温又柔の作品一覧
「温又柔」の「李良枝セレクション」「永遠年軽」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「温又柔」の「李良枝セレクション」「永遠年軽」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ともに第33回すばる文学賞をきっかけにデビューした二人の作家の、およそ1年6ヵ月にわたる往復書簡。2019-2020年の東京オリンピック狂騒曲から新型コロナウィルス禍の時間と社会の空気が書き込まれているという意味で、歴史の証言として読むこともできる。
木村氏と温氏は木村氏のほうが10歳年長だが、木村氏の(いい意味で)青くさくて痛々しいほどまっすぐな思索と問いかけを、温氏がまるで姉のような包容力で受け止めたり、ふっと身をかわしながら別の文脈につなげていったり、という対話のキャッチボールが繰り返される。深い信頼がなければ書けない率直さと、そんな相手に甘えきってはいけないという気遣いと覚悟とがそ
Posted by ブクログ
呉濁流、李良枝、アンサルドゥーア、デリダ——。読み手としても一流の著者が出会ったことばに励まされながら、著者自身の「ことば」とのかかわり/つながりを肯定しつつ掘り下げていく。「温柔」が“やさしい”という意味の中国語で、「温又柔」がとてもやさしいひと、という意味になるとは(迂闊にも)初めて知った。中国語圏で「温又柔」は、まるで日本語の「泉鏡花」のような名前なのだろうか。
『悲情城市』が、日本と台湾が経験した戦後と冷戦の時代の差異と懸隔を表現してみせたように、著者の小説は台湾と日本の「ポスト冷戦」期のねじれた非対称性が書き込まれているとも言える。台湾社会の民主化、過去の再審と再評価。他方、日本
Posted by ブクログ
初出ベースで考えると10年間の幅があるとは思えないほどテーマに連続性を感じる短編集。とくに一作目の「二匹の虎」と三作目の「君の代と国々の歌」がよかった。
表題の「恋恋往時」からはすぐに、ノスタルジーという情動のことが思い浮かぶ。しかし、本書における追懐は、過去をいたずらに美化することでも、現在を甘やかに肯定することでもなく、過去の時間に折りたたまれていた人間同士の関係性の襞を押し広げ、そこにかかわる歴史=政治の対立と葛藤とを受け止めたうえでなお、その時間の堆積が連累していった結果として「いま・ここ」の現在を引き受けようとする厳しい覚悟によって支えられている。その覚悟は、台湾と日本という境界だ