松原隆彦のレビュー一覧
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第1部が「時間を超える」章でタイムスリップ、第2部が「空間を越える」章で宇宙旅行、第3部が「本当の意味で時空を超える」章で人間原理とシミュレーテッドリアリティーと、様々な視点で広く浅く「私たちは時空を超えられるか」を取り扱った本。
第1部の「2 未来へ向かう」の2.11~2.14の「×0年間の往復旅行」は、未来予想の考察が非常に面白い。
学術的な興味からタイムトラベルの研究をする物理学者は多いが、第1部の「3 過去へ向かう」の3.10「本気でタイムマシンの製作を考える研究者」では、コネチカット大学教授のロナルド・マレットという実際に作動するタイムマシンを発明しようと本気で考えている研究者が紹介されていて驚いた。彼の願いが叶えられるように祈っている。
『宇宙の誕生と終焉 最新理論で解き明かす! 138億年の宇宙の歴史とその未来』もそうだが、著者の松原隆彦さんの文章が面白い。「宇宙の大規模構造」に関して、『宇宙の誕生と終焉』よりずっと分かり易かった。 -
購入済み
こんなに面白い宇宙の本は初めて
今までかなりの数の宇宙に関する本を読んできましたが、どうしても一般向けの本は似たような内容になってきます。
この著者の方の本も分かりやすく、非常に面白いため、全て読んでいますが、本書が特に面白かったです。
無限についての考察は、非常に分かりやすく、それだけに無限の恐ろしさ、面白さにドキドキワクワクしながら、最後まで一気に読み進めることが出来ます。
めちゃくちゃオススメです。 -
Posted by ブクログ
松原博士は6冊目になるが今回も読み応えのある満足行く内容で、一瞬で読み終えてしまった。
宇宙は有限か無限か。膨張している観測結果から行くと有限のように感じてしまうが、無限空間も膨張するということは想像が難しい。 ビッグバン前の特異点に、現在存在する全エネルギーが凝縮されてる状態ってのも理解の範囲を超えている。
さらば青春の光のぼったくり過大請求のコントで那由他や無量大数という単位は聞いていたが、華厳経ではもっと大きい単位が設定されていたとは・・ 10の100乗=グーゴルで、そこからグーグル名が来てたのは有名な話?
年周視差や光行差の発見を地動説発見の時系列にうまくまとめられており、分かりやすい。
宇宙の曲率の測り方についてはこれまでより突っ込んだ内容だったので勉強になった。三角形を使った測定になるかと思っていたが、相対距離が知られている天体はないため、バリオン音響振動を物差しにする方法が検討されているそうで、まさに筆者の専門分野か。現在の観測精度では宇宙の曲率はゼロに近いとのことだが、空間の曲がりが顕著になる距離スケールとして3000億光年以上必要とは・・やはり宇宙の理解は一筋縄ではいかないらしい。
ボンネ・マイヤーズの定理(空間曲率と有限について)や、ゼータ関数(無限を扱った計算から有限解を導く)に触れるなど、数学的な要素も紹介しているが、とくに高次元の想像が困難なため宇宙のトポロジーは難解。
宇宙像の新章として紹介されたのは情報の宇宙について。シミュレーション仮説はマトリックスやループの世界観でおなじみだが、物理学者が語ることで夢がさらに膨らむ。 -
Posted by ブクログ
私は物理学に対し「当たり前のことを学ぶだけの学問だ」と感じており、これまでたいして関心を抱いていませんでした。本書の中でも物理学とは世界の仕組みを知るための学問と定義づけられています。
しかし、本書を読んだ後の感想は180度変わりました。物理学はとてもロマンティックな学問であると感じました。
相対性理論を用いればどこでもドアもタイムマシンも作ることができます。また、この世には並行世界が存在していると物理的に主張されています。タイムマシンも並行世界も小説という文系の領域ではよく耳にしますが、理論的にこれらが存在するということが主張されていると聞いただけでワクワクしてきます。
タイトルにある通り文系の方にぜひ読んで頂きたい一冊です。 -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれてなんとなく手に取ったんだけど、宇宙の話を読んでいて、まさか人間の意識や、なぜ私たちは存在するか、についてまで読むことになるとは思わなかった。物理赤点すれすれだった私には驚愕することばかりの本でした。
多分この本の9割以上理解できていないんだけど、ものすごく面白かった!細かい内容がまったく理解できていないにも関わらず、ページをめくる手がとまらない、圧倒される面白さでした。
SFものの多くってただの空想じゃなくて、ちゃんと現実の科学を踏まえていたんだなと今更感心したり。タイムマシンはもちろん、SFでよくある平行世界についての記述とか、こういう本で読むとは思わなかった。
なんかつきつめると、哲学とか宗教の域までいってるような。というか、目指すところはもしかして同じだったりして。この世の真理を解き明かすというのは。手段が違うだけで…なんてことまで考えてしまいました。
中高生の頃にこの本を読めていたら、もっとまじめに物理の授業を聞いたかも。ほんともったいないことした。ちゃんと勉強するべきだった。
今中高生の人には読んで欲しいなあ。そういう年齢でこの本を読むことができるってうらやましくてならない。タイムマシンあったら高校生の私にこの本を渡したい。 -
Posted by ブクログ
スピ系の話を読むとよく「人間の思考が現実の世界をかえる。それは最近の量子力学では常識となっている」といった趣旨のことが書かれている。では最新の量子力学とはなんだ、ということでわかりやすい本を探していたら良書に巡り合えた。
数式も難しい計算もいっさい出さずに、ニュートン力学から相対性理論、量子物理学などの考え方が出てきた背景やその意味をわかりやすく書いている。
なんとなくわかっているつもりだった相対性理論についてもニュートン力学との対比などとても腹落ちする説明。
スピ系の本の言う「思考」(この本では観察という言葉で表している)が物理的現象を固定することについても記載あり。その不思議さとまだまだわからないことの多さ、通常の世界観では理解できない現象があることが改めて認識できる。