国内小説 - ちくま文庫作品一覧

  • まともな家の子供はいない
    3.7
    気分屋で無気力な父親が、セキコは大嫌いだった。彼がいる家にはいたくない。塾の宿題は重く、母親はうざく、妹はテキトー。1週間以上ある長い盆休みをいったいどう過ごせばいいのか。怒れる中学3年生のひと夏を描く表題作のほか、セキコの同級生いつみの物語「サバイブ」を収録。14歳の目から見た不穏な日常から、大人と子供それぞれの事情と心情が浮かび上がる。
  • 密室殺人ありがとう ──ミステリ短篇傑作選
    -
    作家、翻訳家、エッセイスト、俳優など多岐にわたる活躍をし、「コミさん」の愛称とコミカルなキャラクターで知られる著者による文庫オリジナルのミステリ短篇集。1970年代から80年代初頭に文芸誌掲載のみで終わってしまった未書籍化の作品を多数発掘、日下三蔵氏の編集と詳細な解説とともに贈る。軽妙洒脱、独特の文体とリズムで描かれる“異色”ミステリを、初めて単著としてまとめた。
  • 三つ星の頃
    3.8
    星の随筆家として活躍し、当時太陽系第9番惑星として発見された星の和名を「冥王星」と名付けた野尻抱影。いまなおその功績は輝き愛され続けているが、厖大な著作を世に放った野尻が大正13年に初めて刊行した本はエッセイではなく、若者たちに向けた小説集だった。少年の心を占めるオリオンの光が印象的な表題作「三つ星の頃」ほか自然の息吹を感じる11篇を収録。解説 名取佐和子
  • 見習い天使 完全版
    4.0
    小説の面白さを追求し続けた作家・佐野洋。人間の尽きることのない欲望を無駄のない描写とテンポのよい運びで読ませる物語は、古びることのない魅力を持つ。さらに、その全てには予想を裏切る結末も――。人間世界を見つめる“見習い天使”が全23篇の案内役を務める構成も洒落た連作ミステリが完全版で甦る。巻末には編者日下三蔵の詳細な解説に加え、星新一による解説も特別収録する。
  • 無限の玄/風下の朱
    3.8
    ブルーグラスバンド「百弦」のリーダーにして一家の長である宮嶋玄は、家でひとり死んだにもかかわらず、なぜか毎日蘇っては死に続ける。その不条理な繰り返しに息子たちは苛まれていく――(「無限の玄」)。魂の健康を求めて野球部を作ろうとする侑希美さんの下に集った私たちは、しかし理想と現実の間で葛藤する――(「風下の朱」)。それぞれ三島賞受賞と芥川賞候補に輝く奇跡の中編集!
  • 娘と私
    4.8
    文豪、獅子文六が「人間」としても「作家」としても激動の時を過ごした昭和初期から戦後を回想し、深い家族愛から綴られた自伝小説の傑作。亡き妻に捧げられたこの作品は、母を失った病弱の愛娘の成長を見届ける父親としての眼差し、作家としての苦難の時代を支え、継娘を育てあげ世を去った妻への愛、そして、それら全てを受け止める一人の人間の大きな物語である。
  • 野性の火炎樹
    4.0
    “オリュウノオバ”が住む路地裏にある七代のろわれた中本の家。そこに、突然生まれた肌の黒い子・マウイ。十歳で女を知り、中本の若衆に育ったマウイは、オリュウの謎のような言葉と中本の血の逆流に突き動かされ、故郷フジナミを棄て、欲望の巷へと向かう……。本書は、『異族』『千年の愉楽』の世界に新しい展開を試みた野心作であり、現代風俗を描き切った作者会心の青春小説である。
  • やっさもっさ
    4.0
    舞台は横浜。志村亮子は才気と実行力を買われ孤児院「双葉園」の運営に奔走する。そこへアメリカ人実業家、文芸評論家、婦人運動家と三流プロ野球選手など、個性的な人物が集まりドタバタ劇が始まる。一方、夫の志村四方吉は戦争による虚脱症で無為の生活を送っているように見えたが……。戦後の社会問題を巧みに取り込み、鋭い批評性と高い諧謔性で楽しませる傑作。
  • 歪み真珠
    3.9
    死火山の麓の湾に裸身をさらす人魚たち、冬の眠りを控えた屋敷に現れる首を捧げ持つ白い娘……、「歪み真珠」すなわちバロックの名に似つかわしい絢爛で緻密、洗練を極めた美しき掌編15作を収めた物語の宝石箱。泉鏡花文学賞に輝く作家が放つ作品は、どれも違う鮮烈なヴィジョンを生み出す。ようこそ! 読み始めたら虜になってしまう、この圧倒的な世界へ。
  • ラピスラズリ
    3.9
    冬のあいだ眠り続ける宿命を持つ“冬眠者”たち。ある冬の日、一人眠りから覚めてしまった少女が出会ったのは、「定め」を忘れたゴーストで──『閑日』/秋、冬眠者の冬の館の棟開きの日。人形を届けにきた荷運びと使用人、冬眠者、ゴーストが絡み合い、引き起こされた騒動の顛末──『竃の秋』/イメージが紡ぐ、冬眠者と人形と、春の目覚めの物語。不世出の幻想小説家が、20年の沈黙を破り発表した連作長篇小説。
  • るきさん
    4.4
    のんびりしていてマイペース、だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? 独特な色使いが光るオールカラー。ポケットに一冊どうぞ。
  • ロボッチイヌ ──獅子文六短篇集 モダンボーイ篇
    3.8
    獅子文六の短篇小説は、生前多数発表され、長篇小説にも勝る魅力を持ちながらも、そのほとんどは読むことができなくなっていた。そんな貴重な作品群から編者監修のもと、“男性”が活躍する作品をコンセプトに編んだ作品集。当時の性に対する社会風刺ともいえる表題作「ロボッチイヌ」を筆頭に、ユーモアと人間味、鋭い批評性にも溢れたオリジナル編集の傑作短篇集。

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