夏目家のそれから

夏目家のそれから

1,600円 (税込)

8pt

3.5

漱石亡きあと、残された夏目家の人々はどう生きたのか――。日本近代文学の巨人・夏目漱石の孫にして、作家・半藤一利の妻でもある著者が綴る、個性豊かな親族たちとのエピソード。当時を生きた著者だけが知る、夏目家に関するエッセイを集めた、滋味あふれる一冊。「漱石の顔が千円札に登場した時、『お祖父さんがお札になるってどんなお気持?』とよく訊かれた。母筆子は、『へーえ、お祖父ちゃまがお札にねぇ。お金に縁のあった人とは思えないけど』という感想を述べたが、私にはこれといった感慨は湧かなかった。漱石にお祖父さんという特別な親しみを抱いたことがなかったからかもしれない。それは一つには四十九歳で没したため、私が漱石に抱かれたりした記憶を持たないせいであろう。しかし一番の理由は母が折に触れて語ってくれた漱石の思い出が、余りにも惨憺たるものだったからであると思う」――本書「母のこと・祖母のこと」より。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「彼を慕って集まる弟子達に分け隔てなく接し、質問すれば、真剣に答えてくれたし、小説も懇切丁寧に読んで、的確で細かい批評をしてくれた。弟子達一人一人に「私の漱石」「私だけの先生」という気持ちを抱かせる人であった」と書いてあって、漱石さんアイドルの鑑すぎる(アイドルちがうけど)

    古参のお弟子さんへのデ

    0
    2024年05月25日

    Posted by ブクログ

    2021年に亡くなった夫の半藤一利氏が、亡くなる2年くらい前に、「あなた(末利子)の今まで書いてきたエッセイの中から、夏目家のことを書いた作品だけを選んで1冊にまとめてみたら面白いのではないか」と勧めてくれたことがきっかけで出来上がった1冊。
    半藤一利氏の想いと、その言葉を遺言と思って大切にあたため

    0
    2024年05月13日

    Posted by ブクログ

    漱石のお孫さんの回想録です。夏目家周辺の諸事情を、 お母様が語られたことを含め 書いておられます。身内への愛や敬意が感じられます。弟子の皆さんは残念な方々が多かったような? 「夏目家の糠漬け」が良かったかな。

    0
    2024年04月13日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夏目家のそれから

    著者:半藤末利子
    発行:2024年2月9日
    PHP研究所
    初出:文春文庫、PHP文庫、新潮文庫ほか

    著者は夏目漱石の長女である筆子と作家の松岡譲の子、すなわち漱石の孫である。彼女も作家(エッセイスト)であり、夫はこの100年の生き字引(故人だけど)であり、小説家でもあった半藤一

    0
    2024年07月07日

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