赤川次郎の作品一覧
「赤川次郎」の「白い夜のセレナーデ~杉原爽香五十三歳の冬~」「余白の迷路」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「赤川次郎」の「白い夜のセレナーデ~杉原爽香五十三歳の冬~」「余白の迷路」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
桐朋高等学校卒。1976年『幽霊列車』でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『セーラー服と機関銃』、『ふたり』、『一億円もらったら』など数多くの作品を手がける。『セーラー服と機関銃』、『探偵物語 』など数多く映画化される。また『三毛猫ホームズ』シリーズなど数多くテレビドラマ化もされている。
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Posted by ブクログ
杉原爽香53歳!
シリーズ開始が15歳なので、40周年まであと2年……。
なんとか作者に頑張ってもらいたい。
(まだまだ元気そうだが)
しかし、田端の息子があんなクズ息子に育つとは……。
3代目が会社を潰す、あれ、良久はもしや3代目では・・・?
前の社長は田端の伯父だったけど。
今更ながら真保がいないことが悔やまれる。
そして祐子……。
当初から一貫していけ好かないキャラではあったけど、それでもシリーズ初期からいるキャラだしそれなりに感慨はあるが、ついに堕ちるところまで堕ちてしまった。
犯罪やぞ。
祐子としては、元カレを切って新卒で入った会社の社長の甥とうまいこと結婚して社長夫人になったのに、憎き恋敵の爽香は自分が捨てた元カレと結婚して、私の方が格上!と思ってたのに、なんで爽香の方が幸せなの!?みたいな気持ちなんだろうな。
まあ、大学生の祐子にとって(しかも美人でモテたろうに)、彼氏が10歳くらい?年上の人妻に寝取られるというのは屈辱だっただろう、とは思うけど。
で、心機一転玉の輿にのったのに、爽香が夫の会社の社員になるのは想定外だったろうな。
その辺で性格が歪んでしまったんだろうか。
30年以上主要キャラの一人ではあったので、次作で完全に堕ちきってしまうのか、踏みとどまるのか……。
Posted by ブクログ
あらすじ
ごく平凡な男子中学生が、密かに心を寄せる同級生の女子生徒をめぐる奇妙な事件に巻き込まれていく青春サスペンス。主人公は、憧れの彼女の周囲で次々と巻き起こる不穏な出来事や危険な影にハラハラしながらも、なんとか彼女を守り、真相を突き止めようと背伸びをして奔走する。少年少女の淡く瑞々しい恋心を描く学園ドラマとして幕を開けながら、事態は誘拐や陰謀が絡む本格的なサスペンス劇の様相を呈していく。しかし、読者が「中学生の日常でこんなことが起きるはずがない」と息を呑んだ矢先、巧妙に仕組まれていた舞台裏のカラクリ――劇団員たちが周到に演じていた壮大な虚構の幕が明かされ、鮮やかな驚きと爽快な余韻とともに事件は着地する。
所感・深掘り
中学生のころにページをめくりながら胸を高鳴らせたあの独特の疾走感と、虚構と現実が軽やかに反転する赤川ミステリーの醍醐味が、今なお鮮烈な記憶として蘇る記念碑的一作だ。
特に心に残るのは、気になる女の子への純粋な想いと、背伸びした冒険心の眩しさだ。大人から見れば他愛のない日常の風景も、思春期の真っ只中にある少年少女にとっては世界のすべてであり、好きな子の些細な仕草や危機に全身全霊で心を揺さぶられる。危険に飛び込んでいく主人公の必死さに自分を重ね、胸を焦がしながら活字を追ったあの没入感は、まさに「物語を読む喜び」そのものの原風景だった。本を開けば教室の外にある未知の冒険へと連れ出してくれる読書の魔法を、これほどストレートに教えてくれた作品はない。
また、「こんなわけがない」と思わせる突飛な大事件を、劇団員の芝居という仕掛けで見事に回収してみせる軽妙なプロットも、赤川作品ならではの真骨頂だと感じる。重苦しい悲劇に沈み込ませず、あっと驚く種明かしで日常の温もりへと着地させる洒脱な筆致は、若い読者の好奇心を鷲掴みにし、読書の扉を大きく開いてくれた。大人になり、どれほど複雑で重厚な文学や実用書に触れるようになっても、十代の多感な時期に初めて活字の世界に引き込まれたあの感動の原点だけは、色褪せることなく心に残り続けるのだと改めて実感した。
日常の退屈を吹き飛ばす冒険心、人を純粋に想う心の熱さ、そして読書の原点にある純粋なときめき。
思春期の甘酸っぱい記憶や読書の楽しさに再び立ち返りたい人はもちろん、かつて夢中になってページをめくった初心を思い出し、日々の歩みに瑞々しい感性を取り戻したいすべての読者にとって、温かな原風景として心に灯り続ける不朽の青春ミステリーだ。