獅子文六のレビュー一覧

  • 大番 上

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    四国の貧農生まれの丑が大量に印刷 したラブレターを村の娘に渡したが村一番の有力者の娘に渡した事がきっかけで家出同然な形で東京へ出て株屋のでっちからスタートする波乱万丈な人生、大儲けすると大散財する事の繰り返し、一向に反省する事なく常に前向き、生涯独身を決め込むが、心の底には東京へ出るきっかけになった例の娘への叶わない気持ちがあった。

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    2012年03月15日
  • 大番 上

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    50年ぶりに再読しました。戦前戦後の株屋(証券取引所)の世界が面白く書けています。懐かしく思い出しました。

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    2012年02月09日
  • 大番 上

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    大番は、映画をたまたまテレビで観て、大変面白かった。特に主人公の赤羽丑之助ことぎゅ~ちゃんをやってい加東大介さんが、イメージ通りで、本を読んでてもうかんでくる。とても良い作品です。

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    2010年05月03日
  • 七時間半

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    東京−大阪間を7時間半で走る列車「ちどり」
    この作品が書かれた1960年代の鉄道旅行を楽しむことができる本作
    食堂車があったなんて素敵

    内容は乗務員や乗客達のドタバタ劇
    殺人事件が起きるタイプの鉄道ものではありません
    それぞれの恋心を乗せた「ちどり」の行方は…

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    2025年10月19日
  • 七時間半

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    獅子文六の文章は相変わらず愉快でありありと光景が浮かぶ
    人間観察の心地よさが詰まってて最高
    旅行の移動で読んだけど、旅の出会いが倍楽しくなった気がする

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    2025年09月28日
  • 沙羅乙女

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    古い作品だとは知らなかった。
    解決せずに終わった感、というか急な打ち切りを想起させる終わり方が消化不良。

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    2025年06月30日
  • コーヒーと恋愛

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    ネタバレ

    昭和のエンタメって感じでした。最後勉が来たときはヨリ戻されたら嫌だなと思って読んでました。
    アンナ図太いですね。身近にいましたこういう女性。芸能界に向いてると思います…
    いや、ほんとより戻さず、菅と結婚もしないで良かったです。

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    2025年06月09日
  • コーヒーと恋愛

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    昭和の時代。を彷彿とさせる小説❢


    ホームドラマを見終わったような
    感覚になり、昭和の時代って
    人と人がこんなにも近いんだなと
    思わされた。


    コーヒーを淹れる腕前がぴか一の
    モエ子と、彼女の淹れたコーヒーを
    飲んで、まずい❢と言い放ち
    アンナの下へ生活革命という
    言葉を持ち出して、家を出ていった
    勉君……


    そして、2人は離婚することになり
    モエ子は、仕事も減っていき…


    そんな時、コーヒー愛好家の
    菅と会う運びとなり…、が


    結婚を急いでいるフシのあるモエ子と
    持って回った言い回しで、その意思が
    見て取れない菅にやきもき、していると


    かつて自分の下から去っていった
    勉くんが、

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    2025年04月23日
  • 悦ちゃん

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    次回の読書会課題図書。

    「獅子文六」の名を読書会で聞くようになってから気にはなっていたけど手に取ったことはなかった。
    昭和初期の文豪と言えばいろんな名前が浮かぶが、40を越えてから初めて知った作家さん。聞くところによると、軽い文体で読みやすいらしい。

    …の、わりに分厚くない?

    以前、本屋さんで「娘とわたし」を見かけたんだが、分厚かったので買わなかったんだよな。
    今回は課題図書なので、否応なく獅子文六デビューしてみた。

    舞台は1930年代後半の東京。
    主人公の悦ちゃんは、2年前にママを病気で亡くした10歳の女の子。天真爛漫で少しおマセな彼女は、歌謡曲の作詞で生計を立てるパパ、碌さんと

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    2025年04月22日
  • 悦ちゃん

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    獅子文六初の1936年から連載された新聞小説。当時ののんびりした世相を表しているのか、文体が現在と違う趣がありました。
    妻に先立たれた33才の売れない作詞家碌さんが少し駒茶くれた10才の一人娘悦ちゃんが後妻候補を巡っててんやわんやのお話し。
    才気溢れる悦ちゃんを嫌う美人の薫嬢、悦ちゃんがお母さんになってと願う慎ましくも美しいデパートガールの鏡子さん。
    そこに持参金5万円と薫嬢の美しさに夢中になった碌さん。
    結末はハピーエンドのお後よろしいお話しでした。また、最後に悦ちゃんが継母をママとハハが一緒になったのだから、一番いい
    お母さんとまるで落語の落ちのようなエンディングに当時の新聞の読者も満足し

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    2025年02月23日
  • コーヒーと恋愛

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    コーヒーを淹れるのがやたらウマいゆえに、恋愛がこじれる43歳の女優の話。
    特技はその人に興味を持つきっかけとなりえても、内面や性格そのものを表したものではない。
    ポップな文体でサッと入ってきて、余韻に浸るとコーヒーや恋愛の本質って何だろ?と思わせる巧さを感じた。

