中山市朗のレビュー一覧

  • 怪談狩り 禍々しい家
    中山市朗先生の文体が相変わらず好きだ。
    怖さの中の優しさみたいな文体だと思う。
    実話怪談、怪談実話でも文体って大切やと常々感じる。
    押し付けがましく文体は苦手だし、どんなものでも。
    怖かったし面白く感じたものを。
    『一家四人』『深夜の訪問者』『ビデオテープ』『奇妙な手紙』『宴会の声』『真っ暗にすると...続きを読む
  • 怪談狩り 葬儀猫
    ヤバいはなしについては感想は書きません。
    これは読んだだけで怖すぎるからなにか意見を書いたらあかんのちゃうかと思ってます。
    いちばん興味をひかれたのは『大黒柱』で何でこんなに不可思議なことがおこるのか、小説みたいなはなし。生駒にそんな場所があるのか、めちゃくちゃ調べたくなる。そのマンションがどこにあ...続きを読む
  • 新耳袋 第二夜 現代百物語
    解説より「本書は一切の究明、解釈を求めず、ただ起こった現象を記しただけ」
    「本当にあった!」「実録!」みたいな起承転結がはっきりとしていて、怖がらせようとする話よりも、この本に収録されているものは、怪異が“”人間世界の隣にある別の世界との交流”って感じがして、怖さよりも不思議さ、神秘的な気持ちを残す...続きを読む
  • なまなりさん
    読み終わった後、背筋がぞぞぞとして、しばらくやまなかったです…。

    本作の作者さんが原作の映像作品「怪談新耳袋」は大好きで、あらかた見尽くしたと思うのですが本を読んだのは初めてでした。
    ごくフラットに体験者の話が書いてあって、それが逆に怖い。
    でも、今日夜お風呂はいれないような怖さじゃなくって、ふい...続きを読む
  • なまなりさん
    「ドロッドロの因縁もの怪談、善良な女性をいじめた双子姉妹が家族もろとも酷い目にあいました」だけではない変な不気味さが好きで、2回読んだし多分また読むと思う。

    中山さんの怪談狩りは何冊か読んでいて、「なまなりさん」もタイトルをどこかで見て印象に残っていたのが、今回格好良い表紙で出たので買った。

    ...続きを読む
  • なまなりさん
    怖い!怖すぎる、、、実話怪談ってことは実際起こった出来事なわけで…人間も恐ろしいし怨念も凄まじい、、、
  • 怪談狩り あの子はだあれ?
    今作は理不尽な恐怖が多い。なぜ彼はトイレで死なねばならなかったのか。なぜあの子は3歳を前に死んだのか。神の怒りに触れて一家が死んでしまうというのも、なんともやり切れない。
  • 怪談狩り 市朗百物語
    どれも、不気味で怖い短編が100話…
    ジワジワくる怖さもまた好き。
    脳内での想像は注意です。鳥肌が…
  • 怪談狩り 山の足音

    山には何かが

    登山家は言う。
    「山の天気は変わりやすい」
    「山を舐めてはいけない」
    登山は子供の頃、遠足で行ったくらいなので、実感として分からない。
    ただし、山神の怒りと解釈すれば合点がいく。山で命を落とした人も多くいることを思えば、安易に考えてはいけないのである。
  • 新耳袋 第九夜 現代百物語

