藤森照信のレビュー一覧

  • 人類と建築の歴史

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    歴史の藤森さん的解釈を楽しめる。ただ事実を詰め込んでいくだけの学校で学ぶ歴史はあんまり面白くなかったが、興味のある分野を視点に、特定の人の解釈(推測)で学ぶ歴史は面白い。大半が石器時代の話だけど、現代まで一応要点は押さえてあるし、気になると思うところは他の本で読めばいいとわりきれる。藤森さんの本には、そんな爽快感があると思います。

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    2012年12月28日
  • 天下無双の建築学入門

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    ネタバレ

    新書としては、きちんとした記述になっていてよい本だと思います。
    入門書にありがちな、薄っぺらい表現もあまりなく、
    かといって専門用語ばかり使った分かりにくい本でもありません。

    窓、廊下などの建物の部品の考え方と、暖房などの機能について知見を得ることができます。
    建物を建てたり、借りたりする前に読むと良いと思いました。

    縛る技術が建築学の一部であることを知りませんでした。
    建築学の辞書に縛るがあるとは思いつきません。
    足場などを縛って作る技術は見たことがあるので、そうかと思った。

    赤瀬川源平の試作についても触れていたので一度見てみたいと思った。

    建築学というよりは、薀蓄

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    2011年11月07日
  • 建築史的モンダイ

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    [ 内容 ]
    近代建築史研究一筋だった著者が中世ヨーロッパ建築、さらに初期キリスト教建築、新石器時代の建築へと歴史を遡るうちに気付いたのは、建築の発祥という大問題だった。
    何が始まりだろうか?住まいか?
    それとも神殿か?
    そもそも建築とは何をもって建築というのだろうか?
    長い長い年月を経て、石や穴だけとなった遺跡を訪ね、その遺跡のもらすつぶやきに耳をすませて見えてきたものとは?
    建築の起源、和洋の違い、日本独自の建築の歩み…「建築」にまつわる疑問を縦横無尽に解き明かす。

    [ 目次 ]
    1 建築とは何だ??(建築と住まいの違いとは? 住まいの原型を考える ほか)
    2 和洋の深い溝(和と洋、建築

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    2014年10月27日
  • 人類と建築の歴史

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    なるほどこういう見方もあったのか! と唸ってしまった。人為的な石や木の柱が王者の魂を天に届ける発射台で太陽神に至る階段(太陽信仰)で、自然の樹や岩が水平な自然界に宿る地母神の一族が寄り集まってくる依り代(地母信仰)なのだ、という筆者の筆致が実に力強い。

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    2009年10月07日
  • 天下無双の建築学入門

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    建築学入門とは言うものの他の建築学の入門書とはかなり肌合いが異なっている。はっきり言って『建築学』の入門ではない。しかし、建築という人間の営みを、例えば『柱を立てる』というような根本的な点から考察しており、考古学的、謎解き的な楽しみがある。なぜ、日本の建築は今あるような形になったのか?などという疑問に縄文時代にまで遡って答えてくれる本はこれしかない!とにかく面白いです。

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    2009年10月04日
  • 日本木造遺産 千年の時を超える知恵

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    吉野の杉。紀州の檜。

    箱木千年家(はこぎせんねんけ)。806年に建てられた古民家。神戸市北区。

    宗教建築は奥に縦長であれば、信仰の対象をゆとりをもって拝める。横長になると信仰の対象は眼前に迫る形となる。選ばれた一部の人しか入らなかった寺は横長、一般民衆の祈りの場であった寺は縦長(富貴寺の阿弥陀堂)。p.148

    土間と土間のかまどは縄文起源。縄文の血が流れ込んでいる。p.161

    茶室。待庵(たいあん)は革新性・精神性。如庵(じょあん)は情感と多様な面白さ。p.168

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    2024年06月22日
  • 藤森照信 建築が人にはたらきかけること

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    とても読みやすい語り口調の文体。

    著者自身の生い立ちや幼少の経験から、今の建築手法に至った気付き、日本の建築に対する意識と無意識を述べる。

    建築のモダニズムが少しわかった。

    「一流の建築家の仕事は、本人の考えた内容で生き残っていくわけじゃない。本人が考えもしなかったものがなかにあって、それで生き残っていく。」
    は建築以外でも確かに!!と思い当たる節があり、とても心に残る言葉だった。

    突然私事だが
    最近、生まれて初めて少し高い陶器を買った。

    有田の「銀河釉」という、熱の化学反応で金属の結晶が釉薬にキラキラと現れ、銀河のような様相を見せるカップアンドソーサーだ。

    作者は、ヨーロッパを始

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    2023年11月26日
  • 近代建築そもそも講義(新潮新書)

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    藤森さんといえば、茶室にタンポポハウスやニラハウス。
    本なら『日本の近代建築』とか、『日本建築集中講義』を読んだことがある。
    だから、この人の本が書店に出ていると、つい手に取ってしまう。

    買った後、岩波新書の本ともしかして内容的にかなり重なっているのでは、と不安になった。

    たしかに、後半は少しそうかもしれない。
    が、前半は「そもそも」話で、かなり面白い。
    例えば、上下水道や防火の問題に、明治初期の行政がどう取り組んだか、スリッパという不思議な履物がいつ、どのように生まれていくか、洋館が建つ中で、新しい石材に対する職人の混乱…などなど。
    やっぱり、新しい文化が入ってくる時期は面白い。

    『日

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    2023年06月11日
  • 人類と建築の歴史

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    建築物の歴史がわかりやすく理解できる本だと思った。

    しかし、建築物をどう建てるかということではなく、この時代にはこういった感じの建物が建てられる傾向にあったという話が非常に大きいスケールで語られているので、その点は注意が必要だ。

