなんてあるか? 夫の方も、死にかけた後まったく新たなキャリアを築き、高嶺の花の女性をまた口説き落とすことなんてできる? とその無理矢理設定にも入り込めず。
何より、「メソポタミヤ」というタイトルから異国情緒あふれるストーリーを期待していたんだけど(日本でいうなら西村京太郎や内田康夫の旅情ミステリか)、ストーリーの軸は心理合戦で、別にメソポタミヤで起きる必要性はなかった。夫よ、なぜわざわざこの場でややこしい殺し方をしたのよ? と思うレベル。
時代もあるだろうけど、現地の人についてほとんど記述がないのもちょっと幻滅。「外国人」ですらない。イギリス人にとっての「外国人」は、せいぜいベルギー人のポワロやフランス人(設定)のラヴィニー神父止まり。それは解説にもある通り。
「クリスティーの物語では、いつも中流以上の人間だけが殺したり殺されたりする権利をもっていて、使用人や労働者は慎ましやかな脇役を忠実にこなすだけである。」
この物語でも、中庭と門の前でうろつく使用人の男の子たちはアリバイの証人として機能するだけで、彼らが容疑者として遡上に上がることはない。
ま、色々気になるところはあるけど、面白いことは間違いない。中近東舞台のクリスティー作品はこれしか読んでいないので、ほかも読んでみよう。 -
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主人公のオリヴァーは元警察官。
ある事件ではめられて警察を追われ、妻にも離縁され、生活をすべてを失った。
今は探偵として冴えない日々を送っている。
唯一の救いは娘が味方であること。
まだ高校生だが、探偵事務所の秘書としてオリヴァーを支えている。
原寮が「これが、人生を描くということだ」 と推薦文を書いていたので、チャンドラーばりのガチなハードボイルド小説かと思っていたが、オリヴァーは自分の失敗を忘れられず、娘に支えてもらいながら生きている等身大の、どちらかと言うと駄目な人生を歩んでいる主人公として描かれる。
だが、過去を精算できるチャンスを掴み、腹を括って命をかけて向き合っていく。一緒に立ち向かってくれる悪人メルカルトや祖母のキャラクターがいい。
オリヴァー自身にはあまり自覚が無さそうだが、周りの人たちが応援したくなるような生き方をしている。真摯に生きているのだ。正しいことは正しい、自分が信じた真実にブレない行動をする。そこに共感するさまざまな人たちが惜しみない協力をしてくれ、オリヴァーは自分の人生を取り戻していく。
まさしく、「これが、人生を描くということだ」なのだろう。
人生、いい時もあれば悪い時もある。一度の失敗で人生をあきらめるな。一人ではない、一緒に乗り越えてくれる仲間がいる。ハードボイルド風なある男の成長物語だ。 -
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ネタバレポアロシリーズの中では好きな部類。
凄惨な事件ながらも、中東の異国情緒あふれる雰囲気が、読んでいる間もなんとなく心を温めてくれた。
犯人とトリックに関しては多少「うーん?」と思うところもなくはないが、それでも最後の犯人の自供のセリフは悲しくて不気味で心に残った。
ミスレザランの目線で進むところもよかった。ヘイスティングスとは違う物言いや目の付け所を書き分けるところ、さすがアガサ・クリスティ。女性ならではのものの見方が繊細に表されていて秀逸。
名作オリエント急行と時系列で繋がっているところも、さすがは殺人事件磁石のポアロさんだなぁと笑ってしまった。
また読み返したい一作。 -
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中国の美術品を盗む犯罪小説、アメリカと中国の間に生きる若者たちの葛藤を描く #十二支像を奪還せよ
■あらすじ
アメリカで育った中華系アメリカ人、ハーバード大学で美術史を専攻するウィル。彼のもとへ中国の資産家から美術品を盗むように依頼を受ける。北京の円明園にあった十二支像のうち5つで、かつて英仏軍によって持ち去られていたのだ。ウィルはチームメンバーを編成し、この略奪プロジェクトの作戦を立てはじめる…
■きっと読みたくなるレビュー
これまた興味深い小説、おもろい!
中国系アメリカ人が中国の美術品を奪還すべく、若者たちがオーシャンズ11よろしくチームを組み、世界的な美術館やFBIを相手にコトを進めるという犯罪小説です。
犯罪計画を企て、実行するというのが筋立てではありますが、派手なアクションやひりひりするサスペンスがあるわけではありません。では一体、何が描かれるのか。
本作は華文ミステリーではなく、本作はあくまで西側諸国のエンタメ作品。ただし登場人物たちが中国系であることから、中国からの視点や価値観でも語られる。このアメリカと中国の間に生きる若者たちを葛藤を描いているのです。
そして一番の読みどころは、前途有望な五人の若者たち。同じ中華系二世、いわゆる移民の子でありながら育ってきた環境が違うため、それぞれアイデンティティも異なる。彼らが企てる犯罪行為を実行する中で、複雑な人間ドラマが繰り広げられる。
中国のことをどう思っているのか、自分は中国人なのかアメリカ人なのか。はっきりこうだという意見をもっている者もいれば、どっちつかずで悩んでいる者もいる。そしてもちろん人間ですから、そもそも性格が合う合わないもあれば、ロマンスも見え隠れするのです。そんな彼らが略奪計画をはじめ様々なことについて意見をぶつけ合う。
東側諸国のアイデンティティって理解できない部分がありますよね。これまでの歴史もあることから、情報も入りづらいし、コミュニケーションをとることも少ないですし。でも彼らの熱量を見てると、結局は同じ人間であるということがよくわかるのです。
そして素晴らしい頭脳や特技をもっている彼らも、苦しんでいるところは心の根底の部分だったりする。国、人種、宗教、文化、価値観など違っても、同じ人間ってのを感じましたね。
果たして彼らは十二支像を奪還できるのか? 後半から終盤は、この犯罪小説のレイヤーが変わってくるのでまたぐぐっと惹きつけられるんすよね~ 楽しませていただきました!
■ぜっさん推しポイント
物語の終盤、主人公ウィルが犯罪に手を染めた理由について吐露するシーンがあります。若く優秀な彼がこんな思いでいるなんて… 自分自身がいかに幸せな環境で生まれ、そして育ってきたかというのを痛感しますね。
我が国日本においても、すでにさくさんの在日朝鮮人や移民の方がいらっしゃる。同じようにアイデンティティに悩みをもってる方もいるでしょう。同じ日本にすむ同じ人間として、開かれた交流がしたいなと思いました。 -
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ネタバレポアロが主人公のアガサ作品の第2幕。
時代背景などを感じさせない情景を思い起こさせる書き方が面白さを際立たせる。
少々内容を書くとポアロのモナミ(親友)ヘイスティングスは少し間が抜けているのか純情に一途である事で物語を迷走させる箇所も面白い。
今作では、ポアロを打ち負かそうとジローが出てくるが、敵う訳もなく大口を叩いて退散すると言う。
そんな中で起こるミステリーが展開されていく。
読んでいく中で少し地理的な事も必要になるが、それはさておきストリートと謎解きに関しては現代の作家では思いもつかない発想で読者を迷走へと誘いながら最後にはすっと落ちどころを持ってくる読み手にとってはこの上ない爽快感を味わうことができる。
人間性と保身のために、様々な人間模様を描いた作品です