ノーム・チョムスキーのレビュー一覧

  • 誰が世界を支配しているのか?

    Posted by ブクログ

    読みたかった本の一つだったが今回の文庫化でたった1000円で読めるようになった。必読。

    日本で生活しているとシンプルにアメリカのプロパガンダにやられるのでほぼ無条件にアメリカに対して親しみを覚えると思うが、そういう人こそ読むべきだろう。

    世界の構造が分かると身近な問題の解像度も上がる。たとえばクルド人問題もこの本から読み解けばアメリカのせいであるし、日本人がクルド人にヘイトを向けるのはサダム・フセイン支持の親米イデオロギーと地続きなのがわかる。

    地球温暖化問題への取り組みの極端な忌避も世界の構造がわかれば簡単に見えてくる。電気自動車はまだ早いなんて言ってる知り合いは多いだろうが、そういう

    0
    2025年09月30日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    吉成真由美の本というだけで買う価値がある。吉成真由美氏は、「利根川進の妻」という立場を使えばもっと話題になりもっと本が売れるだろうに、その立場を使わず他人の手柄を使わずに自分の力で本を打っているところに魅力を感じる。中身はやはり、学者へのインタビュー本である。教養で殴りつけてくる一冊。

    0
    2021年02月09日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    ノーム・チョムスキー、レイ・カーツワイル、マーティン・ウルフ、ビャルケ・インゲルス、フリーマン・ダイソンといった政治学教授、発明家、経済ジャーナリスト、建築家、数学者といった知の先端をいく人たちへのインタビュー集。
    AIが指数間的に成長していく未来を描くレイ・カーツワイルの話が一番面白かったし再読したい。
    どの人たちも専門分野以外にも深い知識を持っているのが参考になる。
    インタビュアーの吉成さんの質問が全部的確で勉強量も含めて頭の良さがにじみ出ていると思う。あとがきの見解の「不確実社会では感情に訴えるようなシンプルストーリーはプロパガンダだと思ってファクトチェックを重ねて熱狂を避ける」というと

    0
    2020年12月27日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    既存、既成概念にとらわれない様々なそして先端の考えや視点を紹介する一冊だ。アメリカの政治、民主主義、資本主義、AI、建築、宇宙など広く(表面ではあるが)見れる。それぞれのインタビューイーの見解をにわかに支持はできないが、関連著書を読んで深めたい。
    とりわけ、
    カーツワイル氏の話をにわかには信じられないが士郎正宗氏が描くGhost in the shell (攻殻機動隊)のような大脳新皮質がクラウドにアクセスするような電脳時代が来るのだろうか。

    吉成真由美氏の知的なインタビューにも感嘆する。

    0
    2019年04月09日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    人類史に前例のない加速度で起こる激変期に何が起こるか?胸が躍る。
    人類史上、エキサイティングな面白い時代になるかも?

    0
    2018年10月12日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    ものすごく面白くて、ワクワクされられる。
    いろいろな分野で活躍する5人にインタビューする、人類の未来。
    悲観的なことも、楽観的なこともあるし、お互いに意見が合わない部分もある。
    インタビュアーと、話し手が頭が良く、明晰でわかりやすいため、AI、環境、政治、テクノロジーについてわかったように感じるほど。
    普段は長生きに興味はないけれど、この本を読むと、未来をみたいと思わずにはいられない。

    0
    2018年04月05日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    キンドル月替りセールで安くなっていたので購入。
    象を調べるアリの1番先頭にいる何人かの著名な人物に象について聞く本。細かな理論ではなく、何をどう考えているかをわかりやすい言葉で説明されており、内容以上に分かりやすいし、気付きも与えてくれる。科学者である方々が、文学やビジネスについても敬意を持って語っている点はありがたい。

    0
    2017年10月17日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    どのインタビューも深く掘り下げられていて、読み応えがあった。道を極めた人の考えを、インタビューだと偏りすぎずに聞けるのがいいなと思った。
    内容に関してもどれも興味深かったが、サイエンスは大事だが人間にとっては物語も重要、というのが面白かった。むかし哲学と自然科学は密接だったというのも。なるほど。

    0
    2017年06月13日
  • 統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論

    Posted by ブクログ

    学生時代に生成文法を学んだ身でありながら、誠に恥ずかしいことに、チョムスキーのこの記念碑的著作を読んだことがなかった。文庫が出たのを好機として読んでみた。

    文法の形式的側面の自律性、構造依存性、変形部門の必要性など、言語学の入門書に必ず書いてあるような議論はこの著作で示されたものだったということを知った。
    チョムスキーが1975年に書いた文章と、訳者による解説が付されており、生成文法が誕生した時代背景やその後の発展過程をリアルに感じ取ることができる。訳者の福井氏も解説で述べているように、生成文法は当初から、チョムスキーがたった一人で理論を構築したのではない。むしろチョムスキーの学問的貢献は、

    0
    2016年10月09日
  • 誰が世界を支配しているのか?

