検索結果

  • 言うたらなんやけど
    4.0
    男のワルクチは言いたかないが、女としてはちょっと蒙を啓いていただきたい部分があるから、あえていう。――男の作る政府も政治も、腐敗堕落しきっていますよ。仏のお聖さん変じて、時に、怒りのお聖となって、男女論、世代論、教育論と、世相のあれこれに言及する。また、野坂昭如氏、筒井康隆氏など作家仲間との交流、趣味のお酒のことなど、日々の暮らしの中でみつけた楽しい遊びを披露するみごとなエッセイ。
  • オぉジョオします
    完結
    4.2
    全1巻418円 (税込)
    元カレが夢の電動二輪車を巡り、罰金刑を科せられた事から智恵のちょっぴり風変わりな日々が始まった…。うれしいのに切ない、オトナのスタイリッシュ・シアター。全6編収録。
  • まごつき一家
    値引きあり
    4.0
    私は市立高校の二年生。父と弟と三人で団地住まい。母は五年前に亡くなった。母のいない寂しさはちょっぴりあるものの楽しく暮らしている。「どうや、道子に健、明日の朝、ひとつ散歩にいってみるか」――土曜日の晩、父は珍しいことを言った。酔うと理想主義者になる父である。酔っぱらったのかと思ったが、これは、なかなかに意味深長な、意外な伏線であった……。思春期の少女と父の再婚話を、明るく、ほのぼのと描くジュブナイル長篇。
  • 星を撒く
    値引きあり
    3.5
    「たのしきわが家」にするには、主婦が幸福でいなくてはならない。私は「いい気分」でいられるための処方を書いてみたつもりであった。……(「あとがき」より)。独特のお化粧、明かるいおしゃべり、ユニークな発想、やさしい思いやり――些細な日常のただごとも他の人にない特徴で彩られると、とても魅力的になる。フツーに生きてるけどすこぶる個性的であれたらどんなに素敵なことか。「たのしきわが家」にする工夫を星のようにちりばめた、達人のエッセー。
  • 女の目くじら
    値引きあり
    -
    来し方行く末をじっくり思いきわめ、人生のきびしさを感得する旅の楽しみ。又、町並みの激しい移ろいに比べ、町人の町・天下の台所として栄えてきた歴史が生き生きと息づく生まれ故郷大阪の今昔。そして、友情から出発した結婚がもたらしたさまざまな感慨など。知的で柔軟でしたたかな女の目がとらえた身辺雑事を、しっとりとさりげなく綴った第一エッセイ集。
  • 秋のわかれ
    値引きあり
    5.0
    ラブレターにはろくな文例がない、と悦子は発見した。相思相愛の文例はあっても、片恋の苦しさをしみじみ訴えるというのは、ない。――スキデス。いろんなことがありました――これ以上、何も浮かんでこない。親友の信子とすごした、田舎での夏休みは、高校生になったばかりの二人にとって忘れられないものとなった。16歳のひと夏の思い出を、爽やかに描く表題作、他3篇を収録。
  • 人生の甘美なしたたり
    値引きあり
    4.3
    恋愛の究極は、手ェも握らんとこへ還る。しょせん男は気立てと甲斐性。人生、エエとこ取りでよい。血は水より薄い。「死」の対極にあるのは「生」ではなく、「恋」である――。人間への深い愛と洞察力を持つ著者が行きついた、鋭くてユーモラスな田辺流決めフレーズ集。人生をより軽快にするための応援歌であり、ふとこぼれる本音であり、気持ちひとつで手に入る幸福のさまざまなかたちの提言ともいえる。
  • おせいさんの落語
    値引きあり
    -
    男女間の色事ではじまり、人情の機微にふれ、煩雑な世事を皮肉り、時に説教をし、やっぱり男と女のお話に果てる。卓抜した発想を、軽妙な大阪ことばで仕上げた笑いのフルコース。洒落た味わいのなかに、醒めて、したたかな文明批判がにじみでる。御存知おせいさんが新境地を拓いた、新作上方落語十一篇を収録。
  • 残花亭日暦
    値引きあり
    4.4
    関西の瀟洒な家で、車椅子の夫、老母、パート夫人、ミド嬢、数数のぬいぐるみと共に忙しく暮らす田辺さん。ある日、夫に新たな病が発覚。別れの時を予感しながら、看護と介護と作家仕事を切り盛りしていく。毎日の食卓、原稿執筆、夫の憎まれ口、お葬式、納骨――。作家のありふれた一日から主婦の一大事まで、日々の思いをユーモラスに書き留めた人生日記。発表時、感動の声が続々届いた話題の書。
