岩波明のレビュー一覧

  • 他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑

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    201607/

    国連児童基金(ユニセフ)は、2008年に先進国に住む子供達の「幸福度」に関する調査報告を発表した。
    子供の「主観的な幸福度」に関する項目の中で、「孤独を感じる」と答えた日本の15歳の子供の割合は29.8%と、対象国の中で第一位で、ずば抜けて高かった。日本に続くのはアイスランド(10.3%)とポーランド(8.4%)だった。もっとも低いのはオランダの2.9%だった。
    このように、日本の子供における「孤独さ」は、先進国の中で際立って高い。この点は、これまでに述べてきた社会的な「まなざしの欠如」と関連している現象であろう。つまり、子供達を見守り、同時に縛ることにもなる、目に見えない社

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    2016年07月18日
  • 他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑

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    ■日本と欧米の顕著な差は「宗教」が社会の規範になっているか否か
    ■日本社会や日本人の特性である孤立化やアノミー化は実は先進性の表れ
    ■日本社会の様々な特徴は独自性の大きい日本文化の基礎となってる

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    2015年11月06日
  • 心に狂いが生じるとき―精神科医の症例報告―

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    「正常な精神と狂気には、厳然とした境界線があるように考えられている。しかし実際のところその境い目は、ごく淡いものであるように思われる」筆者の言葉。

    裁判員裁判しかり、必読の一つと思われる。

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    2015年06月07日
  • 心に狂いが生じるとき―精神科医の症例報告―

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    主要な精神疾患の症例の紹介と解説。

    岩波氏の本がより多く読まれれば精神病患者について過剰な恐怖も不当な差別も減ってゆくと思う。

    他の本でも指摘されているが、日本で司法精神医学の専門家がいないのは大きい問題。

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    2012年02月08日
  • 狂気の偽装―精神科医の臨床報告―

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    社会で問題になる精神面の諸々の問題を分かりやすくかつ正確に、そして生々しく解説している。

    それっぽい用語を使ってかっこいいことを書こうという人は恥ずかしいことになる前にこれに目を通しておいた方がいい。

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    2011年12月15日
  • 狂気という隣人―精神科医の現場報告―

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    宮崎勤に関しては多重人格の精神鑑定が世間を騒がせたが、著者はそれはばっさり否定。統合失調症の鑑定を支持し、本書で詳しく考察している。犯行時点での責任能力までは言及せず、死刑判決に否定も肯定もない。ただ精神病が考慮されなかったことは問題と考えているようだ。

    触法精神障害者に関しては後に優れた新書を著している(『精神障害者をどう裁くか』)。

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    2011年10月25日
  • 精神障害者をどう裁くか

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    思想的な偏りを排し、経験ある精神科医の立場から刑法39条に関する諸々の問題を論じている。読みやすく、精神疾患に関する本を何冊か読んでいると内容も分かりやすい。

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    2011年08月09日
  • 精神障害者をどう裁くか

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    4/17
    書名から勘違いするひとが多いのかも知れないけど、「どう裁くか」に答えを出しているわけではない。
    ただ、その問題を考える上で必要な、(触法)精神障害者を取り巻く法制度の歴史的な経緯や重大な転換点となった事件における司法関係者・病院関係者の反応などが多く書かれており、考察の手助けにはなると思う。

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    2011年04月17日
  • 狂気の偽装―精神科医の臨床報告―

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    精神科医による臨床報告書。

    読みやすく、かつ学術的。的を得てる。

    引用も多く、他の本も読んでみよう思える興味の広がる本。



    第5章on the border はあたしにも当てはまりそう。

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    2011年02月19日
  • 狂気の偽装―精神科医の臨床報告―

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    実に考えさせられる本。精神医学は曖昧性そのものであり、答えどころか"問題"そのものが曖昧だ。
    精神病理説について考えたくなった。
    人間は精神病と言う枠組みの中に嵌り込んで、自らを陥れているのではないだろうか。精神病そのものが人類を退廃させる―。

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    2010年08月07日
  • 狂気という隣人―精神科医の現場報告―

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    最近読んだ一番のホラー。人はショックでは精神に異常をきたすことはないんだそうだ。タイトルどおり、狂気はすぐそばにあるのを実感させられる一冊。

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    2009年10月04日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    トランスジェンダーの人権を踏み躙っていると批判されているのを聞いていたので、どんなことが書いてあるかと身構えていた。
    しかし、著者はあくまでも幼少期から身体違和を感じていた人については異論を述べず、思春期に突然トランスジェンダーだとカミングアウトした人に対して警鐘を鳴らしている。
    なにものかでありたいーそれは人間が普遍的にもつ願望だと思う。しかし、それを実現させるために生殖機能を失うリスクのある、逆戻りできない「治療」は安易に勧められないという筆者の主張は共感できた。

