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逃亡者
逃亡中の殺人犯が偶然から人の命を救うことに……人間の心の闇を描く問題作 渋谷のラブホテルで売春婦が殺害された。鉈(なた)で頭部を一撃される残忍さだった。北玉川署の刑事たちは、四年前に管内で起きた殺人事件と手口が同じことから、逃亡中の被疑者・有沢に疑惑の目を向ける。有沢は幼い頃母に捨てられ、養父に育てられたが、暴力に耐えかね養父を殺害したのだ。その有沢は、大分の母の墓前を訪れていたが、倒れている女を発見し助けることに…。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。 -
逃亡者と古傷
「ジョー・ヴェニスはサム・スペードとフィリップ・マーロウの貴重な後継者だ。マット・スカダーともうまくやっていけると思うね!」ローレンス・ブロック ニューヨークの私立探偵ジョー・ヴェニスの冒険。ミステリー研究者・翻訳家として活躍する練達の著者が贈る、古き良きハードボイルドを現代によみがえらせた注目の新作。 いつものように、探偵事務所で昼のBLTサンドウィッチを食べていたおれ=ジョー・ヴェニスのもとに、驚くべきニュースがもたらされた。自分の娘も同然の若き女性探偵が銃撃されたというのだ。わりない仲の彼女の母親から依頼され、犯人探しに乗り出したジョーは、みずからの過去の古傷に向き合うことになる…… クラック・ワイズを吐きながら、探偵はニューヨークの街角を駆ける! ハードボイルド私立探偵小説を現代によみがえらせた逸品2編を収録。 【電子オリジナル版】 -
逃亡犯とゆびきり
親友が、シリアルキラーになった。 フリーライターの世良未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が入った。エロやお笑い記事を書きながら、いずれは社会派のルポをと願っていた未散には願ってもない仕事だ。 転落死した15歳の少女・清水萌香は、死亡時スマートフォンを所持しておらず、「あたしは一一七人に殺された」という遺書を残していた。周囲の人間の、萌香に対する評価もさまざまだ。深まる謎に翻弄されつつ書いた記事の「前編」が雑誌に掲載された日、未散のスマホに着信が入る。それは、高校時代、未散にフリーライターとしての基礎をもたらした、親友・古沢福子からだった。「記事、読んだぞ」「2-Aの神崎を思い出したよ」とだけ告げて電話は切れる。しかしその言葉は、萌香の抱えていた闇を明らかにするものだった。 事件の真相に迫る「後編」の記事は評判を呼び、未散はライターとしての知名度を上げる。しかしそれを福子に伝えることは叶わない。なぜなら、福子は4人の男女を殺害した容疑で指名手配中の身だからだ。どこにいるかも、連絡先もわからない。次第に、未散は福子からの電話を心待ちにするようになる。それが、前代未聞の事件の端緒になるとも知らずに……。 -
透明な一日
十四年前に発生した連続放火事件。その中で能勢幸春と竹島千鶴はそれぞれの母を失った。後に再会した二人は交際を始め、千鶴が妊娠、幸春は結婚の承諾を得るため千鶴の父・久信に会いに行くが、久信は交通事故で記憶障害──前向性健忘に陥り、事故以来六年もの間毎日同じ日を繰り返していた。対面の数日後、幸春の知人で放火事件の関係者でもあった木村泰典が、公園で頭から血を流して倒れているのを発見される。当初は強盗事件と思われたものの、悲劇はこれだけでは終わらなかった……。次第に疑心暗鬼に駆られてゆく幸春と千鶴の未来の行方は? 鬼才が放つ驚愕と感動のミステリ。 -
透明な少女が死んだ
「この街であの子が消えても、誰も知らない」 社会の片隅、ひとりぼっちで死んだ少女。 「誰」が彼女を殺したのか……。 戸籍のない少女の「生」の軌跡を、女性ジャーナリストが追う! ――衝撃の結末まで、目を背けるな。 ある夏の日、ひとりの少女が死んだ。 山奥に遺棄され死後二週間が経過した遺体は、無戸籍児であったがゆえに身元判明まで長い時間がかかった。 社会の片隅に消えた透明な少女は、何を思い最後の日々を過ごしたのか。 ジャーナリストの磯野みちるは独自取材の末に残酷な真相へと辿り着くが……。 堕ちた少女の切なる「祈り」が胸をえぐる、恐るべき真実をはらんだ問題作!! 愛とは? 友情とは? 生きる意味とは?―― 号泣必至のヒューマン・ミステリー! -
冬雷
