サブカルチャー・雑学 - 晶文社作品一覧

  • ごん狐はなぜ撃ち殺されたのか
    4.3
    若くして才能を発揮しながら、29歳で夭逝した童話作家・新美南吉。代表作「ごん狐」は、50年以上にわたって小学4年生の国語教科書に採用され、読み継がれているが、その今日的な視点については見過ごされてきた。 コミュニティが果たす役割、生態系の保護や自然との共生、民俗知の継承といった課題が見直されるなか、南吉の描く世界は、現代社会に多くの示唆を与えてくれる。 遺された童話群を柳田国男、宮本常一ら民俗学者が掘り起こしてきたフォークロアの世界と比較するなど、作品に潜む思想性を読みなおし、今の時代を生き抜くヒントを見出していく画期的な試み。
  • 昭和ノスタルジー解体
    5.0
    ゼロ年代の“昭和ノスタルジー”ブームは、なぜ世代を超えた一大ブームになり得たのか―。高度成長期が終焉を迎えた一九七四年にマンガ『三丁目の夕日』が連載開始。そこから映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が公開される二〇〇五年までの約三十年間に、昭和を愛好する文化がどのように形成されてきたかを、マンガやテレビ、雑誌、広告、おもちゃ、音楽、映画、ファッション、レジャー施設など幅広い領域に目を向けながら考察する。
  • 自由に生きるための知性とはなにか
    4.0
    【出口治明さん推薦!】「唯一無二のわたしだけの「からだ」とわたしだけの「物語」、この2つを探求する旅は果てしなく広く深い」 差別ってなんだろう? 自分の“好き”を見つけるには? 経済乱世をどう生きる? ――自分のモヤモヤを問いに変え、他者とともに考えはじめたとき、自由な未来への扉がひらく。第一線で活躍する専門家が集結、学問領域を越えて、自由に生きるための知性を語り尽くす。本書を読んだ一人ひとりに扉がひらかれることを願って――。
  • 世界のいまを知り未来をつくる 評論文読書案内
    4.6
    大学入試に出題される評論文は、なぜ難解なものが多いのか? それは、その多くが「世界に山積される数多くの課題」に取り組む上で必要とされるものだから。評論文を読み解くことは、世界をよきものにするための最良の独学の道である。国民国家、資本主義、グローバリゼーション、新自由主義、ポピュリズム…世界のいまを知り、未来をつくるために必要な知識を伝える、学び直し読書案内。高校生から社会人まで、必読教養入門書・良書30冊の紹介とその読み解き方。 「本書で紹介する書物に扱われるテーマが"現代社会や世界に山積される数多くの課題"である以上、そうした一歩一歩の先に開けてくるのは、この社会、そして世界を理解するための視座──そしてそれをより良きものへと導くための回路であるはずです。つまり、評論文のより良き読み手となることは、僕たち自身が、この社会や時代を未来へと切り拓いてゆく一個の主体となることに等しいのです。」(「はじめに」より) 【目次】 第1章:〈表象representation〉とは何か? §1 再現としての表象 §2 代表/代弁としての表象 第2章:国民国家と民主主義 §1 フランス革命と国民国家 §2 一般意思とは何か §3 多数決について考える §4 全体主義 §5 ポピュリズム §6 代議制民主主義の限界を超える 第3章:コロニアリズムの歴史を概観する §1 近代国家の夜明け §2 ナショナリズム §3 資本主義 §4 植民地主義=コロニアリズム §5 植民地主義とナショナリズムの相関 §6 日本の近代をふりかえる §7 近代国家としての日本の言語政策 第4章:声を奪われた人々の"声" 【本書で紹介する推薦図書30】 森達也『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ 増補新版 世界を信じるためのメソッド』(ミツイパブリッシング) 佐々木毅『民主主義という不思議な仕組み』(ちくまプリマ―新書) 遅塚忠躬『フランス革命 歴史における劇薬』(岩波ジュニア新書) 重田園江『社会契約論 ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ』(ちくま新書) 坂井豊貴『多数決を疑う 社会的選択理論とは何か』(岩波新書) 石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社現代新書) 水島治郎『ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か』(中公新書) 小熊英二『社会を変えるには』(講談社現代新書) 高澤紀恵『世界史リブレット29 主権国家体制の成立』 (山川出版社) 谷川稔『世界史リブレット35 国民国家とナショナリズム』(山川出版社) ヨハン・モスト『マルクス自身の手による資本論入門』(大月書店) 