松原隆彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
普段は完全に趣味でビジネス書を読むことが多いのだが、たまにこういう本も読みたくなる。
タイトルは、直球の『宇宙とは何か』だ。
子供の頃は当たり前に「なんだろう」って思っていたことが、大人になると考えなくなるものだ。
それが年齢を重ね、50代後半になった今になって、改めて興味が湧いてくるとは。
勿論、物理の難しい話は分からないし、数式だって読めもしない。(本書に数式は出てこない)
それでも、単純な知的好奇心とでも言おうか、何の役に立つのか分からない(もしくは、私にとっては役立たない)話が、最近は特に面白く感じてしまう。
歳を取ったことだけが影響しているとも思えないのだが、損得やコスパだけで計れな -
Posted by ブクログ
タイトル通り、本書は物理学に関して、私のような初心者が抱きがちな疑問にダイジェストで答えてくれる。
とても面白いと感じる一方で、量子論が、直感的に「分かった」と感じにくい分野であることも理解できた。「分かった」という感覚は、既存の感覚や概念が新しい知識と結びついたときに生じるが、量子の世界は私たちが普段認識する世界とかけ離れているため、頭では「そういうものか」と納得できても、心から「分かった」とは感じにくい。
特に、「シュレーディンガーの猫」で有名な「観測されるまでは複数の可能性が共存する状態」という考え方には、肌感覚として納得しがたいものがある。「いや、いくら何でもそれは。。」という感想し -
Posted by ブクログ
現代物理学で答えのない問い、宇宙は無限か有限か、をタイトルに据えている。理論の展開に興味を持ち、読み始めるが、深遠なテーマを更に印象付ける結果に終わる。無限とは?その概念理解にページが割かれていくが、どれだけの読者が議論に追随できているのだろうか。思考容量を遥かに超えるイメージ力が要求される。宇宙の始まりにも触れているが、量子ゆらぎと光速を超えるインフレーション、時間と空間が生まれる、不確定性原理に象徴されるように同時並行世界、測定して初めて確定する宇宙という人間原理など、これまで考えられてきた推論が紹介されているが、初級者以外には物足りない内容に終わっているのが残念である。
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Posted by ブクログ
前作に引き続き興味深かった。普段使っているスマホ、絶対に欠かせない医療、電力供給など…。生活の中に多くの物理学が応用され、意識せずともそれを利用していることがよくわかる。
今回は「日常」がテーマなため、日常のツールの仕組みと物理学、どちらの説明もされているのだが、前作より更に端折っている箇所があるため、結局よくわからなくなるお話がチラホラあった。この本では概要を掴んで、もっと知りたければ自分で調べるのが良さそう。
それにしても、地球がここまでわたしたちに都合よくできていると、宇宙の人間原理にも説得力がでる。奇跡と奇跡と奇跡と奇跡と…無数の奇跡が重なって、とんでもない確率で今があるのが少し怖い -
Posted by ブクログ
一問一答形式で書かれており、内容もわかりやすかった。読みながら思わず、「へえ〜」とか「ああ〜」と声が出た。
わかりやすくするために、かなり抽象度を高めて、詳細を端折りまくっていると思うので、人によってはかなりむず痒いかもしれない。
もともと宇宙に関する読みたい本があったのだが、基本的な法則や現在の物理学でメジャーとされる議論の概要をわかっていないこともあり、読み進められず困っていたので、とっかかりとしてこの本はかなり良かった。
他の物理学に関する本も少しずつ読んでいきたいと思えたのも、この本の効果だと思う。
それにしても、よくSFなんかで時空が歪むとか、別の世界線なんかが出てきて「なぜこう -
Posted by ブクログ
波長が長い光ほどまっすぐ進み、波長が短い光ほど、さまざまな原子や分子にぶつかって進路を曲げられ散乱する
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空の話。
青は波長が短いから、上空で拡散
赤色は長いから届く
摩擦のない宇宙では、一度回転したものは止まらない
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地球の自転の話
一般相対性理論によると、重力の正体は、時空間のゆがみである。つまり、物体があると、そのまわりの時空間がゆがみ、重力が生まれる。
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トランポリンの喩えが分かりやすい。
何もないとき→平べったい
重いものが乗った→凹む
その状態で軽い球をおく→凹んだ場所に吸い込まれる⇒これが重力
重いものの方が大きく凹むから、
周りを引っ張る力も強くなり
重力も強くな