紅玉いづきの作品一覧
「紅玉いづき」の「今宵、嘘つきたちは影の幕をあげる」「聖獣王のマント」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
ミミズクとオリエッタの会話、森に帰った後のミミズク
とフクロウの会話がとても良かった。
泣いてしまいそうだった。
アンディとオリエッタが本当に良い人たちで、後にミミ
ズクが頼る理由がよくわかる。
ディアも、あんな風に隠されるように育ったのに、人の
気持ちを慮れる優しい男の子に育った。そんなディア
だから、フクロウは力を与えたのだと思う。
紅玉先生の書き下ろしを読んで、こんな事は何度あった
だろう?と想像すると微笑ましかった。
ミミズクと出会ってフクロウは大忙しだ。
でも、どこにいても必ず助けに来てくれる。愛だわ。
ディアの話(毒吐姫と星の石)もコミカライズもしてく
れたら嬉しいのに。
Posted by ブクログ
現代で家庭に居場所がなく夜の街で過ごすことを選んだ少女が、聖獣クリキュラに異国の王として選ばれ異世界で冒険をする話。
冒険の中で主人公チルが自身の内面と向き合い、出会った人々の優しさに触れながら母親への未練を断ち切り「自分の生き方を選ぶ」強さを見せてくれる。
見所はマニージェ、ビージャンとの出会い、隠れ里の人々との温かい交流。
現代社会では自身の親も含めて大人を信用できなかったチルだが、マニージェとビージャンが過酷な状況に置かれながらもチルを庇護すべき対象として扱っていたことにチルが気づき二人を信頼していく。
マニージェがチルの前世(=現代社会)での生き方を誇りを持って戦う戦士だった、と言及しありのままを認めてくれたことがチルの精神的支柱になっているのだろうと感じた。
また、子供に対する言及でマニージェが「私の」子だと言い切ったのが斬新に感じられた。自分の体、生き方は自分のものであるとチルが大きく感銘を受けたシーンであり、肉体的な制約があるはずのマニージェがチルのため、国のために聖獣を探し出そうと文字通り体を張ってくれたことも強い信頼感へ繋がっていると思った。
ビージャンも不器用ながら優しさの溢れる男であり、初対面時こそチルは戸惑っていたものの言動の意図を正しくくみ取れるようになってからはビージャンに対しても信頼を寄せている描写がある。
隠れ里の人たちがマントを奪われた後もチルをいたわり迷子の子供として愛情を向けてくれるシーンは、投げやりな生き方をしてきたチルが自己を肯定できるようになるきっかけをくれたと感じた。
織師たちに乞われてチルが残っていたおさげを自らハサミで切り落とすシーンが後半にあるのだが、過去との決別を表しているようで印象に強く残った。
※長髪=無意識ながらも母親の期待に応えようとする自分
前世で刹那的に死を望んだチルだが、裏返せば強い生への執着があり、現状に絶望したからこそ死を望んだ……というのが個人的な解釈。
しかし、最終的にセーラー服の上からマントを纏うことで前世での生き方を否定したりなかったことにするのではなく「自らが選び取ってきた生き方」であると過去を受け入れた上で王になることを決意するのが良い。
※セーラー服=前世での自分