あらすじ
21世紀の現代、人類は観測技術の発達などによって宇宙を見る目が大きく開かれつつある。いま、宇宙の何がわかっていて、何がわかっていないのか? 宇宙の全体像とは? 宇宙の「外側」とは? 「奇妙な謎」に包まれた宇宙を人類はどこまで知ることができるのか? 気鋭の研究者が、誰もが一度は考えたことがある「究極の問い」に真正面から迫る、宇宙論のフロンティアへと旅立つ一冊。
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Posted by ブクログ
宇宙の始まりに何が起きたのか、わかりやすく説明しています。
天の川銀河の大きさなども例え話を用いて数値で示しているので、イメージしやすいものでした。
ただ、後半部分は難解で理解できませんでした。
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タイトルに惹かれてなんとなく手に取ったんだけど、宇宙の話を読んでいて、まさか人間の意識や、なぜ私たちは存在するか、についてまで読むことになるとは思わなかった。物理赤点すれすれだった私には驚愕することばかりの本でした。
多分この本の9割以上理解できていないんだけど、ものすごく面白かった!細かい内容がまったく理解できていないにも関わらず、ページをめくる手がとまらない、圧倒される面白さでした。
SFものの多くってただの空想じゃなくて、ちゃんと現実の科学を踏まえていたんだなと今更感心したり。タイムマシンはもちろん、SFでよくある平行世界についての記述とか、こういう本で読むとは思わなかった。
なんかつきつめると、哲学とか宗教の域までいってるような。というか、目指すところはもしかして同じだったりして。この世の真理を解き明かすというのは。手段が違うだけで…なんてことまで考えてしまいました。
中高生の頃にこの本を読めていたら、もっとまじめに物理の授業を聞いたかも。ほんともったいないことした。ちゃんと勉強するべきだった。
今中高生の人には読んで欲しいなあ。そういう年齢でこの本を読むことができるってうらやましくてならない。タイムマシンあったら高校生の私にこの本を渡したい。
Posted by ブクログ
宇宙を考えることは安らぎを与える。とてつもない時空間における日々の生活のちっぽけさを思い知らされる。他の論考も合わせて考えると、私たちのいる宇宙は多宇宙のうちの1つなのだろうなと感じる。その中で知的生命体である人類の歩みをわずかな時間ではあるがこれからも感じていきたい。
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11次元時空に10の500乗の宇宙がこの瞬間に生まれては消えているというM理論が神秘的。人間原理は宗教的。パラレルワールドとかマルチバースはほとんどスピリチュアルや唯識論。この宇宙は人間の精神性向上のためにあるというスピリチュアリストの説もあながち間違いではないのかもしれない。
Posted by ブクログ
宇宙研究の本では何が分かっていて何がまだ分かっていないのか曖昧なものも多い。そんな中で本書はその辺りは明確に意識した書き方になっている。それにしても一つ分かればまた別の謎が出ることが宇宙研究ではつきものだということがよく分かった。最新の研究に注目していきたい
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宇宙とは何かを考えるというのは、時間と空間をどのように認識するのか、ということにあるようだ。一見絶対的なものと常識的に考えているこの二つの概念について、物理学の世界では様々な考え方があることを本書は極めてわかりやすい書き方で教えてくれる。高橋先生の「限界シリーズ」に記載されているように、我々が絶対なものと考えているものは、実は知的生命体である我々がそのように認識しているだけの存在に過ぎない、という考え方が台頭しているのが興味深い。
Posted by ブクログ
研究を進めれば進めるほど新たな謎が出てくるのが学問の世界。
が、宇宙論の分野では、新たな謎が出てくると同時にSF(本来の意味でのSF)とみまごうばかりの理論が展開される。
その最たるものが
「宇宙は一つではないのでは?」
というもの。
量子論の観測問題。
ビックバンの後のインフレーションが人間にとって、あまりに都合よく止まったこと。
物理の様々な定数が人間が存在しうるように調整されたと思えるほど、あまりに絶妙な値であること。
これらを考えると、他にも「宇宙」があるのでは、という考えもよぎるが、今の段階でそれを証明する方法はない。
本書は、これらの事やその前提となる事について、平易に解説している。
宇宙に存在するはずのエネルギー量のうち、人間に見えているのは、そのうち4%だという。
観測可能な物質だけでは、この宇宙の形を説明するために必要なエネルギーが圧倒的に足りない。
が、宇宙は、こうして存在する。
今の物理の理論がどこかで致命的に間違っているか、観測できていない「何か」が存在するのか。
理論が間違っている、とするにはあまりに観測結果に適合する。
「何か」の候補として「ダークマター(暗黒物質)」が挙げられるが、これも全体の23%しかない。
残りの73%は?