    Posted by ブクログ

    2025/10/6(水)
    まだ読み始めて20ページ。チョムスキー氏のような高名な知識人をして、アメリカ自体の知的衰退を相当に気にしている様子が伺える。まずそこが興味深い。

    50ページ辺りまで。米国の"正義"による"暴挙"にはいとまが無いのか?どれとも、いくつかの事例を異なる視点から何度も書き出していることなのか?、整理しないと米国の近現代史に詳しくない小生には理解が追いつかない。2度目以降で読むときに整理しながら読まないと、と思う(この事象・事件は、前に書いていたことの焼き直しだな?など)。自らの蛮行は、それが正義だと思っているので、調べもしないし、法

    0
    2025年10月06日
  • 統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論

    Posted by ブクログ

    生成文法と言う言葉も聞き慣れない知識レベルのため、言語学については素人で語れる身では無いが、戦後すぐの時期に数学的に語学の構造や発展の過程を解き明かした学者がいた事に米国の懐の広さを感じた。しかしそれでも20年余り出版されなかった論文があったりなど、革新的な考え方は世に認知される形になるまで時間が掛かる物だと改めて認識させられた。
    後半の訳者の丁寧かつ広い知見に基づいた解説文により、言語学の知識が無くとも学問的な変革に対してチョムスキーが果たした役割りや意義が理解できる。

    0
    2025年05月22日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    企業の利益を家計に移すことの意義を明確に語っているFT論説主幹マーティンウルフ氏インタビューが大変興味深い。また、感性の重要性が問われる昨今、無思考や無配慮でも理想主義でもダメ、証拠から積み重ねる理想的思考が重要と訴えかけられたのが印象深い。

    0
    2025年03月29日
  • 知識人の責任

    Posted by ブクログ

    知識人の責任
    著:ノーム・チョムスキー
    訳:清水 知子
    訳:浅見 克彦

    合衆国が、既得権益保護のために世界規模の反革命運動の指導者になったことを本書は嘆いている。

    ベトナム戦争のみならず、南米においても、第2のベトナム戦争を展開しようとしていることもだ

    気になったのは以下です。

    ■知識人と学校についての考察

    権力と権力を合理的に行使しようとするために忠義を尽くそうとしている、アメリカの知識人について、率先して、その政策の実行を支援していることについて恐ろしいと語っている。

    アメリアのそれら知識人を批判するとともに、啓蒙と自らを導いていくための指針をもとめてさまようことになるだろうと

    0
    2024年10月06日
  • 知識人の責任

    Posted by ブクログ

    チョムスキー氏と言えば、人間は生得的に文法を身につけるものとした生成文法理論が有名だと思うが、ベトナム戦争への反戦活動で54回も逮捕されたという逸話もある。私はこれを宇沢弘文の書により知ったのだが、そもそもベトナム戦争すら、私にとってはよく知らぬ事。しかし、そうした反戦の含意をもって『知識人の責任』とは、我田引水、商業主義的な識者の戒めにも通ずる、良心に訴えかける啓発書だ。

    ー かつてジャン゠ポール・サルトルは、一つの時代のなかで、ヴェトナム戦争に反対する人間が知識人なのだ、といった。その意味では、チョムスキーは「知識人中の知識人」だといえるだろう。そしていま、私たちは、ブッシュ政権の「大義

    0
    2024年08月13日
  • 壊れゆく世界の標(しるべ)

    購入済み

    斉藤幸平にビビッときた方はぜひ

    会話調で進むので、読みづらさを感じた。人新世に通じるので、興味ある方は読んでみると良いかと思いました。

    0
    2023年03月29日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    テーマは利己性と利他性、社会性。集団によってどのように暴力性は生まれるかといった考察は興味深い。

    エドワード・O.ウィルソン
    高度な社会性を形成する真社会性は、生物進化の歴史上、少なくとも17回実現している。テッポウエビで3回、スズメバチで2回、キクイムシで2回、ハダカデバネズミで2回など。人類では、300~100万年前にグループ間の競争があった。競争を好む性質は、群選択によってもたらされた。社会的生物では、グループの中では利己的な個体が有利になるが、グループ全体として行動する場合は利他的なグループが有利になるという法則がある。宗教信仰は部族主義から生まれてきた。哺乳類のバイオマスのうち、人

    0
    2021年11月23日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    世界的な叡智5人へのインタビュー集。人類が直面する問題の本質は何か。インターネット時代をどう生きるべきか。歴史学、哲学、生物学、心理学の視座を持ったインタビュイーたちの洞察に富んだ言葉を通して考える。まだ内容を咀嚼できていないものの、味方であるはずの科学技術が敵に回りかねない危うさに不安を覚える身として、「石器時代の感情と、中世の組織と、神のようなテクノロジーをもっている」という言葉が強く響いた。

    0
    2021年01月16日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    人類の不確実な未来を何を基準にして生きていくべきなのか、今後の未来はどのようなテクノロジーの進化を通していかなるライフスタイルが繰り広げられていくのか?このようなことをそれぞれの各専門分野の有識者たちによるインタビューを通して語られる内容を学び来るべく未来の礎を築ける参考となる。不透明な不確実な未来をどのような捉え方で生きるべきかの参考になる本である。

    0
    2020年08月01日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    2015年5月から2017年2月までに収録されたインタビューを2017年4月に発行したもの。こういう方々が、コロナ後の世界について語ったものを読んでみたい。
    現在は、地質学上の「人新世(Anthropocen)」と呼ばれる、人類が地球環境に大きな影響を及ぼす時代で、もし始めたら世界が終わってしまうから、人類はもはや戦争をすることはできない、という5人に共通の考えが紹介されている。

    0
    2020年05月31日
  • 人類の未来 AI、経済、民主主義

    Posted by ブクログ

    現代社会のさまざまな分野の泰斗である人たちへの人類の未来に関するインタビュー集。
    フレーズの引用はノーム・チョムスキーの発言より。

    0
    2019年12月22日