大阪で鷹匠として働く夏目代助の元に訃報が届く。12年前に行方不明になった幼い義弟・翔一郎が、遺体で発見されたと。孤児だった代助は、日本海沿いの魚ノ宮町の名家・千田家の跡継ぎとして引き取られた。初めての家族や、千田家と共に町を守る鷹櫛神社の巫女・真琴という恋人ができ、幸せに暮らしていた。しかし義弟の失踪が原因で、家族に拒絶され、真琴と引き裂かれ、町を出て行くことになったのだ。葬儀に出ようと町に戻った代助は、人々の冷たい仕打ちに耐えながら事件の真相を探るが。第1回未来屋小説大賞を受賞した、長編ミステリ。/解説=千街晶之 -
遠い国からきた少年
羽田法律事務所で調査員として働く風町サエは、殺人罪で服役経験のあるシングルマザー。ある日、芸能界のフィクサーと呼ばれる小田崎が、羽田法律事務所を訪れた。小田崎は、アイドル候補生を店頭に立たせる安売りピザ店で大儲けをした男。店頭に立つアイドル候補生は、ファン投票の結果でメジャーグループに昇格できる仕組みで、自分が応援する候補生をメジャーにするため、ファンはピザを注文し投票券を獲得するのだ。このピザ店でアルバイトをしていたひとりの少女が自殺をし、両親が1億2千万円の賠償金を要求しているという。賠償金額を減額させたいという小田崎の依頼に調査を始めるサエだったが、次第にある人の過去にも迫ることになり――。 『笑う少年』を改題。 -
遠い波紋
鮮やかに繰り広げられるミステリアスな七つのドラマ 時を経て、人から人へと伝えられる想い。秘められた過去への扉は、七つの鍵で開かれる…。 旅行のついでに頼まれたたずね人を探す「白い再会」、掘り出し物の古時計の中から歯が出てきた「古い時間」など、ハートフルな物語を7本収録。 ・白い再会 ・古い時間 ・黒い革鞄 ・長い化粧 ・淡い風景 ・甘い約束 ・遠い波紋 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。 -
遠ざかる家
人生という「なぞなぞ」に正解はあるのか? 語り手は、一人暮らしを続ける四十七歳歯科医・和也。実家の父親の看病を名目に妻は不在、大学生になる二人の息子も家を出ている。三歳になるアメリカン・ショートヘアと自適の生活を続けていたが、NHKに勤務する兄・靖彦がアルコール依存症のため緊急入院したことから、物語は動き出す。記憶のなかに留まる、ゼラニウムを描いた一枚の油絵を発端に、入院先の病室から問わず語りに幼少期の記憶を紐解いていく兄。 やがて、その絵は、彼ら兄弟の亡き父が描いたものであることへと逢着する。そして、ゼラニウムとともにその絵に描かれていた少女は、戦時中に五歳で亡くなった叔母であった。同じく五歳で亡くなった彼らの妹と同じ、明子という名の――。 物語終盤。愛娘を過剰に守ろうとするあまり、兄・靖彦は心を乱し、自身の家族を軟禁しての先の見えない小旅行へと事態は発展する。兄の行方を突き詰め、対話を試みる和也。そのなかで、和也は、無自覚にひた隠してきた自身の持つ生の不全感のルーツに思い至る。 -
遠すぎた終着 下山事件四十七年目の夏
音響機器メーカーに勤める早瀬喬は、人生の恩人である宗田克人の突然の訃報を聞き、愕然とした。しかも、宗田が亡くなる直前に書き上げた原稿がなくなっているという。早瀬は通夜の席で知り合った女性と、宗田が列車に轢かれたという山梨県上野原町の現場を訪れ、宗田の死に不審の念を強くする。原稿は下山事件……昭和二十四年に起こった下山定則初代国鉄総裁の轢死事件の驚くべき真相について書かれていたというが、その内容を知るものはいない。早瀬が女性編集著の協力を得て、消えた原稿の行方を追ううちに、二つの轢死事件の接点が見え始めた……。 戦後史最大の謎とされた怪死事件に肉迫する著書渾身の現代史推理。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。 -
遠野・八幡平 殺意の鉱脈(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 旅行代理店に勤務する美代川麗子は、ツアーの打ち合わせで訪れた遠野で、殺人の第一発見者となる。その被害者は、盛岡で知り合ったばかりの鈴木刑事だった。彼は、定年を前に時効間近の殺人事件を追っていた。鈴木は、裏に不思議なメモを記してある、曲がり家を背景に、若い頃の被害者ともう一人が写っている写真を持っていた。麗子がマークした人物には犯行は不可能な筈だったが、麗子はそのアリバイに挑んでいく。そして、明らかになった二つの事件の驚くべき真相とは!?元警察官で仕事の先輩・黒岩とともに真犯人に迫っていく、美代川麗子シリーズ最新作。 -
遠山郷 雲海の殺人
