安房直子のレビュー一覧
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ネタバレタイトル通り、ちょっと物悲しい短編集。
後ろにいくつかエッセイも載っているのが嬉しい。
同人活動をされていたそうで、1970、1980年の事なのか~。。。
全然色褪せない、素敵な作品ばかりなので、もっと最近の方かと思っていた。
お亡くなりになっているのか。。50歳!!若い!!
牧村 慶子さんイラストの『北風の忘れたハンカチ』、この一冊が子供の事とても好きだった。
80歳でまだご存命との事。
安房さんが学生時代受けていた講義の先生はムーミンを翻訳した山室静氏!!
知らなかった~!!
高校時代、ムーミンシリーズにハマって読んでいたけれど。。
『きつねの窓』が教科書掲載で有名だけれど、本人曰く -
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安房直子さんの世界をたっぷり堪能。
どれもこれもいかにも安房さんらしい感じがして、とても良かった。
ミニチュアのストーブに火を灯すと現れる、娘のまぼろしに見入られてゆく老人を描いた「火影の夢」なんか、好きだなあ…。わたしの子ども時代の愛読書「まほうをかけられた舌」収録の作品にもあったけど、日本じゃないような雰囲気なのね。
「まほうをかけられた舌」収録の「青い花」には傘職人の青年が出て来るけど、表題作の機織りの青年が主人公の「銀のくじゃく」は同じ系統だなーと思う。
美しくて、悲しくて、切なくて、ここではないどこかに誘われる。それはもしかするとかつて知っていた、懐かしい世界かもしれない。傑作! -
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ネタバレ安房直子さんの童話集「ねこじゃらしの野原」に収録されていた「すずめのおくりもの」があまりにいい話だったので、単品絵本「すずめのおくりもの」を読みました。絵は画家の菊池恭子さん、1948年千葉県生まれ、安房さんの作品の挿し絵はねずみに次いで、すずめが2度目だそうです。とにかく「すずめ」が可愛いです。童話も良かったですが、絵本の醸し出す可愛さ、健気さは素晴らしいですね!(笑)
私は、豆腐、油揚げ、厚揚げ、大好きです。豆腐屋さんの朝は早いです。私が早朝ウォーキングしている時は既に働いていらっしゃいます。安房直子・作&菊池恭子・絵「すずめのおくりもの」、1993.9発行、再読。月に1度の休みの日の -
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きつねの夕食会
最初、読んだ時は、オチは好きだけど、できはどうだろう?
というような感想でした。
けっこう、好きなオチではあるけど、電気屋さんがでてきたところあたりから、もう読めていたし…。
でも、子どもたちの前で声に出して読んでみて、ちょっと、印象がかわりました。
安房直子さんの作品って、どれぐらいの年齢の読者に向けて書かれているのかわからないところがあるのですが、この作品は、かなり明確に、「子ども」を意識して書かれているような気がしました。
子どもはねぇ、すごく楽しく聞いていました。
ねこじゃらしの野原 とうふ屋さんの話
小さい小さいところにも、丁寧な世界があるんだよというそんな -
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これで、「安房直子コレクション」が終了です。
ちょっと、本読んで幸せな時間をもてました。
でも、わたしのお気に入りの話が入ってないんですよねぇ。
そのうち、この続きが出て、全集にならないかなぁ。
緑のステップ
これも、あとの「初雪のふる日」もなのですが、去っていく時間や季節に、一抹の悲しさと残酷さがあります。
その悲しさは、時間を止められない悲しさなのかもしれません。
もぐらのほったふかい井戸
これは、物語の法則に則ったお話ですねぇ。
落ちるぞ、落ちるぞと思っていると、やっぱり落ちていきました。
実は、子どもって、ハッと驚くお話も好きなのですが、こういった、思った通りの動きにも、ド -
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これは、わたしの知っている安房直子とは、ちょっと違った感じの物語集です。
喪失感とか、どうしようもないあこがれの気持ちとか、そういったところは、安房直子なのです。それらの感情や、そこに映し出される異界をガラスごしに眺めている印象があるのが、わたしの知っている安房直子の童話なのです。
でも、この本に書かれている作品では、実際に、その世界にアクセスしてしまう。しかも、帰ってこれなくなっちゃうのです。
そして、その話が、教訓めいていないだけに(多少は「欲張りすぎ」とかあるのですが)、よけいに淡々としていてこわいです。
鶴の家
死んだ人の数だけ、お皿の鶴が増えていきます。
これは、けっこう怖いです。 -
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ハンカチの上の花畑
タイトルから、「知ってる話だ」と思って読んだら、全然、展開が違っていました。
よく思い出してみると、きっとわたしが思っていたのは、「北風が忘れたハンカチ」だったのだと思います。
ちょっと、こわい話ですよねぇ。
でも、あんまり、「欲をかいてはいけません…」とか、「嘘をついてはいけません…」とか、教訓めいた感じではありません。
奥さんが、小人たちにプレゼントするとなんかも、自分の欲ではなくて、すごく自然な感じです。
でも、自然の流れとして、そうなってしまうんだなぁ。そういう風にできているんだなぁ。と何となく思ってしまうお話です。
素敵なマイホームにあこがれる気持ちなんかは -
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1巻目の感想を載せたのが、9月ですねぇ。
で、その直後から2巻目を読み始めたはずですが、今までかかったのは、途中で思いっきり修羅場をはさんでしまったせいですね。
1話ごとの感想も、読んだ直後には書けなくて、かなり後になってから、書いたものになってしまいました。
それでも、1話ごとに感想を書いていくのが楽しいのは、やっぱり安房直子さんの作品が好きだからなんでしょうね。
魔法をかけられた舌
こういう単純な不思議さが好きです。
こんな魔法なら、わたしたちの周りにけっこうあるのではないかと思えてきます。
空にうかんだエレベーター
ライナスの毛布のように、ギュッとウサギを抱きしめる女の子。
ウサ -
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「ゲイルズバークの春を愛す」で、結構、味をしめたので、読んですぐの感想を書いています。
といっても、大好きな安房直子の作品集ですから、それがなくても、しっかりと1つずつ書いているかもしれません。
安房直子の作品を意識したのは、中1のときに廊下に飾られていた中3の人の描いた絵でした。
多分、その頃、中3の最後には、ポスターカラーで、「課題なし」の絵が描けたんだと思います。
「課題なし」。なにを描いたって自由なんです。
もー、アイドルの顔から、マンガのキャラクターまで、メタクタの無法地帯です(笑)
特に、わたしたちが中1の時の3年生というのは、もう、本当にワルい人たちばっかりですから、すごい