安房直子のレビュー一覧

  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    この本大好き!ファンタジーの魔法をかけてもらえるような素敵な本。
    「急に、おばあさんは、楽しくなりました。めったにないようなすてきなことが、これから始まるような気がしてきました。」
    これは本文中の一節なんだけど、おばあさんだけじゃなくて私も読んでいてほんとうにわくわくしてしまうのだ。大人向けの童話と...続きを読む
  • すずめのおくりもの
    「とうふやさんとすずめたちのファンタジー。おとうふ一丁、こしらえて下さいと、とうふやさんにたのむすずめたち。すずめの学校の入学式のごちそうに、すずめは何をつくろうとしているのかな?」

    おとうふやさんの仕事、生活が見える。普段はめちゃくちゃ早起き、ほとんどお休み無し。それを聞くと、なるほどスズメが休...続きを読む
  • ハンカチの上の花畑
    私が小学4年の時、母が図書館で借りてきて読んでくれました。26年経った今でも鮮明に覚えています😃
    安房さんの童話はどれも優しく、ちょっぴり切なさを交えてるので、何度読んでも飽きません。
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    どの話もあたたかく不幸になることのない世界観です。現実の中にほんの少し不思議なことが起きます。不思議なことを起こす動物やものが可愛いです。
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    十二篇のファンタジー短編集。
    ひとつめの”黄色いスカーフ”から、もう虜になり、想像がつかない展開にワクワクしながら読みました。少し切ないストーリーもありますが、一話一話が美しくて、うっとり幸せな気持ちになる童話集です。

    1番心に残ったのは”春の窓”。本を閉じた後も物語が続いているような余韻に浸って...続きを読む
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    周りの動植物や物たちの心の声を具現化したかのようなやさしさが、望まずとも孤独を感じて生きていかねばならない人達に届けられる物語は、私のような、今でもひとりぼっちで暮らしている人間にとって、温かくも切ない思いに駆られます。

    主人公たちの年代も、少女時代のささやかな思い出が蘇ってくる展開に、安房さんの...続きを読む
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    色々なストレスや辛い事がこの本を読むと癒しに変わり、読んだ後は心がほっこりします!
    大人も子供も楽しめる作品です!
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    安房直子さんが大好きで、全集も、昔講談社文庫から出てたのも持ってるんだけど、また文庫で世に出たのが嬉しくて買ってしまった。
    「ゆきひらの話」が好きです。
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    心がポッと温かくなった。
    講談社さんありがとう。
    安房直子さんの本が文庫本で読めるなんて嬉しい!

    私のところにも春が来ました。
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    安房直子さんのファンタジー 、すごく好きです。
    今日は一日、この本をゆっくり読んでいて、とても幸せでした。12編のお話は、どれも、どこか懐かしくて、優しい、切なくも美しい作品ばかり。
    特に 『あるジャム屋の話』と、表題作の『春の窓』が、すごく良かった。読み終えると、心がぽかぽかになっていました!...続きを読む
  • 世界の果ての国へ
    安房直子さんの物語は、いつも何か物悲しかったり、不穏な影が差しているので、読んでいるとだんだん心配顔になっていってしまう気がする。
    だけど物語を紡ぎだす言葉が美しく、それによって浮かび上がる世界に魅了される。
    安房直子さんの物語そのものが魔法みたい。
    結局は物悲しく不穏な世界の虜になってしまうのだ。
  • すずめのおくりもの
    とうふやさんとすずめの「おくりもの」のお話

    「とくべつのおねがいです。」
    「とうふを 一ちょう、こしらえてもらいたいのです。」

    ある朝、すずめたちが、とうふやにやってきて言いました。すずめ小学校の入学いわいに、ごちそうをしてあげたいと思ったのです。そこで、とうふやが、とうふやあぶらげを作ってやる...続きを読む
  • すずめのおくりもの
    お豆腐やさんにスズメたちが訪ねてきて、スズメ小学校の新入生のために小さい豆腐(油揚げ)を作ってほしいとたのむ。若干時代が古く感じるかもしれないが豆腐の作り方も知ることができる。自分で読むなら低学年春向き。
  • なくしてしまった魔法の時間
    安房直子の初期の作品が中心。

    『鳥』耳のお医者さんが見た耳の中の海とカモメ。『てまり』たもとに入れた手毬を覗くと見える景色。『ふしぎな文房具屋』画用紙に描かれた絵に、虫メガネの眼鏡をかけて見える世界。『海の口笛』かけはぎ屋が青いドレスの小さな穴にみた海の中など、小さな穴を覗き込み、そこに別世界を描...続きを読む
  • ものいう動物たちのすみか
    代表的な連作短編集。野山に棲むものいう動物たちと人との交流を描く。

    安房直子さんのおはなしは、色彩が鮮やかだ。色に惹かれ、色に興味があるのだなと感じる。おはなしが絵画的だ。
    安房直子さんは作品を書くときは、一枚の絵を視覚化されたものを思い浮かべ、その後からイメージを言葉を使って描き上げてみたいとい...続きを読む
  • 恋人たちの冒険
    異形のモノと人は本当に愛しあえるのだろうか。それは安房直子のもう一つのテーマだそうだ。境界線でとまどう恋人たちの強熱と悲しみを描いた物語をあつめた中編作品集。

    愛ゆえに自ら異界へ行ってしまう人の、どうしようもない強い想いと憧れ、その切なさが胸に迫ってくる。
    異界で住むことを選んだあと、故郷を忘れる...続きを読む
  • まよいこんだ異界の話
    ひょんなことから異界に招かれ、そこで大切なものを得て帰ってくる主人公を描いた作品集。

    『丘の上の小さな家』異界へ、レース編みを習いに行っていた数時間は、じつは40年が過ぎていた。逆に『三日月村の黒猫』では不思議なボタンの技を習得していた長い年月はたったのひと月。
    美に魅せられ異界へ行き、失ったもの...続きを読む
  • めぐる季節の話
    代表作「花豆の煮えるまで」を含む連作短編を中心に、山の季節の移り変わりと命の不思議を描いた初期から後期までの作品集。

    最後の巻には書作目録、著作引用、年譜も掲載されていて参考になった。
    エッセーからは安房直子さんの子ども時代の様子や、どんな本を読み影響を受けたのかを知ることができた。
    安房直子さん...続きを読む
  • 見知らぬ町ふしぎな村
    子どものために描いた短編を集める。お店屋さんが舞台の作品が中心。

    安房直子さんは、料理やジャムづくりや編み物、刺繍、レース編み、機織りなどの手仕事に惹かれていることが伺える。
    家事が生活の大部分を占めていた頃、生活そのものが作品の素材になっていたという。生活の中から生まれた魔法だからこそ、読み手が...続きを読む
  • 世界の果ての国へ
    人のさがをのぞきこんだような、美しくおそろしい短編集。

    人間のさが、欲深さを描きながらも、けっして断罪しない。だから考えてしまう。
    『夕暮れ海の物語』『木の葉の魚』『奥さまの耳飾り』どれも哀しく美しい話の中でふっと怖いと感じてしまう。