長野県安曇野の秘湯、中房温泉の宿から泊り客の行方不明が報告され、翌日転落死体で発見された。 死体で発見されたのは同じ長野県の南信州の標高1000メートル以上の山村に東京から移り住んだ男だった。 男は妻と次女を東京に残し、問題を抱えた長女を山村の「寮」に“留学”させていた。 転落事故死かと思われたが、偽造された遺書、不思議な記号が書かれた地図らしきものなど、不審な遺留品が見つかった。 安曇野署の刑事・道原伝吉は殺人の疑いを強くし、記号はラブホテル、巨大な歓楽街・新宿歌舞伎町ではないかと目星をつける。 新宿署の協力を得て捜査を開始するうちに、歌舞伎町を舞台にしたドロドロとした人間関係や、東京と信州を結ぶ因縁が見え隠れしてきた。 -
時の殺意 京都
京都・仙台を遮断する“時刻表の壁”を破ることはできるのか…? 「はんにんは、きょうと…」 京扇子の老舗『扇美堂』の職人が謎の言葉を遺して殺された。折から建都千二百年記念に湧く京都で個展開催中の新進写真家・志麻星也は、この事件で、『扇美堂』の娘でかつての恋人・美寿々にまで容疑が及んだことを知り、真相解明に乗りだす。さらに、彼の個展から消えた写真と第二の殺人の符号が…。 二つの死を結ぶ奇妙な糸と、古都に錯綜する時間の罠。犯行を不可能にする時刻表の壁に挑む志麻の前に、大きな謎が立ちはだかる。 ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。 -
時の報酬
ブティック七店とレストラン三店を経営し、不動産業にも手を出している凄腕の経営者・池沢久夫に、不気味な電話がかかってきた。 相手にしなかったが、その得体のわからない相手は、ブティックに現れ、店員にわかるように万引きをした。 単なる万引き犯でないことは明らかで、池沢は急ぎ、店に向かうことにした。案の定、万引き犯は見知った顔、武原耕司だった。 武原の出現は、池沢にとってやっかいだった。凄腕の経営者になるためのとっかかりの金の工面に、武原は深く関わっていたのだ。 池沢はネチネチと絡んでくる武原に、どうやって対処するのか。男としての本当の真価が何かを問う! -
時をきざむ潮
第23回江戸川乱歩賞受賞作品 三陸の辺鄙(へんぴ)な海岸で、双生児を思われる学生の遺体が車の中から発見された。地元警察署には、別の学生の捜査依頼が出されていたが、高館刑事は二つの事件のつながりを直感し、接点を求めて捜査を開始する。事件の舞台となった白蟹村は古い伝承と習俗をもつ閉ざされた社会であった。刑事の執念の捜査が、まさに核心に迫ったとき、古代伝承は不気味に甦る。 ●藤本泉(ふじもと・せん) 1923年、東京生まれ。日本大学国文科卒業。1966年に「媼繁盛記」で第6回小説現代新人賞を受賞し文壇にデビュー。部落問題を扱った第17回江戸川乱歩賞最終候補「藤太夫谷の毒」(のちに『地図にない谷』と改題して刊行)、第75回直木賞候補『呪いの聖域』、第30回日本推理作家協会賞長編賞候補『ガラスの迷路』など話題作を立て続けに発表したのち、1977年に『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その他、伝奇ミステリ「えぞ共和国」シリーズなど著書多数。1989年2月、旅行先のフランスから子息に手紙を出したのを最後に消息を絶ち、行方不明のまま現在に至っている。 -
特異家出人 ~警視庁捜査一課特殊犯捜査係・堂園晶彦~
被疑者に甘い奴が、特殊班では切り札になる。 東京都葛飾区在住の有村礼次郎という一人暮らしの資産家老人が失踪した。捜査すべき“特異家出人”であるかを探ることになった警視庁捜査一課特殊犯の堂園晶彦は、老人と唯一交流があったという少女・加藤奈々美から、老人と電話で話した際「変な音」を耳にしたことを知る。有村邸の玄関からは血痕が検出され、預金通帳や証書、有価証券、不動産の登記書、時価二億と推定される根付のコレクションが消えた。目撃証言により、彼を拉致したのは鹿児島の元指定暴力団員・中俣勇夫であることが判明。中俣の消息を追い鹿児島に飛んだ堂園は、自身の祖父と有村老人が県立鹿児島第一中学校で同級生だったことを知る。二人は高等学校の替え玉受験が発覚したことを機に、故郷・鹿児島を追われていた。県警の刑事・大迫らとともに中俣の潜伏先を特定した堂園は突入をはかるが、その直前、錯乱に陥った中俣が相棒に射殺されてしまう。しかし、拉致されたはずの有村老人は、その場に居合わせていなかった。有村の拉致には、彼と堂園の祖父の過去が大きく関わっていた……。 -
特捜女刑事官