この「何か」は「ダークエネルギー(暗黒エネルギー)」と呼ばれるが、その正体は皆目見当もつかない。
観測機器は、天文学が生まれた頃より格段に進歩しているが、その結果、分かったのは絶望的なまでに何も分かっていない、ということだった。
本書のプロローグで、孔子の次の言葉が紹介されている。
「知っている事を知っているとし、知らない事は知らないとする。
その区別を明確にできることが本当に知るという事である」
その通り、とは思うが、一方で
「知らない事の重さに耐えられるのか?」
という気もしてしまう。
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題名から、ソソられた一冊。詳しい内容は、複数回読み直しても半分も理解できないと思うけど、とにかく知的好奇心をビシビシと刺激させられました。面白かった!
①知的好奇心を掻き立ててほしい
②禅問答というか、哲学というか、そういった頭の使い方をしたい
③寝付けない
いずれかにヒットするときにお勧めできます。
Posted by ブクログ
宇宙の神秘は量子論が加わってから、非常に哲学めいてきている。シュレディンガーの猫なんかもそうだが、人が観察するまで真実は確定しない。宇宙もそういうことが言えるらしいが、なぜ?が頭を占めてしまう。宇宙・自然と人間は別物ではないかと思う反面、宇宙・自然を定義しているのは人間であるから、ありえることなのか⁈ビックバン、インフレーション、ダークエネルギー、ヒモ理論、マルチバース、並行世界、人間原理…… 興味は尽きない。
Posted by ブクログ
誰もが一度は考えたことはある問いに対して、現段階の研究でわかっていることがつらつらと書かれています。
難しい理系の込み入った話はなく、俯瞰的な問いかけで進められています。
Posted by ブクログ
宇宙について最低限知る、二冊目。たまたまではあったが事前に村山先生の『宇宙は何でできているのか』を読んでいたため、最低限知識に基づき、これまた最低限理解できた、気がする。(理解できていないところも多々あるのだけど)
途中途中で復習しながら、知識が補完されていったので図らずもこの順番で良かったなと。またすぐ忘れそうなので、また数年後に、最新版の新書で知識をアップデートしたい。
Posted by ブクログ
「宇宙ハンパねえ……」
と、途中からずっと思っていました(笑)
宇宙って自分が思っていた以上に"SF”の世界だったんだなあ(意味通じるでしょうか?)
少し前に話題になったニュートリノや重力波、あるいは、ワームホールやビックバン、ブラックホールやダークマターといったお馴染みの用語たち。
そうした用語の解説から見えてくるのは、自分のちっぽけな常識が通用しない宇宙の姿です。
光がまっすぐに進めない世界。
時間も空間もない世界。
この次元とちがう次元にあるかもしれない、平行世界の宇宙。
SF小説や映画にはちょくちょく触れているので、こうした可能性があることは、なんとなく知っていました。でも「あくまでフィクションの話だろうな」とも頭の片隅では、思っていました。
それがこの本の、難しさを極力排した、平易な語り口のおかげで、事実や可能性の一端を、確かに感じられるのです。
だからこそ、宇宙は思っている以上に「SFしてる」と、自分は思ったのです。
さらにこの本の思考は広がっていきます。物理学の理論はいつのまにか、未来や運命はあらかじめ決まっているのか、という問いに。
そして時間や空間の話は、最終的には存在や認識といった、哲学的なところにまで行き着きます。
語り口こそは平易なのですが、ここに至るまでの思考は、かなり難しい……
この本の全体の自分の理解度は多めに見積もっても、3割あるかどうか……
その上、読んでから日が経ってるので、説明できることはほとんどありません。たぶん後2、3回読めば、5~6割くらいにはいくかなあ(希望的観測)
それでも、この本を読んでいるときは面白かった! さっきも書きましたが、SF小説や映画の世界の可能性が存在することは分かりましたし、
難しい理論を、理系がからきしの自分にもなんとなく納得させ、論を進める筆は、本当にすごいと思います!
本の内容は、理解できるに越したことはないです。でも時に理解できなくとも、ワクワクしながら本を読み進めることができるのだなあ、ということに、自分でも驚きました。
それがこの本の持つ力であり、宇宙の無限の可能性の一端なのではないか、と思います。
Posted by ブクログ
宇宙モノの新書としては読みやすい。インフレーション、マルチバース、一般相対性理論、ひも理論、ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギー、素粒子、ニュートリノ。
Posted by ブクログ
最新の宇宙に関する研究を、一般人にも分かるように説明した本。著者は物理学の教授である。
世の中にはこういった研究に一生を捧げる人がいるのか…と感心した。物理学の世界では、数式などを用いて現象を説明でき、観測によって証明されることによって、初めて真実と見なされるようだ。本書の目的は、宇宙について、現在どこまで分かっていて、何が分かっていないのか、をはっきりさせることである。
すごいのは、数式などを全く使わずに、理論というか概念的かつ現実的にイメージしやすいように説明されていることである。それでも後半部分の時間とは何か、空間とは何か、人間に認識されることによってはじめて存在するのか、という議論の部分は論理的ではあっても理解が難しかった。
著者によると、量子論と相対性理論が発見されて世界のあり方が変わったという。個人的に知らなかったのは、月の重要性である。月が存在しなければ、重力も全く異なっており、潮の満ち引きもなく、1日は8時間になり、人類は存在できなかったという。それでは我々人類が存在するのは偶然なのか、必然なのか?
