作品一覧

  • 夜想曲集

    小説・文芸

    3.9
    1巻858円 (税込)
    ベネチアのサンマルコ広場を舞台に、流しのギタリストとアメリカのベテラン大物シンガーの奇妙な邂逅を描いた「老歌手」。芽の出ない天才中年サックス奏者が、図らずも一流ホテルの秘密階でセレブリティと共に過ごした数夜の顛末をユーモラスに回想する「夜想曲」を含む、書き下ろしの連作五篇を収録。人生の黄昏を、愛の終わりを、若き日の野心を、才能の神秘を、叶えられなかった夢を描く、著者初の短篇集。
  • 浮世の画家〔新版〕

    小説・文芸

    4.0
    1巻990円 (税込)
    戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。小野は引退し、屋敷に籠りがちに……。著者による序文を収録した新版。
  • 日の名残り

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,012円 (税込)
    短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。
  • わたしたちが孤児だったころ

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,034円 (税込)
    上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが……現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。
  • 忘れられた巨人

    小説・文芸

    3.6
    1巻1,078円 (税込)
    奇妙な霧に覆われた世界を、アクセルとベアトリスの老夫婦は遠い地で暮らす息子との再会を信じてさまよう。旅するふたりを待つものとは……ブッカー賞作家が満を持して放つ、『わたしを離さないで』以来10年ぶりの新作長篇!
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,342円 (税込)
    広瀬すず主演で映画化! 2025年夏公開 英国で暮らす悦子は、娘を喪い、人生を振り返る。戦後の長崎で出会った母娘との記憶はやがて不穏の色を濃くしていく。映画化原作
  • 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー

    小説・文芸

    4.1
    1巻1,430円 (税込)
    デビュー前の若き日々から現在にいたるまでの問題意識、思い出の中の日本について、そして現代社会の諸問題にどう立ち向かっていくか。日系イギリス人作家カズオ・イシグロのノーベル賞受賞記念公演を書籍化。原文と土屋政雄による日本語訳を収録した対訳版!
  • クララとお日さま

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,650円 (税込)
    AIを搭載したロボットのクララは、病弱な少女と友情を育んでゆく。愛とは、知性とは、家族とは? 生きることの意味を問う感動作
  • 充たされざる者

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,650円 (税込)
    世界的ピアニストのライダーは、あるヨーロッパの町に降り立った。「木曜の夕べ」という催しで演奏する予定のようだが、日程や演目さえ彼には定かでない。ただ、演奏会は町の「危機」を乗り越えるための最後の望みのようで、一部市民の期待は限りなく高い。ライダーはそれとなく詳細を探るが、奇妙な相談をもちかける市民たちが次々と邪魔に入り……。実験的手法を駆使し、悪夢のような不条理を紡ぐブッカー賞作家の異色作。
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,650円 (税込)
    優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも「提供者」だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度……。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。解説:柴田元幸

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ユーザーレビュー

  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    何ともいえない、心を静かにかき乱されるような読後感。
    すべてを語らないところに、カズオ・イシグロ作品の魅力があるのだな、と感じた。

    0
    2026年07月20日
  • 充たされざる者

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃおもろかったんやけどなにこれ

    ADHDの頭の中みたい!
    自分の思考回路全部言い当てられている。急に怒りが湧いてきたり急に自信が湧いてきたり、次々に訪れる事柄にただ翻弄され、自分の行動や感情でさえも自分自身で選択したものではないような感覚。全くもって乗りこなせていないけれど、自分を正当化することでまた仮初の希望みたいなものを抱いて歩き始める。悪夢の中にいるみたいだ。
    それでいて、登場人物たちが主人公の幼年期から老年期のメタファーとして存在することで、ただ微視的に悪夢のようなものを示すだけでなく、人生そのものを俯瞰的に示すような構造になっているのがとても魅力的だ。俯瞰で人生を見せられ

    0
    2026年07月14日
  • 夜想曲集

    Posted by ブクログ

    読みやすく、面白い短編ばかりでページを捲る手が止まらなかった。くすりとさせられる描写も多くて身構えずに読める、いい短編集だった。

    0
    2026年07月11日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

    Posted by ブクログ

    キャシーの回想から始まるこの小説。序盤から強く引き込まれる。介護人、提供者、どれも聞き慣れない言葉。
    彼女達が幼い頃を過ごした学園。幼き頃の思い出はとても鮮やかなもの。些細なことで友人と喧嘩したり、仲良しグループで固まったり、実は気があることを悟られぬようようこっそり異性の友達と落ち合ったり、どこにでもある、私たちにでもあるような子供時代。だけどとこか私たちとは違う。
    少しずつ浮き彫りになっていく学園と自分たちの未来の真実。
    学園で過ごした側の立場と、運営側の立場の違い、それ故の残酷さが、なんとも言えなかった。人間らしく扱うことに意味があると思っている側と、だうせ提供されるのなら教育も道徳も無

    0
    2026年07月08日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    個人的にはトミーに共感することが多く、深く感情移入した。感情の爆発を抱えながらも不器用にしか生きられない彼が、どこか他人事に思えなかった。

    トミーが介護人を変えてから亡くなるまでの日々が、穏やかであったらいいなと願う。キャシーのことを、静かに思い出しながら逝ったのだろうと思う。

    0
    2026年07月05日

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