華やかな業界の底でうごめく欲望と利害のきしみが、さらなる犠牲の血を求める 三雲宝石店が襲われ、翌日、生首が宝石ショーの会場に届けられる猟奇事件が発生した。指名手配された店の支配人は宝石を持ったまま惨殺され、さらに店の筆頭株主の都議会議員も死体となっていた。何故関係者が次々と…。苦悩する警視庁の北条千里刑事官は、やがて怨恨の線から迷宮入りした15年前のある事件に真相が隠されていたことを掴むが…。長篇警察小説。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。 -
特捜女豹警視白鷺
大都市での凶悪犯罪に挑む、美貌の女警視・二見川白鷺の活躍! 凶悪犯罪に挑む警視庁機動捜査隊。覆面パトカーを駆って、日夜活躍する猛者たちを率いる、28歳の美貌の女警視、二見川白鷺。そんな彼女のもとへ、元部下の秋沢知美の強姦殺人の知らせが入る。女としての怒りに燃えながらも、冷静に捜査をする白鷺。だが、知美の第一発見者の女性までがレイプされる。さらにクロに近い容疑者が死体となって、事件は闇の底へと沈むかに見えたが…。 死体に隠された謎に迫る長篇警察小説「特捜女豹警視白鷺」シリーズ第1弾。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。 -
特定しないでください
彼女の身に、いったい何が起こったのか――。 無名の新人作家である“私”のもとに舞い込んだ、とあるアイドルの行方調査依頼。どうやら、そのアイドルが所属していたのは『メンバーの中に人殺しがいる』という噂が流れ、現在はメンバー全員が失踪してしまっている曰く付きのグループらしい。 編集者からの催促を受け、次回作の企画に悩んでいた“私”は、半信半疑のまま彼女の行方を追ってみることにしたのだが……。 彼女の身に、いったい何が起こったのか。観客の証言、メンバーの裏アカウント、インタビュー音源などの断片から真相を浮き彫りにしていく、著者渾身のヒトコワ×ミステリー。 -
匿名容疑者
届いた原稿は殺人報告書、自分が未解決殺人事件の犯人であるという… 推理作家・岡本州太郎の許に一通の原稿が送られて来る。差出人の名は“匿名容疑者”。アシスタントの相野田成美が代読すると、この物語はノンフィクションであり、自分は未解決殺人事件の犯人だ、という内容だった。やがて届いた第二便には犯行現場、被害者名などが記されていた。事件に興味を持った成美は、警察の捜査に協力するが…。現代社会に潜む危険な陥穽を描く本格長編ミステリー。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。 -
時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2
日本推理作家協会賞 短編部門 受賞作! 同時刻に、異なる場所で、 ふたりの女性が殺された。 しかし、容疑者は男性ひとり…… シリーズ累計17万部突破! テレビドラマ化、大人気シリーズ最新作 トリックメーカーが贈る 本格ミステリの傑作! 難事件に頭を悩ませる新米刑事は、 美谷時計店の店主・時乃に アリバイ崩しを依頼する。 湖に沈められた車の謎。 パーティ出席者500人が証人となった政治家のアリバイ。 異なる場所でふたりの女性が同時刻に殺された結果、 生まれた鉄壁のアリバイ。 時乃の推理はいかに? 第75回日本推理作家協会賞受賞作 「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」収録。 解説/有栖川有栖 【目次】 第1話 時計屋探偵と沈める車のアリバイ 第2話 時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ 第3話 時計屋探偵と一族のアリバイ 第4話 時計屋探偵と二律背反のアリバイ 第5話 時計屋探偵と夏休みのアリバイ 解説 アリバイ崩しの傑作 有栖川有栖 -
溶ける女
警視庁捜査一課の倉原真樹は、内房線上り特急さざなみ20号のグリーン車で緊張していた。隣席の長谷部警部補が夫役で話しかける。車中の乗客は十三人、そのうち刑事は六人。新宿にある老舗デパートに毒薬と脅迫状が届き、現金二千万円と美術品売場にある青磁の壺を要求してきた。奇妙なことにその壺は無銘で、十五万円であったが、それより高価な品は幾らでもある。受け渡しの場所が、この車中の指定席であった。犯人らしい不審な男を捕まえたが、結局、誤認逮捕として釈放されてしまった。だがどうやらこの男、事件とは全く無関係とは思えないのだ……。 警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。 -
図書室のはこぶね
