國分功一郎の作品一覧
「國分功一郎」の「中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)」「暇と退屈の倫理学(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
カントの「判断力批判」を元に、快の対象を四つに分け、そのうち「ただ快適なもの:享受の快」を重視する議論を展開する内容。(p85の図がわかりやすい)
これと混同されがちな快として、「設定された目的にとって手段として有用なもの:目的達成の快」がある。
たとえば健康はそれ自体が快適だが、健康であろうとする目的で運動をするとか野菜を多く食べるとかは純粋な享受の快ではないとされる。(p82)
お酒の例で言えば、お酒を味わって楽しんでいることは享受の快だが、アルコールに酔いたいという目的のための手段として使われればもはや享受の快は失われている(p92)
その最たる例がドラッグであり、これは正に目的
Posted by ブクログ
コロナ禍で行われた自由への強力な制限について取り上げる中で、その必要性には頷きつつも、「目的のためにはどんな手段も正当化されてよいのか?」という切り口で自由とは何かを考えるという筋。
【前半】
現代の哲学者アガンベンはコロナ禍で人々の移動や経済活動、葬式で集まることさえも制限を正当化された事態について批判した。
これによってアガンベンが逆に批判される(炎上する)ことになったが、ソクラテスの言うように哲学者は社会の虻として(p45)ぼんやりしがちな人々の目を覚まさせる役割があるため、アガンベンはそれをしたのだろう。
逆に、役割を果たしていない者の例として教会と法律家を挙げている。「教会は信よ