川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書) 吉見俊哉『博覧会の政治学 まなざしの近代』(講談社学術文庫) 三谷太一郎『日本の近代とは何であったか』(岩波新書) 加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(新潮文庫) 川村湊『海を渡った日本語 植民地の「国語」の時間』(青土社) 石原俊『〈群島〉の歴史社会学 小笠原諸島・硫黄島、日本・アメリカ、そして太平洋世界』(弘文堂) 安彦良和『虹色のトロツキー』全八巻(中央公論新社) 吉田裕『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』(中公新書) モフセン・マフマルバフ『アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない 恥辱のあまり崩れ落ちたのだ』武井みゆき、渡部良子訳(現代企画室) 四方田犬彦『驢馬とスープ papers2005-2007』(ポプラ社) 石牟礼道子『蘇生した魂をのせて』(河出書房新社) 森山至貴『LGBTを読みとく クィア・スタディーズ入門』(ちくま新書) 辺見庸『たんば色の覚書 私たちの日常』(角川文庫) 金森詩恩『私のエッジから観ている風景 日本籍で、在日コリアンで』(ぶなのもり) 下地ローレンス吉孝『「混血」と「日本人」 ハーフ・ダブル・ミックスの社会史』(青土社) ケイン樹里安・上原健太郎編著『ふれる社会学』(北樹出版) 内藤正典『プロパガンダ戦争 分断される世界とメディア』(集英社新書) ジャン・ベルナベ/パトリック・シャモワゾー/ラファエル・コンフィアン『クレオール礼賛』恒川邦夫訳(平凡社) 庵功雄『やさしい日本語 多文化共生社会へ』(岩波新書) 岡真理『記憶/物語』(岩波書店)
  • 憑依と抵抗
    5.0
    憤激の呪言(ライム)響く国。格差と抑圧に差し込む一筋の光とは。 高級・高層ビルが乱立し、加速度的に情報化する都市を 「感染するシャーマン現象」が侵食しているのはなぜか。 人々の熱い息吹を伝える、現代モンゴルの素描たち。 「排除/憑依/反抗」をキーワードに、 いまだ知られざる現代モンゴルの深層を明らかにする。 シャーマニズム、ヒップホップ、化身ラマ、民族衣装、 そしてチンギス・ハーン。現代モンゴルを理解する上で 欠かせない「貫く論理」をそれぞれの断片に見出す。 グローバル化と呪術化の間で揺れ動くその姿とは。 【目次】 第1部 グローバル世界を呻吟する 1:シャーマニズムという名の感染症 2:地下資源に群がる精霊たち 3:憤激のライム コラム あるマンホール・チルドレンとの出逢い 第2部 社会主義のパラドクス 4:秘教化したナショナリズム 5:社会主義が/で創造した「民族の英雄」チンギス・ハーン 6:呪術化する社会主義 コラム:深夜の都市でボコられる 第3部 連環する生と死 7:シャーマニズム、ヒップホップ、口承文芸 8:生まれ変わりの人類学 コラム 古本屋のB兄 第4部 民族文化のゆくえ 9:コスプレ化する民族衣装 10:“モンゴル化"する洋装と匈奴服の誕生
  • 迷家奇譚
    3.6
    ネイルサロンで、暑い夏の坂の途中で、深夜の電話口から、人々は不意に怪異を語りだす。奇譚に埋め込まれ、漂っている記憶とは。“時間”・“場所”・“ひと”を重ね合わせる「透視図法」により、そこに眠る深層/心象/真相を掘り起こす。女流作家が綴る、異色のオカルト・ルポ。
  • RITUAL(リチュアル)
    -
    世界を変えるための「最古の科学」が「儀式」だった――。 生活や価値観が猛スピードで変化する現代。昔からある「儀式」は単調で、退屈で、無意味にみえる。でも、ほんとうに? 認知人類学者の著者は熱した炭の上を歩く人々の心拍数を測り、インドの祭りでホルモンの増減を測定。フィールドに実験室を持ち込んで、これまで検証されてこなかった謎めいた儀式の深層を、認知科学の手法で徹底的に調査する。ハレとケの場、両方にあふれる「儀式」の秘密と活用のヒントを探究する空前の書。 ジョセフ・ヘンリック(人類学者、ハーバード大教授) 「ギリシャの火渡りからアマゾンの恐ろしい祭礼まで、認知人類学者の著者は、リズム、ダンス、音楽、苦痛、犠牲などから成る、一見すると無意味で反復的で因果関係が不明瞭な〈儀式〉を、人類がどのように、なぜ行うのかを探求する。民族学的なデティール、個人のナラティヴ、認知科学の成果が盛り込まれた本書は、QOLや健康状態の改善、地域社会の構築のために、古代からの知恵であり最新の科学でもある〈儀式〉をどのように活用できるかを教えてくれる」

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