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    2024年09月08日
  • 七時間半

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    ずっと昔に一冊読んだきりの獅子文六。
    電車コメディは昔から好きなジャンルなので手にとってみた。

    まずはタイトルから鮮烈。
    1960年には東京ー大阪が7時間半もかかったのか。
    新幹線の出現前、ちどりという名の特急列車の物語。
    このころ、既に、ちどりより速いものが出始めたが、それでも7時間くらいはかかるみたい。
    表紙をみた子供から、「名作くんだ!」と言われたけど本それ(笑)。
    和む表紙で楽しい一冊に仕上がっている。
    ちなみに、作者は『はなかっぱ』の《獅子じゅうろく》博士の元ネタだと教えといた。

    ちどりが出発するまでの登場人物紹介や列車のトリビア、準備シーンが長くて少しダレた印象はあるが、わかり

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    2024年05月04日
  • 七時間半

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    タイトルの七時間半はなんだろう、と予備知識なく買って読んだところ、小説の舞台となる特急ちどりが東京-大阪間の運行所要時間であった。ちどりで働く女性乗務員や食堂車の料理人たちが繰り広げるラブコメ的物語。
    今では二時間半の距離も物語が描かれた60年代は三倍以上の時間をかけていたのか。短縮された時間でさらに色々なことをできるようになったけど、食堂車で車窓から流れる景色を眺めながら料理を食べるのも楽しいだろな、って思った。
    ぐいぐい読ませてあっという間だった

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    2023年08月11日
  • 七時間半

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    東京から大阪まで特急で七時間半を要し、いまや無き食堂車が車中の需要と娯楽を満たしていた時代の物語。1960年刊行だが、獅子文六再評価ブームにのって 2015年ちくま文庫から再版。物語自体の面白さもさることながら、東京-大阪を継ぐ特急列車の雰囲気や内情を伝えて非常に興味深い。大衆作家はその時代を記録するという役割も担っているのだ。

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    2023年03月28日
  • コーヒーと恋愛

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    先の展開が気になって一気に読み進められた。
    文面が今どきではなかったので少しシリアスに読み進めてしまっが、振り返ればクスッと笑える話だった。

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    2023年03月20日
  • 断髪女中 ──獅子文六短篇集 モダンガール篇

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    ちょっと素敵な先進女性が「シャンなモガ」(いずれも 1960年には死語化)と呼ばれていた時代のお話。現在とは比べものにならないほどジェンダーロールが明確だった時代にあって、しかし現代と比べて何ら遜色のない「新しい」女性像をコミカルに描く短篇集。いかにも締め切りに終われて書いた文芸誌小説といった印象で、獅子文六の醍醐味はやはり長編だなぁ。

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    2023年03月01日
  • コーヒーと恋愛

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    昭和の、テレビが家庭に普及し国民がテレビドラマを最大の娯楽としていた時代のお話。
    書かれたのも1960年代と60年近くも前で、読み始めは時代の背景や話し方などが読みにくかったけど、慣れてくるとスーッとストーリーに入り込めて楽しめた。
    特に何か劇的なことが起きるわけでもないけど、脇役女優のモエ子さんの日常が癖になる面白さ。
    そして、違和感に感じた昔風の話し言葉や考え方も一周回ってオシャレでハイソに感じる。ただ43歳のモエ子さんが自分の事を「おばあさん」というのはショックを受けた。

    ラストのモエ子女史、かっこよかった。今も昔も女性の方が潔い。

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    2022年09月03日
  • ちんちん電車

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    『七時間半』という鉄道ミステリが好きです。
    その著者が書いた鉄道エッセイ。
    特に「都電」について書かれた一冊。

    残念ながら、今はもうほとんど姿を消した都電。
    ちょうどこれを執筆していた頃
    廃止されていく最中だったようで…。
    ご自分が乗っていた路線の思い出や
    好きだった車内の様子
    都電を使って出かけた東京の風景
    そんなあれこれが詰まっています。

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    2022年04月15日
  • コーヒーと恋愛

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    コーヒーにここまで振り回される人生あったら面白いと思ったけどもし自分がこの立場だったら流石に嫌になりそう、笑

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    2022年02月10日
  • コーヒーと恋愛

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    ネタバレ

    ★3.4(おもしろかったけれど4はいかないかな)

    ■モエ子女子の喜怒哀楽が一番おもしろかった。ちょっとしたことで喜んだり怒ったり悲しんだり楽しんだりと感情表現が豊か。それを表すセリフ回しは今とは言葉遣いが違うので新鮮。昭和37~38年の新聞連載ってことは当時の少なくとも東京ではこういう言葉遣いがされていたのだろうか?

    ■どういうふうに着地するのか? なんやかんやあっても最後は元の鞘に収まるのでは? と思ってただけに、(タイトルである)コーヒーも恋愛もうっちゃって、自分の夢だった洋行を(スポンサーの力ではなく)自分の力で実現するという潔いラストにはやられた! という感じ。タイトルからするとふ

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    2022年01月18日