矢川澄子のレビュー一覧

  • 兎とよばれた女

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    あーほんとにやきもちだけで☆4つ
    すごいんだものー 女子として、この才能と、この才能がゆるされていた環境にやきもちやきまくる。散文的で、どこもみていないような、その先にあるものはしっかりととらえているような、散漫な文章の中で行き来する女子の楽しみ/女子らしさ そして血で汚れるものとしての女子のあざとさをしっかりとらえて見据えている そしてそこにくいを打ち込むようにしながら、女子の甘えに逃げ込みながら、そのどれもがただただ女子としてあって そこここの女子の日記をのぞきこんだとして、ここに見出せる女子らしさのいくつもが垣間見えるだろうけど、自覚的であっても自覚がなくてもそこここに女子としての読者と

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    2009年10月04日
  • 兎とよばれた女

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    背表紙で著者のことを「不滅の少女」とかいてあってなんですかそれはとか思ってたら本当に澄子不滅の少女でした。
    どんなに頽廃的になってみようとしてもいつまでも少女趣味から逃れられないのは女の業なのでしょうか
    サンプリングが同年代しかないのに何いってんだですが

    「『それではいま一度、あらためてきかせていただきたいのよ。いったいわたしは人間なの、それとも人間ではないの?このわたしという女は?』
     『つまらぬことを、いつまでもくどくどと、くりかえさないでくれよ。だいたいきみはすこし幼稚すぎるんだな』男はいらいらして、そっけなく答えた。
     『でも、そのつまらないことに、わたしは生涯こだわらずにはいられな

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    2012年10月15日
  • ハイジ(下)

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    アニメのハイジ、リアル世代の私。
    子どもたちにビデオを見せたらすっかりはまってしまい、何度見たかわからないくらい。
    これを機に私も原作を読んでみることにしました。
    アニメのほうがおじいさんやペーターが「いい人」ですごく人当たりがソフトですね。(笑)
    原作のほうがやはり人間くさいかも。ペーターとか嫉妬心がすごいです。^^;
    アニメと違って、おじいさんが村の人たちと和解していく様子もきちんと書かれていたり、
    クララのお医者さんの境遇やその後の様子など興味深いです。

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    2009年10月07日
  • 風の妖精たち

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    ちょっと不思議なイギリスの物語。

    妖精に小人がそこにいる。とてもイギリスっぽい。恵みの代わりに約束をする。約束を守れれば与えられたものは取り上げられない。でも人間は弱いときがあって、その一瞬で奇跡は去ってしまう。どの話も人間と人ならざる者が対等でフェアな感じがした。

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    2025年05月25日
  • シェイクスピア物語

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    「名前は知っているけど、有名だけど
    ちゃんとは知らない本を読む!」
    という今年の目標の一環で読んでみた。

    子ども向けのシリーズなので読みやすい。
    岩波少年文庫はよい。

    テンペスト、お気に召すまま、
    リア王、マクベス、ロミオとジュリエット、
    ハムレット、オスロなどなど。

    20編のうち11の物語を収録している。
    喜劇も悲劇も両方ある。
    物語としては複雑さはそんなにない。
    また人間の愛憎をテーマにしたものが多い。
    結局どの時代も恋愛や嫉妬や復讐…
    根本的な人間の本性はかわらないのかも。

    シェイクスピアの戯曲が
    日本の江戸初期ぐらいの時期だと考えると
    ロミオとジュリエットの
    死んだようになる薬

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    2024年06月06日
  • ハイジ(下)

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    ネタバレ

    ペーターが人間味があった。
    心の中の番人が生まれつきいて、悪いことをすると番人が見てるから心がちくちくする、という話が印象深い。

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    2023年07月17日
  • ハイジ(上)

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    『絵本のなかへ帰る』で出てきて。
    話の詳細を知らないまま大人になった。(CMのイメージ、アニメに宮崎駿監督が関わってたくらいの知識)
    ハイジはみんな惹かれちゃう存在ってことはじめて知った。スイス アルムの情景が浮かぶ描写がよい。いつかスイスに行くことはあるのかなあと考えてた。

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    2023年07月14日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

    二二アンの終わり方は、虫が良すぎると思った。散々裏切って嘘をついた上に、ここぞという時に手伝ってもらってもまた文句をいい、数年経った頃になって謝りたいだなんて。ジェインが連れて行ってと言うと、いいや君はここにいるべきだ〜とかっこよさげな台詞を吐くが、どの面下げてそんなことを?と思ってしまった。アダムとモプシーはあっさりいなくなってしまって寂しい。アダム達の視点のラストも読みたかった。結局、生きることも魔法であり、魔法の小箱とは頭の中の記憶や想像のこと。頭の中でアダム達に会いたいと願った時、アダムのことだから空想ではなくて、おそらく本当に会ってるのだろうと思うと、凄くロマンチックだ。