    久しぶりに読み返しました

    だいぶ以前に既読でしたが、最近YouTubeでこの中に載っている迎賓館のお話の体験者の方の裏話を観て、懐かしくなって読み返しました。やっぱり新耳袋の雰囲気は怖くて最高に面白いです。このシリーズがきっかけで怪談にハマりました。今や実話怪談ブームで色んな怖い怪談がありますが、やっぱり原点はこれですね。
  • 怪談狩り 市朗百物語
    他の作品が面白かったので本作も手に取った。こんなに怖い実話系怪談があるだろうか。各話はとても短く文章も上手いので次々と読みたくなる。とにかく怖くて面白い。田んぼに現れる母親の霊は怖くもあるがとても切ない。お祓いという衆人環視のなか現れるなんてありうるのだろうかと思ってしまうが、説得力のある話ではあっ...続きを読む
  • ミミの怪談 完全版
    実話系怪談作家の木原浩勝と中山市朗の原作「新耳袋」をベースに伊藤潤二が描いたというホラー好きにはたまらない世界。原作が原作だけにオチが不明瞭だったり、理解ができない話が多い。むしろそれがリアルであり、神経をざわつかせる。主人公のミミはとても美しく、伊藤潤二の漫画のヒロインそのものだ。いい歳になっても...続きを読む
  • 怪談狩り 黒いバス
    本屋で思わず手に取った。初めて知った作家だが実話怪談蒐集家らしく、九十九怪談などの木原浩勝氏とも関係があるようだ。木原氏の怪談は割とあっさりしたものが多くそれが怖くもあるのだが、中山市朗氏の文体はとても読みやすく、そしてとても怖い。中には本当にそんな場所で初対面の人にそんな話をするだろうか?というの...続きを読む
  • 怪談狩り 黄泉からのメッセージ
    「七代祟る」が何より恐ろしい。
    これを読んで、末代まで祟るという文言の本当の意味を知りました。

    子孫が絶えるまで祟る、ではなく、絶やす時さえ死者の側が決めているのだ、という強さ。恨みを晴らすまでは、どこまでも続いてゆくという執着。

    構成上、一番インパクトあるものを最後の配置するのは常道なのですが...続きを読む
  • 怪談狩り 黒いバス
    面白すぎました。好きなのは『横向き』『おばあちゃん』『洞窟のお堂』『バブル霊』『幽霊話ではない』『朱の盆』『黒いバス』『霧の出る夜』『パイナップル畑』『衝突事故』『メガネ』『田園風景』『私も見た』『海底の家族』『廃墟』『お手伝いします』
    黒いバスのシリーズは面白かった。
    昔読んだ怪談に海底を走る自転...続きを読む
  • 新耳袋 第一夜 現代百物語
    そもそも、百物語とは、なんぞや。古えの教えには、「物語百せし折には怪至る」とある。
    TV版『地獄先生ぬ~べ~』第44話「子どもは見ちゃダメ!!禁断の怪談・百物語! 」にもあるように、一夜のうちに百物語を語ることは、魔界への門を開くことを意味する。
    著者である木原浩勝氏は、その辺りをよくわきまえている...続きを読む
  • 新耳袋 第一夜 現代百物語
    現代怪談集の傑作。
    話の背景や因縁が見えてこないところ、つまりなにも特別なことをしていないのに「出会ってしまった」、そこになんとも後味の悪さが尾を引くし、恐怖を掻き立てられる。
  • 怪談狩り 禍々しい家
    短編集で読みやすく、でも怖かった!静かな部屋で1人で呼んでいると何度も後ろを振り向いてしまうほどに。
    最近読んだ短編集で1番怖かった!
  • 怪談狩り 四季異聞録
    この手の話は短い文章で怖さを伝えるのがさすがって思ってしまう。それにすぐ忘れるように出来ている。そこもまた凄いなぁと感心する。消耗品の文章だけれど、時々本気で怖いものが混じっていて、これはヤバイと思うのがある。この中では「十五日にいきます」がヤバイと思った。話はありがちなのにぞわぞわさせすぎて怖いで...続きを読む
  • 新耳袋 第一夜 現代百物語
    ホラー小説短編集。地味に怖い話の詰め合わせ。

    短編ホラー小説なので非常に読みやすい。
    文章もわかりやすい表現を用いているので、堅い小説よりもイメージがわくのではないでしょうか。
    何より一話が短い。さらっと読めるのでちょっとした時間に最適。

    短くてもしっかり怖い。小説嫌いても読めます...続きを読む