10年ぶりに返却された本の謎―― 「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語 10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。 体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。 未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――海を見渡せる図書室を舞台に描く、感動の青春小説! 第71回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書『銀河の図書室』の原点の物語 解説/松井ゆかり 装画/カシワイ -
閉じた海 社会派推理レアコレクション
ジャンルの始祖・清張にとって、「社会派推理」とは何だったのか? 『或る「小倉日記」伝』(1952)で芥川賞を受賞し、『点と線』(1958)でブレイク、『小説帝銀事件』(1959)で現実の事件に取り組み、『日本の黒い霧』(1960)でノンフィクションへ――と、松本清張はデビュー以来、瞬く間に新たな領域を開拓し、のちに「社会派推理の祖」と称された。 1950~60年代の日本を背景に、本格派/社会派、純文学/エンターテインメント、フィクション/ノンフィクション……といった複数のジャンルの枠を超えて成立した「社会派推理」の実像は、清張没後30年を経てなお、いまだ広く知られていない。 本書では、その「社会派推理」をテーマに、初書籍化となる中篇(表題作)はじめ、これまで単著・全集未収録だった貴重な小説・トーク・エッセイを中心にセレクトした。 本人およびその同時代作家たちによる証言を通して、「社会派推理」が求められた原点、そしてその展開の軌跡と可能性の中心をさぐる。 【目次】 [小説] 閉じた海(1973) よごれた虹(1962) 雨(1966) [対談・座談] 私小説と本格小説――対談・平野謙(1962) 推理小説の作者と読者――座談・高木彬光/水沢周(1962) 作家と批評家――対談・権田萬治(1973) [エッセイ・インタビュー] 広津和郎(1968) 石川達三(1985) 白の謀略(1977) 世界が激動しても、人間は変わらないんだよ――生前最後のインタビュー(1992) 解説・藤井淑禎 -
途中下車はできません
終着駅で大逆転!ハートフル鉄道ミステリ。 北海道の各地を結ぶ鉄道のローカル駅。出会い、別れ、そして謎解きが、人々を数奇に絡み合わせる――。<美馬牛駅>オープンしたての紅茶専門カフェ。オーナーの美和は美人だが、どこかワケありの雰囲気である。民宿「ドゥマン」に集う人々が推理をめぐらすが、そこには誰も知らない黒歴史があった。<北浜駅>大学生の康生は行方不明になった祖母を探し、わずかな手がかりからこの地を訪れた。だが突然見知らぬ男にあらぬ疑いをかけられる。<音威子府駅>札幌の建築会社で横領事件が発生。社長命令を受けた尾崎は音威子府を訪ねる。犯人の酒井は四千万円を元手に蕎麦屋を開こうとしている?<落石駅>罠に嵌まり、振り込め詐欺グループに追われている荒川は、落石岬から投身自殺した、と見せかけ行方をくらますつもりだった。だが次々と邪魔が入って……。<札幌駅>ライラック36号に乗る尾崎と酒井、康生。スーパーおおぞら8号に乗る荒川。地下鉄南北線でやってきた美和。多くの乗客が旅立ち、帰郷し、あるいは通り過ぎてゆく札幌駅のコンコースで、さらなる奇跡が巻き起こる! 現役鉄道マンで北海道フリークの著者が紡ぎ出す、人生大逆転ミステリー。 -
トッカン【合本版】
税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者――徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく――仕事人たちに明日への希望を灯す、今一番熱い、前代未聞の税務署エンターテインメント・シリーズ4冊が待望の合本版として登場! -
トッカン the3rd おばけなんてないさ
お金の警察とも言われる税務署。しかし税金滞納者の取り立てをする徴収官は、誰からも嫌われがちな存在――ぐー子こと鈴宮深樹は、京橋中央税務署で、とくに悪質な滞納を扱う特別国税徴収官(略してトッカン)の鏡雅愛の下で働く若手徴収官だ。鬼上司・鏡とのコンビも2年目に入り、ぐー子自身もスキルアップ、鏡の罵詈雑言にもちょっぴり口答えできるようになってきた。だが、調子にのりすぎて鏡の故郷・栃木に対する無知をさらし、鏡の怒りを買ったところ、よりによって栃木への出張命令が……。少し成長したぐー子の活躍と、気になる鏡の心の内が明らかに!