    その傾向自体も素材などもあるが、宗教や歴史といった観点に影響を受けたという話が多く勉強になった。

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    2023年01月16日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    東京国立博物館知ってる?
    もちろん!知らなかったらモグリでしょ!特に私なんか博物館フェチを自認しているんですよ。

    ‥‥ごめんなさい。
    知りませんでした。知らないどころか、博物館の1/3も歩いていない。
    よーく考えたら、本館と平成館しか行っていない。考古遺物見ただけで、お腹いっぱいになったことを思い出した。
    そういえば、時には半日ほど滞在していたこともあったけど、プロローグの山口晃さんのように気持ちいいソファーで2回3回となくうたた寝していたことを思い出した。
    本館裏手には茶室あり。
    東洋館もまだ行っていないし、
    最も見所ある表慶館の日本最古の噂のある空調施設やらも。建築専門家の藤森照信さんた

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    2022年12月21日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    国立博物館はいつも企画展の時ばかり行ってしまうし、一つの建物だけで体力使いきっちゃうので、なんでもない時にも行ってみたいな。博識の方と行けたら、こんなに楽しいんだ!と思ったよ~

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    2022年12月05日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    <目次>
    第1章  美術編
    第2章  建築編
    第3章  舞台裏編

    <内容>
    新刊かと思ったら2018年刊でした。建築家の藤森先生と画家の山口晃さんのコラボ。東博の裏側に迫ります。殊に裏庭にある茶室のところが面白かった。茶室の作りの意図や亭主の視点からの茶室の見え方は、なかなかないものでした。館長室なども普通は知らないので。興味津々。

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    2022年09月26日
  • 人類と建築の歴史

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    面白いですね。超鳥瞰図的な、藤森建築史学を中学生くらいからでも理解できるように書かれています。所々に、信州諏訪人としての記述が出てくるところも興味深いです。

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    2022年01月18日
  • 藤森照信 建築が人にはたらきかけること

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    藤森さんが建築や自然に対してどのように関わってきたのかを知れた一冊。藤森さんが言う記憶の器が印象深い。

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    2021年10月31日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    タイトルに「探検!」とあるように、東京国立博物館の普段目にできない収蔵品、茶室、建物、舞台裏などを紹介した本。
    建築史家・藤森照信先生と画家・山口晃画伯の語り口や掛け合いがとても軽妙で面白い。
    建築の話が半分くらいの割合で、藤森先生の解説がかなり詳しく、また山口画伯のイラストでわかりやすく説明されていて勉強になる。
    テキストの量はそれほど多くなく、写真やイラストをふんだんに、そしてうまく組み合わせてあり、とても楽しい本に仕上がっている。

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    2021年04月22日
  • 近代建築そもそも講義(新潮新書)

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    日本の開国から明治時代の近代建築についていろいろな角度から面白い解説をしてくれる。藤森先生ならではの軽快でユーモアのある文章が楽しい。一つ一つのテーマが短くて読みやすい。

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    2020年12月20日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    何がgo toキャンペーンやねん!という想いを封じ込めながら読む。

    暫く東京も訪れることは無いだろう。だからこそ、脳内旅行へ誘われる本を求めるのかもしれない。

    山口氏の精緻なイラストと、脱力系のイラスト、そして藤森氏のざっくばらんなコメントが読んでいて楽しい。いつの日か訪れる日を夢見て!

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    2020年07月28日
  • 人類と建築の歴史

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    人類の初の宗教が地母信仰で、人類が農耕を始めたことによって太陽信仰が生まれた。こんな主張が本書の最初の方で飛び出してくるものだから、本書のタイトルをあらためて確認せずにはいられなかった。そうか、「建築の歴史」の前に「人類」が入っていたのか。納得。確かに、建築をキーワードに、宗教や思想、文化まで幅広く論じる本書には「人類」がふさわしい。
    上記の宗教の例にある通り、その起源が諸説あると思われる内容でも、大胆に仮説を立てて自説を進めてゆく。その様がなんとも小気味よくて、建築の素人にもきっちり読ませてくれる。

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    2020年02月02日
  • 藤森照信×山口 晃 探検! 東京国立博物館

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    建築家・藤森照信&画家・山口晃による東京国立博物館探検記。
    建築家と画家の視点で、トーハクを探検する。
    表から裏側まで・・・それこそ屋根裏や館長室、修復の現場と、
    入れない場所にも潜入。
    その多数の画像と山口画伯の絵が、トーハクの魅力を誘う。
    トーハク、好きです!
    年に何回か、庭を散策して、国宝館と総合文化展を楽しみます。
    なので、この二人の視点での探検は新たな発見が多く、
    次に行くときの参考にしようと思いましたよ。
    表慶館入口の階段の石とか、本館入口ホール正面の時計とか。
    茶室は入る機会がないので、茶の湯「鑑賞」探検は嬉しい内容。
    そして、楽しそうな両人の姿とユルさ、ぽわんとした画伯の絵!

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    2018年10月30日
  • 人類と建築の歴史

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    面白い。建築に興味あるけれど、専門的なことは何にも分かりません、という人には最適ワクワクな一冊。
    さすがちくまプリマー新書。藤森照信さん。

    「人類と建築の歴史」藤森照信。ちくまプリマー新書。2005年。



    藤森照信さんというのは、「建築史家」「建築家」だそうで、僕は事前には知りませんでした。
    ちくまプリマー新書、というのは割に信用しています。
    なにしろ、ちくまさんが「まあある程度若い世代のために、何にしろ入門的な感じで長く無い一冊を」というコンセプトで作っているはずなので。
    期待に違わない一冊。

    とにかくわかりやすかったです。
    建築家の名前とか、ナントカ様式とか、そういうことがほとん

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    2022年12月30日