矢川澄子のレビュー一覧

  • ハイジ(上)

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    一見何不自由ないフランクフルトのお屋敷で暮らしながら、アルムの山に焦がれ、憔悴していくハイジの姿が胸を打つ。何度読んでも「ああ、おじいさんのところへ戻れてよかったなあ」としみじみ思う。
    ハイジは「本当に大切なものは何か」がよくわかっている子だ。そのうえ、つらい経験からも前向きな教訓をひきだすことができる。りっぱな子だな…。アルムにくる前にも、愛されて育ったにちがいない。

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    2011年04月07日
  • 兎とよばれた女

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    まるでそのことでないかのようにそのことが書けるものだなあと思ったり。
    矢川澄子さんのことを良く知らないうちに読むべし。
    ユリイカの臨時増刊とか読むまえに。

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    2013年04月05日
  • シェイクスピア物語

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    小学生のワタシがシェイクスピアにはじめて出会った本。与えてくれた父母に感謝しつつ、今までシェイクスピアにどっぷり。。。全脚本を短編小説に書き起こしたもので、要は大事な展開と名ゼリフのおいしいとこどり。ぎっしり彼の世界観が詰まった上下二冊でした。忘れられない一品です。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア物語

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    こいつがシェイクスピアなのか、「おお、ロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」で有名なロミオとジュリエット…実際にこのシーンを読んだら何故か笑えてきた。なんでだ…?
    とりあえず、名作揃い、今ある名作の基盤となるものを生み出したシェイクスピア。さすがだなぁ、人間っていう動物をよく理解してる。

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    2025年05月03日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    魔法学校の先生のレッスンを受けながら子どもたちが徐々に魔法を習得していく様子を、心躍らせながら読むことができる。

    自分の本当の望みを知ることで魔法が使えるようになるということを先生が話しているシーンが好き。自分の本当の望みって何? 本当の望みではない望みに自分はとらわれているかも? って、ハッとさせられる。

    エンデのお話を読むと、ユーモアに笑わされたり、不思議に包まれたりする中で、いつもそんなハッとするような気づきがある。

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    2024年10月10日
  • 兎とよばれた女

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    不滅の少女と呼ばれるのもわかる…けど、情念も感じさせる世界観でした。
    痛々しくて危うく、繊細で端から壊れていきそうだけれど、この感じから変化せずにいられるの凄いな。
    男が誰なのかはわかるけど、神様は別人なのか。そうなの!?
    翻訳しか読んだことがなかったけれど、自伝的小説になるのかなこちらは。その他の作品も翻訳も、もっと読んでみたくなりました。
    装画が西岡千晶さんなのも好きです。西岡兄妹好きだったのでこの方の絵に弱い。

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    2024年10月10日
  • ほんものの魔法使

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    ほんものの魔法使アダム、物言う犬モプシー、この二人が魅せてくれる"ほんものの魔法"はどれも美しく、うっとりするようなものばかり。マジシャンの街マジェイアに住む人々も人間味臭く、ある意味アダムたちとは正反対の人々。
    この世の中にあるたくさんのファンタジー作品の中でも、自分のために現実世界のためになるような言葉がたくさんあると思います。

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    2024年09月28日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    ネタバレ

    ミヒャエルエンデ短編集。

    ・本を読むことに夢中になる大人、子供、動物たち。

    ・魔法の学校での様子。
    本当の望む力がある子供たちだけが使える魔法。
    自分の本当の望み。
    ムークとマーリの兄妹が魔法で出した奇妙な動物のこと。

    ・両親の言うことを聞きたくないレンヒェンが、魔女に頼んで両親がレンヒェンに逆らうたびに小さくなる魔法によって、二人の大切さを知ったこと。

    ・威張ってばかりの乱暴なサイに逃げ惑う動物たち。
    小さな鳥の知恵のある言葉によって、サイ自身がドウゾウとなってずっとずっとじっとしていた結果。

    ・気にしない気にしないと言いながら次々を大変なことをやらかすでかい子供。

    ・島で離れて

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    2024年04月03日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    エンデのメルヒェン集 19個のお話が集まった1冊

    ひとつひとつの短いお話の中に
    よ~く見るとキラッと光る小さな石 
    まだ光ってはいないけど 宝石の原石みたいな…

    耳を澄まして 気持ちを澄ませて 読んでみると気が付くみたいな 

    大人になるにつれて いつの間にかどこかに落としてきてしまった 忘れてしまっていた何かを見つけられるかもしれない

    そこにあるのは感じられるけど 今はまだうまく言葉にできない… じっくりじっくり味わいたい 宝物のような1冊

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    2024年04月01日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    エンデの短編集。どことなく、ああ、エンデだな、と感じる10編。読者の想像力に訴えかけてくる作品たち。推奨年齢は小学4・5年以上となっているが、まさにその世代の、本好きでない方にも楽しんでほしい1冊だった。個人的には表題作の『魔法の学校』と、『ニーゼルプリームとナーゼルキュス』が好き。

