大塚ひかりの作品一覧
「大塚ひかり」の「悪意の日本史」「うん古典―うんこで読み解く日本の歴史―」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
古事記、日本書紀、万葉集、源氏物語等々、
こんなにもうんこのお話しがあるとは知らなかった
著者のうんこ研究は日本の古典だけにあらず古今東西から、時代も古代中世近代現代と幅広いところからうんこ文献を集め考察探求している
本書には「うんこ」とゆうパワーワードが何百回と多用されている
人生においてこれほどまでに自分の脳内でハイパワーワード「うんこ」を連呼した体験は初めてだった
本書の中でうんこは、神になり悪になり言葉になり禊になり 笑われて忌み嫌われ崇められる
好きな人のうんこを盗んで食べてみたり、誰のうんこかうんこ目利き大会をしたり、うんこを舐めて占いをしたり、人に投げて武器にしたり、うんこがお金になったり… …
だんだんと 脳内で「うんこ」とゆう言葉が空中分解していってしまう
あれ、うんこって食べれるっけ?
うんこって人に投げていんだっけ??
うんこって盗むものだっけ???
うんこ、、換金できる???!
意識が剥がれ落ちそうになるのをなんとか堪えて(?)著者のうんこ研究に耳を傾ける
「うんこ」の持つもの、それは破壊力と想像力
無視する事などできるはずがない圧倒的存在感だと感じた
誰も傷つけずに人々に笑いと喜びを提供できる唯一無二の存在なのだ
本書の前書きには、ー破壊力と想像力、時に批判力さえあるうんこの深みに共にはまっていただけたら幸甚ですー ともある
古典のうんこエピソードを知りたい方、
うんこについて考えてみたい方、うんことゆうパワーワードの謎を解き明かしてみたい方、うんこ連呼体験してみたい方などにお勧めできそうです
しばらくうんこはもういいや… … 笑
(*レビューでは本書の意向を尊重して「うんこ」とゆう表現を使っています)
Posted by ブクログ
古典エッセイストである著者の本は素人の私にも分かり易く読みやすく、視点も庶民的で好きな作家さんです。
と、言いながら著者の本は長いことご無沙汰でした、が、今年は大河ドラマが源氏物語の時代を扱うということで、平積み棚に並んでいましたよ!新刊が。
学者さんの書いた研究本も面白いけどちょっと難しいときもある、そんな私に肩ひじ張らないこんな本はちょうど良かったです。
本書も読み終えたらフセンでいっぱいになりました。
以下備忘録と感想です。。長いよ。
☆よく、桐壺帝は醍醐天皇がモデル、と言われているけれど、根拠は研究本にとっては基礎過ぎて?説明がありませんでした。
なので私もそうなんだー、としか思いようがありませんでしたが本書にはそれについてが触れられていました!
源氏物語は、紫式部が生きた時代から100年近く遡った時代から始まり(それが醍醐天皇の時代で、桐壺帝のモデルと言われる所以)、四代七十六年以上にわたる大河小説です。物語の終盤に式部の時代に生きた明確なモデルとなる僧侶が登場することから、そこに至って当時の読者が、これは現代の物語である、と気づく構造なんだそう。
時代設定の考察は、物語に出てくる音楽の研究からはっきり分かっているんですって!
源氏がスタートした100年前の時代は天皇親政の時代で、当時の人たちにとって理想的な時代だったそう。
式部のいる現代は藤原北家の道長一族だけが天皇外戚を独占している時代で、それを快く思わない勢力が多数いたことを示しているそうです。
でも、道長に仕える立場の式部がこうした物語設定にして出版?出来てるっていうことは、道長も許可してるってことだし、外戚という立場は専横してるものの、世論には意外と気を使っていたのかなーなんて思いました。
☆清少納言と紫式部はよく比較されるけど、そもそも彼女たちは出自が全然違うってことも初めて知りました。
式部は北家の人間だし、血筋は以外と道長一族に近い。それに比べて納言は根っからの受領階級。
なので、考え方や感じ方が違って当たり前なんですって。
宮仕えをしてはしゃぐ納言と、顔を見せる職業について恥ずかしいと思う式部。
お仕えする女主人を無条件で崇める納言と、同じ苦しみを持つ同じ人間だと思う式部。
比較するとキリがないけど、感じ方が違うのは性格の違いではなく、階級の違いからくるものだと実感しました。面白い!
☆平安時代のものの見方も面白かったです。
容姿や才能、身分や幸運に恵まれるのは前世の善行の賜物であり、逆にブスに生まれついたり不幸になることは前世で罪を犯したから、という感覚でモノを見ているそう。
だからいじめられたり火事など不幸にあっても同情されるよりは前世の報い、自業自得と思われるし、当人も恥ずかしい、と思う気持ちが強いんですって。
確かにあらためて思い返すと、人に笑われてしまう、という記述多いと思いました。そういう心理だったのかと納得です。
そしてその延長線上に、晩年、女三の宮降嫁のニュースに紫の上の不幸を喜ぶ世間、紫の上から心の離れない源氏の態度に対し、紫の上を批判し女三の宮に同情が集まる、という現象が起きたのです。
今まで何冊も訳本を読んできたけれど、紫に対するそこまでの悪意は感じませんでした。でも、思い返してみると確かに女三の宮への同情や、紫自身の哀しみの自制は描かれており、当時の感覚を意識して読み直すと、紫より身分の高い女三の宮こそが愛されるべき、という当時の常識的発想が透けて見えてきました。
深い~
☆源氏物語が四代の物語を必要としたわけがすごいです!
式部の先祖は現代は落ちぶれてしまったけれど以前は上流階級に属していた、厳しい階級も娘を使えば起死回生出来るという発想が源氏物語の原点だという考察。
光源氏が、更衣、皇子(源氏)、その娘、その皇子、という4代を重ねて栄華を獲得する物語であり、だがしかし、その最高の栄達者は受領の明石。
受領の式部が夢見た道、というわけです。
そして、その裏バージョンとして八の宮と中将の君を主軸に下降していく様を描いたのが宇治十帖です。
明石の君には表現させなかった恨みや羨望、母の欲望を、中将の君には赤裸々に語らせています。
この構造、考えつくされて式部の主張が盛り込まれているんですねえ。さすがだ!