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Posted by ブクログ
なんか理屈っぽい学生さんで、キャラが立ってて良かった。
曽祖母が亡くなり、同級生を名乗るどう見てもめちゃくちゃ若い鵜沼ハル霊媒師を名乗る女性がお線香をあげに来る。大学生の豊は霊だのなんだのを信じていない。そして霊媒師の助手をして欲しいと持ちかけられる。今から仕事なので着いてきてと言われて着いていく。この日は失敗した。
次のバイトはスペイン風邪で亡くなった人から何かを聞き出すというもので、豊はいろはすとタミフルを用意していく。どうやら無事聞き出せたらしい。依頼主がいるらしいことがわかった。
幽霊の後藤三郎さんをハワイに送り出した後、なんのために霊媒師をやっているのかきいてみたが、答えてもらえなかった。ハルさんは倒れて救急搬送される。駆けつけてみると、そこには娘のサクラがいた。
Posted by ブクログ
私も幽霊を信じたことがない。
何なら「幽霊を見た」と話す人を、どこか信用できないと思ってしまうタイプだった。
でも母が亡くなってから少し変わった。
幽霊を信じるようになったわけではない。
夢に母が出てきたら「何かを伝えに来てくれたのかな」と思ってしまうし、お墓参りには行くけど、母はお墓ではなく今までどおり母の部屋にいるような気がする。
霊は信じていないのに、母のことは信じているという、なんとも矛盾しているような感覚がずっと私の中にある。
この本の主人公もまた、幽霊を信じない理系大学生。彼が霊媒師のバイトを通して「信じてはいないけど…」というグラデーションのような感覚に共感した。
随所に笑えてやっぱり楽しい。
霊媒師が霊に対して、相手が何を必要としているのかを考えて寄り添っていた。
もし自分が死者の立場なら、形式的な儀式よりもそうやって普通に寄り添ってもらえる方がずっと嬉しい。
幼馴染の西田も良かった。
幼い頃の時間を共有しているからこその特別な距離感が、この作品には描かれていた。
引っ越しを機に音信不通になってしまった幼馴染のことが、読みながら無性に懐かしく、会いたくなった。あの頃ちゃんと手紙の返事を書いていれば、と今でも時々思う。
物語を読んでいたはずなのに、自分の心の奥にしまっていたものまで思い出していた。
やっぱり本っていいな。
『柞刈湯葉さんフェア』も残りあと1作品に。
終わってしまうのが寂しい…。
「幽霊存在を信じない理系大学生」というと、単純に信じていないように思われるのですが、所謂「幽霊と考えられること」を論理的に捉えることで、幽霊でないと思っている大学生を主人公とする小説です。
オカルトでもないし、単純な青春小説でもなく、心理小説的なもので、楽しく一気に読みました。
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