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    2023年10月17日
  • ほんものの魔法使

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    ネタバレ

    魔法が使えるっていいなぁと単純に思うけれど、どういう立場かによってその気持ちは大きく変わるものだと読んでわかります。
    最後魔術師たちがお金をかき集めるさまを見て、人間の本質が見えてしまうところに自分は目先にとらわれないように気をつけようと戒めになります。
    アダムと会えたら一緒に旅とか隣人としていられたら日々楽しいだろうと思います。
    いつかニニアンが、ジェインがアダムと再会できますように。

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    2023年01月15日
  • シェイクスピア物語

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    初心者向けシェイクスピアという感じ。シェイクスピアに興味を持っても、いきなり戯曲は難しい…という人に、是非お勧めしたい。ラム姉弟の原典から、有名どころ11編が選ばれているが、四大悲劇が含まれているのが嬉しい。何となく悲恋物語『ロミジュリ』なら知っている、という人は多いと思うが、この本くらいの内容は知っていて欲しい。読みやすいが、筋を押さえた内容になっている。やや現代風過ぎる翻訳もなくはないが…

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    2022年10月14日
  • 魔法の学校 エンデのメルヒェン集

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    「モモ」で有名なエンデの作品。やはり児童向け文学は素晴らしい。「とうぜんですが」とエンデは言う。魔法のための学校があり、地下や屋根裏には別世界への扉があり、動物やこびとはおしゃべりします、と。いくつになっても、とうぜん!もちろん!と思える人間でありたい。

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    2022年10月13日
  • ほんものの魔法使

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    翻訳物は最後まで読めないものが多い中、気くばりのある訳で最後まで読めました。

    アダムと喋る犬モプシーの冒険をもっと読みたいものですが、もう作者はなくなっているのですね。

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    2021年11月06日
  • ほんものの魔法使

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    かわいくて、あたたかいお話でした。
    ほんものの、魔法、、、、
    世の中は魔法に満ちている。
    そして、私たちはみな、思うことを全てかなえられる。

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    2021年11月01日
  • シェイクスピア物語

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     戯曲は何冊か新潮文庫のものを読んでいるが、あらすじをすぐ忘れてしまうので本書でざっくり掴む。未読だった「ヴェニスの商人」以外の喜劇も読めてお得な気分。わかりやすさのため登場人物などかなり絞られているが、それでも「十二夜」など少し混乱した。
     戯曲は視覚情報がないのに、覚え切る前に次々と登場人物が増えることが読みにくくさせている一因かも。「夏の夜の夢」は駆け足で読むと何してんの?って話だった。中でもやはり「ロミオとジュリエット」の面白さは群を抜いている。次点「マクベス」「ヴェニスの商人」「リア王」。

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    2021年07月21日
  • ハイジ(下)

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    中学か高校の時以来の再読。当時も「アニメと違って宗教色強いな」と思ったけど、それ以上だった。
    でもおんじやハイジ、ゼーゼマンさんやおばあさま、クララの性格造形がはっきりしていてほぼそのままアニメに使われているのに驚いた。

    アニメが成功したのはもともとの話のよさと宗教色を薄めたのも一因なのかも。そしてヨーゼフ(笑)。

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    2018年12月11日
  • 兎とよばれた女

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    往来堂書店でふと雰囲気に惹かれたものの、恐らく半年以上積んでいたもの(もしかすると一年くらいかもしれない)
    一つの小説なのに、色んなスタイルがあるところが楽しい。
    現代小説のような、神話のような、古典のような、戯曲のような、童話のような小説。
    うさぎのひたむきさ、神様への信仰は、恋愛小説としての極地のような気がした。

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    2013年07月31日
  • 兎とよばれた女

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    ネタバレ

    痛い。痛々しい。
    小説なのにこんなに作者の実生活を想像せずにはいられないとは…
    てか澁澤龍彦の元妻!!

    永遠の少女は多分死ぬまでずっとうさぎのまま、神さまを信じ続けたんだろう。
    読み終わってかなりたつけど、
    かなり自分の心になにか残していった作品…

    きれいで、やわらかい文章を読んでいる間ずっと、心臓にきつく爪を立てられているみたい。でも、私がこれを読んで泣いてはいけないような気がした。

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    2011年03月16日
  • 風の妖精たち

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    風の妖精に踊りを教えてもらった少女の話や、楽器の化身に声を奪われた男、ジプシーのまじないの掛かった杯の話、池と木の恋愛物語など民話や昔話といった感のある物語集。どの話も夫婦間や恋人の愛情が根幹にあるのが特徴でしょうか。挿絵も含めて美しい本ですね。

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    2010年10月27日