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「馬」の字からはタテガミをなびかせ走るウマの姿が見えてくる。しかし「犬」からイヌを、「象」からゾウの姿を想像することは難しい。甲骨文字から篆書、隷書を経て楷書へ――字形の変化を丹念にたどると、祭祀や農耕など中国社会の変化の軌跡を読み取れる。漢字がもつ四千年の歴史は、捨象と洗練と普及の歴史なのだ。本書では小学校で習う教育漢字を取り上げた。眺めて楽しい字形表から漢字の歴史が見えてくる。
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Posted by ブクログ
漢和辞典や漢字字典をひいてもいまひとつ判然としないことがよくあった。編纂者が替わると解説の内容が全く異なることも珍しくない。本書を読んで目から鱗がボロボロ落ちたと同時に、漢和辞典、漢字字典もあまり当てにならないものだと感じた。
小学生の時に習う「漢字の成り立ち」について、 漢字ごとに歴史や背景含めて解説した書籍である。序章にて漢字の成り立ち、歴史について述べており、大きな流れを説明した後に字形表を使用して解説している。各章の中で「同源字」や「同化字」の概念、具体例が整理されていて理解しやすかった。 また、同じつくりでも、...続きを読む起源によって意味合いが変わり、時には書き順もそれに従うのは初めて知り、今まで疑問に思っていたことが解消され納得感があった。 あと部首の礼(しめすへん)や被(ころもへん)と呼ぶ理由がわかった。 (これは小学生の時に説明されている気もする。)
●どういう成り立ちで、どのような過程を経て今の漢字になったのかという視点で見るとなるほどと思うことが多くあった。
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落合淳思
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