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    2025年09月10日
  • 精神医療の現実

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    たまたまメディアで岩波明氏のことを知り、本書『精神医療の現実』の著者として紹介されていたのをきっかけに本書を読んだ。精神医療に関して全く知識がなかったが、本書の明快な文章に引き込まれて、一気に読んでしまった。
    まず、精神医療の歴史をたどって説明しているところが素晴らしい。精神医療は他の医療以上に、また他の科学以上に紆余曲折があった。例えば、フロイトの精神分析は「有効性がない」ことが明らかになり、現在は使われなくなっているが、多くの心理療法や臨床心理学のベースになっているのはフロイトの理論であり、最近はやっている「認知行動療法」は精神分析の実質的な後継者であると喝破している。
    また、精神医療をよ

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    2025年08月31日
  • 発達障害

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    発達障害という言葉が流行のように流布し、誤診、誤解も多い。本書により正しい理解を得ることができ、症状、対処法の具体例もわかり良い。2025.8.29

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    2025年08月29日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    これでもか、というほどの事例が提示され、それぞれの当事者や関係者の行く末が丁寧に描かれていました。この分量のデータを集め、形にされた筆者の熱意を感じました。

    以下、印象的だった内容です。
    ・物理的には比較的不自由なく生きてきた中で、何らかの原因で周りに馴染めない自分に理由を見つけたくて、「自分は女の子じゃないのかもしれない」という思いに至るというケースが多いということでした。
    ・未成年からの一方的な主張だけで、身体改造に進んでしまうと、後戻りできなくなる、ということも書かれていました。
    ・そこまで熱狂的にTGになりたいと思う裏側には、「仲間が欲しい」「何者かになりたい、思われたい」という欲が

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    2025年08月28日
  • 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生

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    【書名と著者】
    高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生
    岩波明

    【目的】
    わたし自身ADHDっぽい。エリートでもなんでもないが、コースアウト気味の人生においてどう、自分の気質とつきあうべきかヒントにするべく手に取った一冊。

    【印象に残ったポイント】
    ・発達障害とは
    先天的な脳機能の偏りであり、本書執筆時点でメカニズムが明らかになっていない。
    ・ADHDとASDの見分け方
    4つ(不注意、衝動性、コミュ障、こだわり)の観点で見分け方があるにはあるが、異なる特徴から類似する症状を見せることがあるそう。
    本書では具体的な見分け方が示されていないが、専門家の著書であることからすると表面的な症状だけ

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    2025年06月26日
  • 精神医療の現実

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    久しぶりに岩波明の本を読んだ。
    新書ということもあってか、ここまで毒舌家だったっけと感じるくらいの毒舌ぶり。
    特に、
    新型うつは医師でもあるタレントの香山リカが命名した
    てなくだりは、思わず吹き出してしまった。他にも読んでいて失笑する場面が多々。
    まあ素人の私ですら「トラウマ」とか「サイコパス」とか、巷では全く違う意味で用いられているよな、と常々感じているから、専門家の岩波先生にはその誤用が腹に据えかねているのでしょうね、きっと。
    そうそう件のフジテレビの元女子アナの「トラウマ」が診断名として確立したときのそのままの心的外傷だったら、そりゃまごう事なき「性暴力」の被害者ですわなあ。(分かってく

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    2025年06月17日
  • 高学歴発達障害 エリートたちの転落と再生

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    高学歴と発達障害。
    この二つの言葉は 私の中ではなかなか結びつかなかった。しかし“イーロン・マスク”や“エジソン” “スティーブ・ジョブズ”を引き合いに出されると納得。

    学校に行っている間は なんとか成績も上位を保ち 他の目に余る行動は目をつぶってもらえた。
    しかし社会に出ると世の中そんな甘いものではなく 綻びがあちこちに。挫折を経験し、そこから何とか立ち上がれる人と 長く抜け出せない人が。こんなに高学歴の人たちの例があるとは。

    しかしADHD(注意欠如多動性障害)の特性を持つ起業家の一部には 新奇なアイデアと途方もない突破力で華々しい成功を収めている人たちも存在している

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    2025年06月14日
  • 発達障害

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    発達障害を起因として社会と軋轢が生まれているなら適切な機関へ通い、きちんと理解するのが大事なことなのだということが分かる本だった。

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    2025年05月26日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    トランスジェンダーの急増について理解が深まった。
    医療の問題、政治的な問題、宗教的な問題と複雑に絡み合って台頭してきたものだと理解した。
    日本には強力な宗教信仰がないから、左翼の政治的材料になる程度だと思う。

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    2025年05月20日