上田真而子の作品一覧
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
確か実家にこのハードカバー版があって子どもの頃目にしたことはあったけど、はてしないという題名に途方もなさそうな感じを受けてページを開くこともなく敬遠してしまっていた。
大人になった今、文庫本を購入して読んでみたら、これは大人向けの児童書というか、私にとっては大人になった今だからこそ出逢えて良かったと思う内容だった。
下巻では、バスチアンの感情や望みが映し出された世界が美しくもあり、恐ろしくもあった。
バスチアンが万能感に酔いしれて段々記憶だけでなく大事なものを失っていく姿には、アトレーユやフッフールと一緒にヒヤヒヤしたり落胆したりしながら読み進めた。
バスチアンがずっと欲しかったもの、押し殺してきた感情、それらを見失ったまま冒険を続け、ファンタージェンで創造主になって賞賛を得ても満足することなく、代わりを求めて彷徨い続けた。
そんなバスチアンの心の穴が、アイゥオーラおばさんの家で過ごすうちに満たされていき、真に欲しかったものが浮き彫りになっていく場面は胸にくるものがあった。
物語の至るところにエンデからのメッセージを感じた。