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愛していれば、奇跡もきっと起こる――バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た! 深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)
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Posted by ブクログ
中学生の頃に読み この本をきっかけに読書にハマりました。 とても考えさせられる悲しく切ないお話でした。
最初は映画にもなった「黄泉がえり」のようなものかなぁと思った 読んでみると、なくなった方とあえるのは一緒だけれども、これから先生きていく人たちの話がメインで亡くなった方たちとの会話は思ったよりあっさり?しているように感じた。 ただ読んでいくうちに伏線が回収されたり、その場では見ているだけの人たちが重...続きを読む要だったりと、気づいたらのめり込んでいた。 最後の其々の別れの所は涙が出そうでした。
本当に心に沁みるお話。 あんまり何度も同じ本を読まないタイプだけどこの本だけは何度も読んだ。どんな人にもオススメしやすい、心にスッと入ってくるけどありえないところがまたこの人の作品であり、本の楽しさを感じられる。
とても面白かった。 どうだったの?と聞かれて、この言葉がまず出てきました。 1冊の本の中で、1つの物語のなかで、様々な年代の人生が書かれていて読めば読むほど話に引きずり込まれていく感覚でした。 読んでいてあー、これはこうなんだろうなと憶測立てていたことも後でちゃんと伏線回収されていてスッキリした...続きを読む。 なにか読みたい!と思ったときに、とりあえず1回読んでみて欲しいです。
大切な人を失う辛さ 生きることの美しさ 誰かを心から愛することの美しさ 人との出会い、別れ。生きていくこと。それら全てが儚く素晴らしいものであると教えられた。 バス・ターミナルに集まった人たちの出会いは、とても美しかった。色々な奇跡が重なって彼らは巡り合ったのだ。 「うまくやりゃ、一気に兄貴分...続きを読むだ。刑務所に入って、出て来たときにゃ、大勢出迎えが来るんだ」 「そんなもんが何なのよ!出迎える人たちだって、みんないつかあんたを殺そうとするかもしれないのよ。それより、心から愛してくれる人が一人だけ待っててくれる方が、ずっとすばらしいじゃないの」 みんなに認められようとしなくてよい。多くの人に尊敬されようとする必要もない。誰か一人、一人でよいから自分のことを心から愛し、想い続けてくれる人がいるだけで、幸せでいられるのだと教えられた台詞だった。 しかし、恵と淳には本当に感動した恵と同世代の私、もし一緒に行って(逝って)ほしいと言われたとき、どうするだろうか。私に心から愛する人ができて、将来を捧げてよいと思える人が死んだとき、それこそ文字通り自分の将来を捧げて一緒に死ぬことができるだろうか。私には、さっぱり分からない。それでも、淳の葛藤は本当によく分かる。ひとりぼっちで寂しい。恋人に一緒に来てほしい。だが、彼女の人生を捧げさせるのは絶対に嫌だ。そんな葛藤は本当に苦しいものだろうが、それは愛ゆえなのだ。愛があるから、悩みもがき続ける。とても儚く美しいではないか。 貢と法子は、命をかけた愛を教えてくれた。誰かに自分の命、人生を捧げて、守り、支え合いながら一生を共にすることがいかに素晴らしいものかを私に教えてくれた。 これほどまでに美しい奇跡なら、起こってもおかしくないと思えた。もはや、当然とさえ感じてしまう。儚くもあるが、美しくもある。皆が幸せになれる。このような奇跡が、誰かを心から愛している人々に起こることを心から願っている。 赤川 次郎先生、これほどまでに儚くも美しい、小説を書いてくださり、本当にありがとうございます。後半は涙が邪魔で本が読めませんでした。
15歳の時に初めてこの本に触れて、赤川次郎という天才に出会えたことが、『本を読む』という一生の趣味に出会えた瞬間だったと思います。 赤川次郎さんの作品に対して、そのあまりの読みやすい作風から否定的な意見を耳にすることは多いですが、ここまでシンプルに面白さのみに焦点をあてて、難しいことを削ぎ落とし、...続きを読む短い時間で満足度をあげられる読書体験ができるのは赤川次郎さんならではかと。 特にこの午前0時の忘れものは、刊行された当時に新しいと思った感覚が、今読んでも古臭いとは感じずに生きている感じがして大好きな作品の一つ。 小難しいことを考えて『本を読む』ということを難しいことだと、思ってしまう現代人にこそ、赤川次郎さんの作品を読んでもらいたいです。 読書歴30年近くになりますが…いつの時代も簡単な読書体験を求める人たちは一定数以上いて、ケータイ小説や、ライトノベル、ヤングアダルト、なろう…と読みやすい作品から入って、どんどん読書沼に落ちる人は多いと思うんですが、いつの時代でもそういう作品と文学作品の間にいる【読みやすい小説】の番人、赤川次郎さんはすごいなと改めて思います。
すごく久しぶりの赤川次郎さん。 私にとって赤川次郎さんといえば三毛猫ホームズシリーズです。 この本を読んでやっぱり赤川次郎さんの本は温かいなと思いました。最初から最後まドキドキハラハラしながら一気読みしました。
小学生ぶりに読んだ赤川次郎はやっぱり読みやすくて好きだった 人の鼓動、それさえも生きてなきゃ感じられないこと
久しぶりの赤川次郎さん。 読みやすくて素敵。 大事な人が突然バス事故で亡くなってしまい、1時間だけ会いに戻ってくるとゆう。 登場人物に共感し、大事な人へ最後会えて良かった。 赤川次郎さんなのでミステリー要素もあるのかと思ったけどファンタジーだった。
事故で突然の別れが訪れて 生きる希望のような何かを失って 何となく毎日を過ごしていた。 そしたら バスと一緒に湖の底に沈んで 亡骸も発見されなかった人から 突然メッセージが届く。 そのメッセージを見たら 突然過ぎて驚くだろうし 亡くなったはずの人から届くはずないと 半信半疑になると思う。 でも...続きを読む “○○へ”って自分の名前があって 最後に知ってる亡くなった人の名前があったら 両方一致するはずないって信じたくなるし 他の人でもない自分にメッセージが届いたって とっても嬉しくなるんだろうなぁ。 そして 一つのバスターミナルに メッセージが届いた人と一緒に来た人 バスを逃してたまたま居合わせた人が集まり 午前0時が訪れるのを待ちながら 亡くなった人や自分自身のことを話す。 この時間は大切な人を亡くした人にとって 気持ちを整理する時間にも 現実を受け止める大切な時間になってそう。 ❥❥❥❥❥❥❥❥❥ ついに午前0時を迎えて 隙間から水を溢れさせながら 泥だらけのバスがバスターミナルにやってきて 亡くなった人がバスが降りてきて 半信半疑だった人も 信じざるを得ない状況となった。 亡くなった人と一緒に居られる時間は 短すぎるくらい限られていて もう少し長くてもいいのにと思った。 でも お別れさえ言えなかった人にとっては ちゃんと言葉を交わせて良かったし 時間が過ぎて残された人の様子をみると 時間が限られてることにも ちゃんと意味があったような気がする。 限られ時間をどう使うか 残された人はどう生きていくか なんか色々考えながら読んだ本だった。
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赤川次郎
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