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森と石、都市と農村が展いた後発のヨーロッパ文明は、どのようにして世界史の領導者になったのか。戦争・飢餓・疫病、ルネサンス・宗教改革・大航海を経てきたその歴史に建設と改新、破壊と停滞のリズムを読み取り、文明を一つのシステムとして通観する。西洋史の泰斗による格好のヨーロッパ入門!
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Posted by ブクログ
森と石が産んだヨーロッパの文明。まず最初に全欧を席巻したケルト人、ついで南から一気に領地を拡大したローマ人、ローマ帝国に幾重もの侵略を続けてやがて支配民となったゲルマン人と、彼らもまた森と石と結びついていた。 章立てが従来の世界史とは異なり、ーー改新の世紀、精神と生活の範型、成人に達した文明ーーと...続きを読むいかに内部の社会や仕組み、外部世界との関係が変容したかを軸に展開し、読みやすい。騎士たちと王の勢力均衡、キリスト教とイスラム世界の交流と反発、地中海との和解としてのルネサンスはいずれもヨーロッパの底流として今も続くテーマだと感じた。 最後の方では、オランダが寛容さをもって各地がヒト、モノ、カネを集めて、かつての支配者スペインを上回るまで行ったが、イギリスで敗れてしまう。ここまでくるも世界史で習った内容と同じ。森と石のメタファーについても前者は大気汚染や温暖化問題、後者は機械や有機化学、AIの議論にも通じるのだろう。現代は主役がイギリスからアメリカに移ったが変わらぬもの、変わったものを見つめる意味でも良い本だった。
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ヨーロッパの出現
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樺山紘一
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