その答えを導くのは読者である。
Posted by ブクログ
天文学者が教える現代物理学とそれによって、宇宙のどんなことがわかってきたのか?
を紹介する科学読み物。
テーマは
・宇宙のはじまりは?
・宇宙はどこまで広がっているか?
・ブラックホールのなかは?
・量子物理学の不思議と宇宙との関係
・ダークマターとダークエネルギー
など、興味深いテーマが多岐に渡ります。
数式は一切出てきませんが、出てくる現象をイメージするのはちょっと難しいですし、特に後半は訳がわからなくなりますが、こんな不可解な現象をトップクラスの頭脳達が真面目に取り組んでると思うと、科学の不思議を感じます。
Posted by ブクログ
宇宙は今、どこまで理解できていて、何が次の問題なのかということが、わかりやすく書かれている。わかりやすく書かれてはいるが、10次元とか量子の揺らぎとか、日常で捉えられない観念はやっぱり理解が難しい。とりあえず、宇宙の始まりの方は、エネルギーが高すぎて、今の物理では想像できないらしい。宇宙の70%を占める未知のエネルギー、ダークエネルギーの存在も不思議。一番面白かったのは、ブラックホールに突っ込んだらどうなるかの話。自転がなければものすごい重力で麺状に伸びて素粒子レベルまでばらばらになるらしい。自転があればどっかにワープするらしい。でも外で見ている人は、時空が歪みすぎて、ブラックホール前で止まっているようにしかみえないらしい。物理は面白そう。
Posted by ブクログ
☆4 全ページ暗記したい位良い本だよ!
宇宙に関して今まで何となく仕入れたトピックが巧みに繋がっていて、知ってる事が多くとも楽しんで読めるよ。繰り返し読む価値がきっとあると思う。
Posted by ブクログ
宇宙論は完全なノンフィクションなのに、フィクションよりも面白い。基本的な内容だけで、こんなにもドキドキするのは、人間というものを遥かに超えた世界がそこにあるからでしょうか。実測済みのこと、理論上可能という内容、理論上可能であるが実測できないこと、などしっかりと分けて記載されているので、変な勘違いもなくなります。現在宇宙論の概説。非常にわかりやすく、網羅的に纏められているため、知識が整理されました。入門書として、そして素人のおさらいとして、とても良いと思います。そして、知れば知るほど、謎が増えていく寂しさ。
Posted by ブクログ
難面白かった。
題材自体が分からないし、その解明の仕方も分からなかった。。。
けど、ロマンだけで読んでみた。
きっと生きている間に今より少し解明される程度なんだろうけど、宇宙の一部として生き続けることに興味がわいた。
自分自身もナゼ存在するのか、宇宙の謎の一つである。
Posted by ブクログ
現在どこまで宇宙のことが分かっているのか、そして何が議論されているのか、がわかりやすくまとまっていた。タイトルと内容が若干ズレがあり、宇宙の外側についてはマルチバースを挙げているものの消化不良な感じは否めなかった。もっとも、「存在する」とはどういうことなのか、人間原理における「知的生命」とは何者なのかという定義の問題がある以上このような結論となるのは仕方がないのかもしれない。
Posted by ブクログ
証明されていない科学的な宇宙の理論を知れば知るほど、
宗教や哲学に行き着く気がする。不思議。
今自分が認識してい宇宙と平行して、
無数の宇宙が存在しているかもしれない。
観測者がいるから宇宙は存在できる。
観測者とは誰の事を指すのか。全ての人類?自分自身?
自分自身だけとするなら、この宇宙は…。
Posted by ブクログ
理解出来ないところはとことん理解出来ず、半分ぐらいは流し読みした。
量子論って何?ってレベルの自分には少し難しすぎたのでまた知識が深まってから読むとまた感じ方が違うかもしれない。
でも、宇宙の微調整問題という考えはすごく面白く不思議と納得してしまった。
Posted by ブクログ
宇宙の外側が未知なのはもちろん。観測が可能なブラックホールの中は物理法則が完全に通じない世界であると知ることができました。
私は物理とはこの世で絶対的なルールだと思っていました。
しかし、宇宙の外側で通用しないならまだしも、宇宙の中でも絶対的なルールが通用しない場所があることに衝撃を受けました。
私の勉強不足で、本書の内容の4割くらいは理解が追いつきませんでした。
しかし、4割が理解できなくても、十分おもしろいと感じました。
その理由は謎を楽しむことができるからです。
わからないからこそ、ワクワクすることもあるのだと気付かされました。
Posted by ブクログ
題名への期待からすると多少肩透かし的な感じは否めないが、宇宙の話というよりも哲学の話という感じ。
宇宙論を突き詰めていくと、存在とは何か?認識することとはどういうことを意味するのか?などなど、それこそ文明発祥以来の人類の永遠の課題に行き着くということと思料します。
うーん、涼しいタイミングで読めて良かった本かも。