岩波明のレビュー一覧
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不寛容な国 日本
たった数人のクレーマーによって仕事が滞り、何人もの職員が不愉快でやるせなく屈辱的な思いをさせられる。
しかもクレーマーに対して感情的になってはいけないと我慢を強いられる。泣き寝入りするしかない。
そんな状況を変える方法はないかと期待してこの本を読んでみたが、そう言う解決策を述べる内容ではなかった。
それでも、いかに日本が生きづらい不寛容な国かがよく分かった。
寛容さを持った人間であり続けるには意識して努力していかないと、あっという間に自分も不寛容な人間に成り下がってしまいそうだ。
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Posted by ブクログ
天才と呼ばれる多くの人たちは大抵発達障害を持っていた。逆に発達障害は傑出した才能開花の可能性を秘めているとも言える。
世の価値観を変革するトリックスターは常人では担えない なり得ない。既存の価値観を無視・破壊し新たな価値を創造する発達障害者が時代を塗り替えていった。
文学や芸術には発達障害が原因となる鬱や不安障害による幻覚や幻聴が現す世界が投影されることが多い。常人の到底考え及ばぬものや作者独自の世界観として最高峰と評される作品は様々な精神病の苦悶の末に生み出されたものと作者の苦しみも含めて読むことができたらなお味わえるのではないだろうか。
天才が生み出した結果は注目されるけど、その過 -
Posted by ブクログ
ネタバレこないだの青森の市議の一件で、市議会の議長辺りが「めっ!」と怒れば済む程度のことwを、正義の味方面したテレビが鬼の首を取ったようにバッシングしまくっていたのを見ていて、なんだか無性に読んでみたくなった本。
で、読んだのは読んだんですけー。
読んでいて、なんだか文革時の密告社会のようでウンザリでした。
あと、連合赤軍の「総括」も思い出して、嫌ぁーな気分に。
この本に出てくるようなことって、たぶんそれらと全く同じ構造で起こっているんでしょうね。
「義」は確かに大事だけど、「仁」はもっと大事なわけでー。
「仁」を忘れた「義」ばっかりが横行している世の中なんて、息苦しいだけ。
つまり、今の日本人に -
Posted by ブクログ
発達障害という疾患について、その中心的なASDとADHDを詳しく述べることによって説明されています。一つひとつ丁寧に書かれていて、この症状に対しての出来るだけ正確な理解をすることによって、世の中にはびこる偏見をなんとかしたい著者の趣旨が伝わってきます。症状の例が述べられていますが、それは一つだけ取ったら一般にもあることで、それが様々な誤解に結びついていることが良くわかります。複数に当てはまれば発達障害ではなく、発達障害だから複数の症状が出ているということに気をつける必要があるのだと思います。この症状に苦しんでいる方々や、それを支援する様々な活動と、世の中の関心の薄さからくる偏見や誤解。本書を読
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Posted by ブクログ
みのもんた。
朝青龍。
沢尻エリカ。
一世を風靡した有名人が、一つの出来事をきっかけに日本中から情け容赦のないバッシングを受け姿を消していく。
その攻撃には、マスコミだけでなくインターネットやSNSなどの発展に伴い、誰でも参加が出来てしまう。
攻撃対象を見つけては炎上を繰り返していく。
最近では攻撃の対象は有名人だけでなく、一般人にまで広がっている。
そして改めて思う。
自分もその参加者の一員なのだと。
人を攻撃している時に感じる、正義感による陶酔。
指先一つで裁判官に、場合によっては神にすらなったように錯覚できる時代。
ある日突然、誰もが被害者になり、加害者にもな
る。