安房直子のレビュー一覧

  • きつねのゆうしょくかい
    ティーカップセットを買ったから人間を招待して夕食会を開いてほしいというきつねの女の子と、頼まれて困りながらも断れないお父さんの気持ちを考えるとちょっとせつないけれど、ほっとする結末
  • なくしてしまった魔法の時間
    タイトル通り、ちょっと物悲しい短編集。
    後ろにいくつかエッセイも載っているのが嬉しい。
    同人活動をされていたそうで、1970、1980年の事なのか~。。。
    全然色褪せない、素敵な作品ばかりなので、もっと最近の方かと思っていた。
    お亡くなりになっているのか。。50歳!!若い!!

    牧村 慶子さんイラス...続きを読む
  • 童話集 銀のくじゃく
    安房直子さんの世界をたっぷり堪能。
    どれもこれもいかにも安房さんらしい感じがして、とても良かった。
    ミニチュアのストーブに火を灯すと現れる、娘のまぼろしに見入られてゆく老人を描いた「火影の夢」なんか、好きだなあ…。わたしの子ども時代の愛読書「まほうをかけられた舌」収録の作品にもあったけど、日本じゃな...続きを読む
  • なくしてしまった魔法の時間
    どのお話にも透き通った色を感じる。好きな人を失ったときに「堪える」姿が心に残る。ほんわりとこころがあたたかくなるのもあるけど、泣きたくなるのもある。
  • すずめのおくりもの
     安房直子さんの童話集「ねこじゃらしの野原」に収録されていた「すずめのおくりもの」があまりにいい話だったので、単品絵本「すずめのおくりもの」を読みました。絵は画家の菊池恭子さん、1948年千葉県生まれ、安房さんの作品の挿し絵はねずみに次いで、すずめが2度目だそうです。とにかく「すずめ」が可愛いです。...続きを読む
  • ものいう動物たちのすみか
    きつねの夕食会
    最初、読んだ時は、オチは好きだけど、できはどうだろう?

    というような感想でした。
    けっこう、好きなオチではあるけど、電気屋さんがでてきたところあたりから、もう読めていたし…。

    でも、子どもたちの前で声に出して読んでみて、ちょっと、印象がかわりました。

    安房直子さんの作品って、ど...続きを読む
  • めぐる季節の話
    これで、「安房直子コレクション」が終了です。
    ちょっと、本読んで幸せな時間をもてました。

    でも、わたしのお気に入りの話が入ってないんですよねぇ。

    そのうち、この続きが出て、全集にならないかなぁ。

    緑のステップ
    これも、あとの「初雪のふる日」もなのですが、去っていく時間や季節に、一抹の悲しさと残...続きを読む
  • 世界の果ての国へ
    これは、わたしの知っている安房直子とは、ちょっと違った感じの物語集です。
    喪失感とか、どうしようもないあこがれの気持ちとか、そういったところは、安房直子なのです。それらの感情や、そこに映し出される異界をガラスごしに眺めている印象があるのが、わたしの知っている安房直子の童話なのです。
    でも、この本に書...続きを読む
  • 見知らぬ町ふしぎな村
    面白かった!正直で真面目に生きていれば、幸せになれるんだという安房さんの思いが伝わってきた。レストランの話すごく良い。好きな女の子にもじもじして話せないくせに、自信のある料理ならと、パイを渡すところがカワイイ。しかも毎回パイ。かわいすぎる。焚き付ける魚もいい。
    見えないベランダも大好きな話で、猫と網...続きを読む
  • 南の島の魔法の話
    中学受験が終わった後、塾の先生がくれた本。
    先生が私に本当に教えたかったことは、こういうことだったのだ。
  • まよいこんだ異界の話
    ハンカチの上の花畑
    タイトルから、「知ってる話だ」と思って読んだら、全然、展開が違っていました。
    よく思い出してみると、きっとわたしが思っていたのは、「北風が忘れたハンカチ」だったのだと思います。

    ちょっと、こわい話ですよねぇ。
    でも、あんまり、「欲をかいてはいけません…」とか、「嘘をついてはいけ...続きを読む
  • なくしてしまった魔法の時間
    この本は小学5年生くらいのときに図書室で見つけました。

    幻想的な物語が収録されたもので、その中でも私は「空色のゆりいす」「鳥」「夕日の国」「小さいやさしい右手」が好きです。
  • すずめのおくりもの
     休日のお豆腐屋さんにやってきた、たくさんのすずめ。子供たちのお祝いに豆腐を作ってほしいと・・・。お豆腐屋さんが頑張って作ったすずめサイズのお豆腐と油揚げがなんともおいしそう。
     最後にすずめが持ってきた<お礼>がとても素敵。お人形遊びが好きな子供が喜びそうなお話かと。
  • 見知らぬ町ふしぎな村
    1巻目の感想を載せたのが、9月ですねぇ。
    で、その直後から2巻目を読み始めたはずですが、今までかかったのは、途中で思いっきり修羅場をはさんでしまったせいですね。

    1話ごとの感想も、読んだ直後には書けなくて、かなり後になってから、書いたものになってしまいました。
    それでも、1話ごとに感想を書いていく...続きを読む
  • すずめのおくりもの
    青空文庫のぺらぺらの冊子で読んだのを思い出して登録してみた。
    豆腐屋さんにちっちゃな豆腐を頼みに来るすずめの話。ラストも素敵です。
  • ものいう動物たちのすみか
    不思議ばなし満載の本です。
    子どものころから動物とお話ができたらどんなにいいだろうって・・・よく思ってました。
    登場する人間、お豆腐屋さんも、峠の茶店の人たちもみんないい人ですね。
    小学生のころに戻ってもう一回読みたいなあ。
  • 南の島の魔法の話
    中学生の時、国語の授業で読んだ『鳥』の話しが載っていた。恋なんて知らない自分だったけど、叶わない恋はなんて苦しいのだろう…と思ったよ
  • だれにも見えないベランダ
    心やさしい腕のいい大工さんのところに一匹の白い猫がやってきて「ベランダを一つ作ってください」と頼みます。
    猫がベランダを欲しがる訳とは……。

    表題作を含め安房さんの作品は「大人」が出会う不思議な話が多いです。
    すでに現実をいやというほど見てきた大人だからこその心の動きがたまらないのです。
  • ハンカチの上の花畑
    安房さんの作品は小学校の「きつねの窓」、中学校の「鳥」と教科書が最初だったのですが、どうしても他の作品が読みたくてこのタイトルの文庫本を買いました。

    彼女の作品は、ささやかなしあわせと人間の何気ない業がもたらす悲しい結末。
    読み終わると「どうして……なぜ……」というやるせない気持ちに泣けてきた記憶...続きを読む
  • なくしてしまった魔法の時間
    こんなにも大事なものを、どうして私は忘れていたのだろう。
    とてもとても好きだった、安房直子さん。
    鳥、山、海、風、花、木、そして人々。私を取り囲む世界がどれだけたくさんのやさしさに満ち溢れているのか。そしてその裏に少しだけ残酷さを隠しているのか。
    私は安房さんの童話から教えてもらったのに。

    大人に...続きを読む