松原隆彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
物理を苦手と思っている人のための数式を使わない物理学の本ということですが、物理学を学びながらも全く畑違いの分野に進んだ元理系オヤジの原点回帰読書として速攻読み!正月で緩んだ頭が少しはシャキッとしたかな?でも、計算が有ろうが無かろうが、学生時代に引っかかったところは、今でもムムムです。それは「シュレジンガーの猫」にあたる波束の収縮の瞬間の解釈のあたりから…でも、ここら辺が、物理の面白いところです。コペンハーゲン解釈の現実主義が、昨今の量子コンピュータに繋がることも改めて。著者は、もしかしたらサイエンス・コミュニケーター役を買って出てるかも。人工知能に負けるな、物理学!と、言いつつ、結局、普遍を考
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Posted by ブクログ
著者の松原隆彦氏は、統計的宇宙論を専門とし、宇宙に関する一般向け書籍も多数著している科学者。
著者は冒頭で、本書について「主に文系出身者など、これまでほとんど物理学には縁がなかったという人々に向けて書かれた物理学の入門書である。・・・物理学とはどのようなものなのか、数式だけでなく難しい図表も一切使わず、ひたすら言葉だけで書くことにした」と語っている。
そして、まず、物理学の目的(本質)を「複雑で予測不可能にも思える現実の現象について、そこに秩序を見出すことにある」とし、物理学の研究・進歩の歴史を辿る形で、コペルニクスの地動説に始まり、ガリレオの天体観測、ニュートンの運動法則、原子論と更に微小な