森功の作品一覧
「森功」の「地面師vs.地面師 詐欺師たちの騙し合い」「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
ご多分にもれず3月にNetflixに加入し、野球のみならず、映画、ドラマと充分に堪能させて頂いております。
そして、世間からは随分と時期遅れとなってしまいましたが、「地面師たち」も早々に鑑賞・・・・。
ところで本作は、
ドラマ原作の小説ではなく、事件直後に発行されたノンフィクションものの第二弾、
主犯とされた男が無罪を主張する、
という、非常に生々しい内容です。真実なのか?嘘なのか?・・・・ゾッとするものでした。
・・・・・現実世界では、こんな恐ろしい詐欺師などと対面すること無く、
小説やドラマで他人事のように接する程度で生涯過ごせますように・・・・と願います。
Posted by ブクログ
「地面」は、誰のものでもない。
そう思って生きてきたはずなのに、この本を読んでからというもの、
足もとがわずかに揺らぐような感覚を覚える。
森功『地面師』は、2017年に発覚した積水ハウス巨額詐欺事件を軸に、
土地取引という名の“日本社会の盲点”を描いたノンフィクションだ。
70億円もの金が、ほんの数人の手によって動き、消えた――。
この事件は、単なる詐欺事件ではない。
それは「信用社会」という日本の経済システムそのものの脆さを露呈させた象徴だった。
森の筆致は淡々としているが、その冷静さが逆に恐ろしい。
登場する地面師たちは、派手な悪党ではない。
書類と印鑑、そして“信頼”という見えない通貨を操る、現代的な詐欺師たちだ。
彼らの狡猾さは、人間社会そのものの構造的欠陥を突いている。
ドラマ版『地面師たち』では、事件がよりエンターテインメント的に脚色され、
人間ドラマとしての緊迫感が際立っていた。
一方で、森の原作には、ノンフィクションとしての“重み”と“余白”がある。
数字の裏に潜む欲望、沈黙の中にある倫理の崩壊――。
ドラマが再現できないのは、この沈黙の深さだ。
森功は語らずして語る。そこにこそ、現実の重力がある。
積水ハウス事件の本質は、「だまされた」ことではなく、
誰もが“だまされる構造”の中で生きているという現実だ。
土地も、信用も、所有も、結局は幻想にすぎない。
私たちは社会という虚構の地図の上で、確かなものを探し続けている。
読み終えたあと、ふと足もとを見る。
そこに広がるアスファルトの下には、
まだ無数の物語と、欲望の残骸が眠っている気がした。