あらすじ
幻想のイメージを鮮明に美しく描いて、独自のファンタジーの世界を形成する、安房直子の童話集。正直者の良夫さんは、二つの約束とともに古い壺をあずかります。壺には、ハンカチの上に菊の花をさかせておいしい菊酒を造る小人が住んでいて……という「ハンカチの上の花畑」ほか、「空色のゆりいす」「ライラック通りの帽子屋」の2編も収録。
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Posted by ブクログ
安房さんの作品は小学校の「きつねの窓」、中学校の「鳥」と教科書が最初だったのですが、どうしても他の作品が読みたくてこのタイトルの文庫本を買いました。
彼女の作品は、ささやかなしあわせと人間の何気ない業がもたらす悲しい結末。
読み終わると「どうして……なぜ……」というやるせない気持ちに泣けてきた記憶があります。
このお話を読んだ時はしばらくこんなハンカチないかなーとぼんやり思ったものです。
(ハンカチじゃなかった壺だった;)
Posted by ブクログ
小学校の図書室に置いてあった。私が始めてハマった活字本だと思う。何度も何度も読んで貸し出しカードが自分の名前で1枚埋まった記憶がある(笑)ハンカチの上で小さな家族達が種をまいて花を咲かせたり、その花からお酒をつくったり。靴や帽子を作っておくと嬉しそうに身につけてくれたり。当時は自分でもハンカチを広げて小人さんこないかな、なんてウキウキしたものです('ω'*)
私が小学4年の時、母が図書館で借りてきて読んでくれました。26年経った今でも鮮明に覚えています😃
安房さんの童話はどれも優しく、ちょっぴり切なさを交えてるので、何度読んでも飽きません。
Posted by ブクログ
独特な世界を紡ぎ出す人がいる… 日本のファンタジーは、英米の影響が強い感じを受ける人が多いけれど、この人は国産という雰囲気がする。 もっと評価されてもいい、と思う。
童話なのに欲のエスカレートぶりが怖さを感じさせる展開の面白さに結びついているのが圧巻。思議な世界のはずなのに、不思議と思わせない安房さんの筆力の不思議さ