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新米新聞記者の英田紺のもとに届いた一通の手紙。それは旧家の蔵で見つかった呪いの箱を始末してほしい、という依頼だった。呪いの解明のため紺が訪れた、神楽坂にある箱屋敷と呼ばれる館で、うららという名の美しくも不思議な少女は、そっと囁いた――。「うちに開けぬ箱もありませんし、閉じれぬ箱も、ありませぬ」謎と秘密と、語れぬ大切な思いが詰まった箱は、今、開かれる。
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Posted by ブクログ
舞台は大正 新聞記者の紺がとある家から渡された“箱” その“箱”について“箱娘”うららに尋ねに行ったのがこの物語の始まり 様々な箱にまつわる事件をうららと紺が解決していく 一族のしがらみ、女性軽視の時代 何もかもが今と違い不自由に感じ、読みながら息が詰まる思いがする 私からしたら大正時代は遠い昔の...続きを読む時代に感じる でも確かに存在し、実際に時代のしがらみに泣いた女性たちはたくさんいたんだろうなと思うとやるせない 不自由な中でも強かに生きる女性たちには頭が上がらない うららの「開けなくてもいい箱はある」というセリフは全くその通り 知らなくて良い真実があるし、知りたくない真実もある でもそれをうららは紺にどうする?決めていいよと伝えているのが印象的で優しさたけじゃないなって感じた
開けぬ箱も閉じれぬ箱もないと言う少女。新米記者の元に舞い込む謎。大正時代の女たちの物語。舞台が整い人物が揃い謎と秘密が開かれる。 実に好みの要素の詰まった作品でした。既視感も強いが時代が持つ女というものに焦点を合わせた点が面白い。
時間がなくて、積んでた本を読む。 いや、正しくは感想を書いてなかっただけで、本当に積んでいたわけではない…… それはさておき。 今日もう一回読んだので書こう。 物語は、新聞記者見習いと箱娘のお話。 「箱娘……?」と、なりましたが、「箱娘」とはなんなのか、はこの巻だけでは...続きを読む語られていなくて、きっとこの先に語られる話。今はただ、箱にまつわる出来事をどうやこうやできる少女――くらいの認識でいいのだと思います。 そして話は短編形式で、一冊の文庫本の中に4つくらいの話が入っています。 すべてが女の話で、「生きてこそ」であって、「死んではいけない」のでした。 何を言っているのかわからないかと思うのですが、読んだらわかる……はずだ…… 個人的に一番驚いたことは書かずにおいておく。 けれど、主人公がそうだとは思いませんでした。 新しいですね……(万感の思い) そして、好きです←
【収録作品】箱娘/今際女優/放蕩子爵/悪食警部 大正時代の一見自由ながら息苦しい空気感が伝わってくる。今も変わらないのかもしれない。
この作者さんの本読むの初。 CDで言えばジャケ買いです。表紙かわいい 『箱娘』『今際女優』 『放蕩子爵』『悪食警部』 の4編で構成された一冊。ライトノベルですね。 タイトル通り、大正が舞台です。 大正モノ結構好きなんですが、時代考証がびみょうかな……要素を「挟んでる」って感じで、時代背景を感じる...続きを読むようではなかったかな 描きたいものの周辺事情だけ拾ったみたいな? 具体的には、女性の立場は何度も描かれてるけど、家長制度はふんわり、といったような。 あと、こだわった表現で埋め尽くされてる感じが……普通の文の中にひとつ、ぽろっとあると輝くような表現が、ぞろぞろ出てきててぎらぎらしてるとでも言いますか…… あと句点が多い気がしましたが、読む勢いに乗ってしまえば気にならないかもしれません。 一番好きな話は『今際女優』ですね。 彼女は落語心中のみよきっちゃんを連想しました。
箱娘の存在、謎解き、キャラ、文体も含め作品全体が好み。箱や手紙に限らず、閉じた蓋を開けるのはちょっと怖い気持ちはわかる。資料としてあたったのが横溝正史だそうで納得。続編が楽しみ!
散文詩のような文体が心地良い。 箱入り娘ではなく箱娘。箱とは自由を奪うもの束縛するもの象徴なのかな。大正時代の女性の社会的な立場や因習に縛られた扱われ方を批判的に描いている。 上野千鶴子や笙野頼子の著作に近い雰囲気を感じるが、最も近いのは“大正野球娘。”じゃないかな。 “今際”は物語としてとても面白...続きを読むかったし“放蕩”では出来事よりも紺の人物像に肉付けすることが中心になっていてかなり面白かった。
ラノベ感があったけど、表現や言葉の言い回しは好きかなーと思いつつ。 『箱』の定義が様々で、それも箱なのかーと思いつつ。 次回作に続くのかな。
新米記者は取材のために、旧家に出向き、箱を手に入れ 閉じるも開けるも自在の『箱娘』の所を訪れる。 連続短編集になっていますが、この時代 女性は生きにくいです。 閉じ込められているのか、閉じこもっているのか。 それは本人がどこで生きようとするかによって 変わってくる世界、だと思います。 外に出る事...続きを読むを選んだ主人公と、中にいることを選んだ娘。 そういえば、登場人物はほとんどが中を選んだ人ばかり。 そこから脱出したのは…妹さん、だけでしょうか? これを脱出、というならば。 その話の主人公は、なんだかうっかり惚れそうなほどの 行動力でした…w
電撃文庫の『ミミズクと夜の王』を読んで雰囲気が好きだった紅玉さん。文体がやっぱり独特だなーと、改めて思った。詩的というか、文と文の間とか空気感がいい。
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大正箱娘
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紅玉いづき
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