【感想・ネタバレ】魯肉飯のさえずりのレビュー

あらすじ

ママがずっとわたしの恥部だった――。

就活に失敗し、逃げるように結婚を選んだ桃嘉。
優しい台湾人の母に祝福されるも、理想だった夫に一つ一つ
〈大切なもの〉をふみにじられていく。
台湾と日本のはざまで母娘の痛みがこだまする長編小説。
織田作之助賞受賞作。

〈解説〉渡邊英理

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

だれといても、どこにいても、自分の一番近くにいるのは自分自身。
京都の人のものの言い方をよく聞く揶揄したり酷いねという話があるが、日本中の人は皆似たようなことをしたり言ったりして、部外者自分と出自や所属が違うものをソフトに本当にソフトに悪気のないふりをして、いいつらうのだ。悪気はないふりをしているだけで悪気は大いにある。
助詞の使い方などちょっとしたことでかなりきちんと表現される嫌味悪気意地悪。この日本的なるもの。自分もやってるかなと自省する。
親子、母娘の、と本の説明にあるが、
確かに母親と娘の関係を中心に父又は夫との関係も強く書かれていて、内容には、瀧波ユカリ氏の連載中の漫画わたしたちは無痛恋愛がしたいとシンクロ共鳴する部分が多く、男性女性の役割や立ち位置目線理解しようとしない利己的な男子、、など呪いのような解けない制約理不尽辛苦に関する部分がとても強く刺さったし、こういう作品がたくさんありこういう思いが女性の書き手から溢れ出て社会に出ていることに爽快感も。
とはいえ、母親の章は、とにかくピリピリと痛みが感じられ自分が台湾で与えられた親や家族への愛、自分の夫との愛、日本での子どもとのやるせない関係もどかしさ、母親の描写の章は涙なしには読めない。
自分の感覚自分の魂を信じること。できなくても信じること。
伝わらなくても伝えること。
とても素敵な女性たち。
台湾にまた行きたくなる。
日本を脱出したくなるけど、日本にも捨てたもんじゃない出会いもあるのかもしれない。


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2023年11月25日

Posted by ブクログ

まだまだ出会っていない素晴らしい小説ってあるのですね。たまたま台湾を観光することになったので、おいしそうな表紙に釣られて読み始めたのでした。
「自身を大事にして初めて他者の言葉に耳を傾けられ、歴史を背負う言葉も共有しうるとの真理を、この愛の物語が教えてくれた」
帯の加藤陽子氏の推薦文がすべてを語ってくれています。本当に「愛の物語」でした。4.5

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

台湾と日本の文化の違いからくる、もどかしさや可笑しさ、悲しみやまた母娘のお互いを思う気持ちなどどれも本当に素晴らしく表現されていた。来月、台湾へ行くので余計楽しみになった。

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

☆5か4か悩み‥‥‥4に。

母の思い、娘の気持ち
そして優しい夫への妻の思い
全てが痛いほどわかり
ところどころ涙しながら
読みました。


どうか、健やかで。あまりがんばりすぎず、だれといてもどこにいても、あなたがあなた自身のことをいちばんに思いやれていますように。
(あとがきより)

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

異なる言語を使っていても分かり合える相手もいれば、同じ言葉を使っていても、それが届かない相手もいる。
人種や家柄や性別や容姿みたいなありとあらゆるもので分断され続ける私達が、違いを超えてその人を理解したいと思える相手に出会えることが、もはや奇跡なのだろう。
そしてそれが愛なんだろうと思う。

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2023年12月23日

Posted by ブクログ

本屋さんで表紙に惹かれてずっと気になってた本。
やさしい文体ながら、台湾語と中国語の混ざったカタカナ表記の言葉はやや読みにくい。母と娘の関係を軸に、妻と夫の関係性も描かれる。
文化や言葉が違うから異質、だからわかりあえないという思い込みが剥がれたときにすっきり腑に落ちる。

ただ、台湾・中国・日本の歴史的背景をしっかり理解できていない自分としてはよくわからない部分も多かったように思う。

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2025年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

改行の仕方が合わなくて読むのに疲れた。
外見が可愛らしい大人しい女性視点。可愛らしさ従順さを好む支配欲の強い男性に流されるまま結婚してそれからの話で、個人的に共感出来るところはなかったが、
想像はできた。

自分にも他人にももどかしいと感じる気持ちが伝わってきた。

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2023年12月21日

Posted by ブクログ

夫が最悪すぎる、、、
就職氷河期で仕事を得られず、こうした選択をするしかなかった女性は多かったのだろうか。

雪穂夫婦の関係性が素敵だった。

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2023年10月13日

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