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    2022年10月19日
  • ほんものの魔法使

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    唐さんの舞台繋がりで、ジェニーから色々ギャリコさんの小説を読んでいた矢先 舞台化されたので、読んでみました。主人公は アダムじゃない気がするけど いったい何がなんだったのだろう?
    人間を具象化したような話デシタ?。

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    2022年07月15日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    物語の中へようこそ。

    ミヒャエル・エンデの世界を存分に楽しめる短編集。お気に入りは表題作「魔法の学校」です。

    「魔法の学校」魔法を使えるようになるため「望みの国」の子どもたちの中で才能のある子は、魔法の学校に通う。招待を受けて魔法の学校を見学した「わたし」の報告。

    「レンヒェンのひみつ」両親の言うことを聞きたくないレンヒェンは、魔法使いに頼んで両親がレンヒェンの考えに反対すると身体が縮んでしまう魔法を授けてもらった。大抵このタイプの魔法は後で大変困ることになる。真相を知った両親の対処法がお見事。

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    2022年02月08日
  • ほんものの魔法使

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    宝塚で舞台化されると知り、原作を購入。舞台はまだ見られていないわけですが、様々なマジック、魔法の描写が鮮やかで確かにこれは舞台でやったら楽しそう。(宝塚的にはロマンスが不足してる感がありますが。)世界には魔法が溢れている!と気づき、ジェインの目に映るものがガラッと変わるシーンがすてきです。

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    2021年08月18日
  • シェイクスピア物語

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    いくつかの喜劇、悲劇が簡潔にまとめられていて、小学校高学年なら理解できそう。
    確かに長い戯曲をいちいち読むより手っ取り早くシェイクスピアを勉強できる。

    (でも記憶力の衰えたわたしには、似たような話が多くて、もともと知っていたもの以外は読んだ端から粗筋を忘れてしまいそう。キャラクター名だけが記憶に残るようなかんじ。)

    ハムレットにフォーティンブラスがいないなど、キャラクターもばっさり整理されている。

    それはまあいいんですが、、、
    何より気になったのは、訳者の古風な日本語。

    わからんちん
    お追従(=お世辞?)
    御の字

    訳者の生年を見てナルホドと思ったけれど、これが子供用に最適かと言えばな

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    2020年01月20日
  • 兎とよばれた女

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    再読。
    そういえばこれにもプラトンの『饗宴』的な話が出てきたなぁ、と。
    謎が謎を呼ぶメタ構造。改めて読んでみるとまた新たな発見があって面白かった。

    恥を承知で書くなら、これはわたしの物語。
    もっとも、わたしは矢川澄子ではないし、ましてや兎でも翼を持った女でもないが、それでもこれは確かにわたしの物語なのだ。


    度々使われる「赤裸」という言葉に、皮を剥がれた因幡の白兎の姿を象徴的に感じ取った。
    女性としての哀しみ。
    届かない想い。
    あまりにも著者が登場人物に自己を投影しすぎていて、いたたまれない。

    「神さまはまさしく兎のすべてでした。」
    すでに失った世界を手にするように、あるいは欠けている何

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    2019年06月17日
  • シェイクスピア物語

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    四季のハムレットを観て、
    ビブリア古書堂の最終巻を読んで、
    ピンと来たので読みました。

    断片的には知っていても読んだことがなかった作品達。
    原作ではありませんが、大枠を知るには良かったです。「中学以上」とあるように、読みやすい。

    しかし、登場人物が入り組んでることよ…

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    2018年07月20日
  • シェイクスピア物語

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    シェークスピアの戯曲をノベライズして、子ども向けに抄訳。やはり物足りない気はするが、概要はつかめた。

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    2018年03月11日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    「望みの国」の魔法の学校は、ちょっぴり風変わり。ここでは、魔法のつえや呪文は使いません。先生は子どもたちに、一番大切なのは自分のほんとうの望みを知って、きちんと想像することだと教えます。表題作のほか「レンヒェンのひみつ」「はだかのサイ」など、エンデならではのユーモアと風刺に満ちた、心にひびく10の物語。

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    2017年04月03日
  • 兎とよばれた女

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    かぐやひめについての考察をはさみ進む物語。うさぎであり女であり妻であり…。おうちごっこには、少し納得した。澁澤氏の少女コレクションと同時に読むと更に納得。

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    2011年04月24日