  • 田辺聖子の今昔物語
    値引きあり
    4.0
    今は昔。いつのころか、一昨年のことだったか――。何だか怪しいなとは思ったが、不思議でならなんだが――。こんな話があった。ほんとの話だ。見果てぬ夢の恋、雨宿りのはかない契り、愛嬌のある欲ボケ、猿の才覚話――。貧しい若者、ならびなき風流男、帝、生霊、動物、遊芸人、美女と主人公は様々だ。徹底して滑稽で、哀切で、怪(こわ)くて、ロマンティックな29話を語り伝える田辺流今昔物語。
  • 不機嫌な恋人
    値引きあり
    4.0
    三条油小路に住む小侍従は、宮廷きっての美女、という噂。香を調合したり、染め物をしたり、ちょっとした縫物をしたり、というのがとても上手。蓄財の才に長け、女一人で生き抜くのにもそつはない。今、年下の恋人・二条の少将に首ったけ。男と恋が楽しみなのだ。少将は名うてのプレーボーイ。恋の冒険に明けても暮れてもうつつを抜かして倦むことを知らない。ほんの遊び心でかいま見た女(ひと)は、暗い妖しい情趣と愛らしい少女の雰囲気を合わせもつ子持ちの未亡人だったが……。恋、背信、心がわり。――揺れる大人の恋を美しい季節の移ろいとともに描く、王朝の長編恋愛小説。
  • ほどらいの恋 お聖さんの短篇
    値引きあり
    4.3
    真面目が取り柄のオトーサンが、十年間も浮気をしていたなんて――。気がむいた時に付き合う気楽な恋人がいる私に縁談が持ちあがり――。中年女のなで肩を水蜜桃のようだと愛しむ老人は――。移りゆく季節の中で、ほどらい(ちょうどよい加減)の恋を育む男と女。彼らの身上にふりつもる小さな喜び、悲しみをユーモラスにしっとりと描き切った、珠玉小説集。
  • 歌がるた小倉百人一首
    値引きあり
    3.9
    いまから七百数十年前、当時、最高の歌人だった藤原定家が十冊の和歌集の中から一人一首ずつ百首選りすぐったものが、小倉百人一首。そこには四季の美しさ、人間の悲しみ、喜び、恋の悩みが鮮やかに豊かに描かれています。私たちのこころのふるさとであるこの百首について、成り立ちから味わいまで田辺聖子がわかりやすく解説した楽しい入門書。索引リンクが充実。
  • 魚は水に女は家に
    値引きあり
    5.0
    舅・姑・小姑のいる大家族に嫁ぎ、「どっちでもいいの、私」方式で我を押しころし、さしたる波風もたてず、二十年。やっと、親子夫婦だけの生活がはじまった時、舟子は、せせこましい仕事にからめとられ、世の中の回転から全くそれている夫を啓蒙したい、と思った。共に楽しい人生を送るために。魚は水に、女は家にいるもの、と思っている世の男たちに、そして、すべての女たちに贈る、自立への出発(たびだち)の物語。
  • 田辺聖子の小倉百人一首
    値引きあり
    4.4
    古くから日本人に愛された望郷歌、若々しい匂いやかな恋歌、機才頓智が人気の歌、四季の風趣を愛で静かな情感をたたえた歌。王朝びとの風流、和歌の雅びを心ゆくまで堪能できる百人一首。私たち、現代人にも通じる感懐をうまく掬いあげ、千年を歌いつがれてきた魅力の本質を、古典に造詣の深い著者が、新鮮な視点から、分りやすく、縦横無尽に綴る――。百人一首にドラマチックな魅力を加えた、会心の入門書。
  • ジョゼと虎と魚たち
    値引きあり
    3.7
    足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。世間から身を隠すように暮らし、ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、管理人として同棲中の、大学をでたばかりの恒夫。どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作「ジョゼと虎と魚たち」のほか、仕事をもったオトナの女を主人公にさまざまな愛と別れを描いて、素敵に胸おどる短篇、八篇を収録した珠玉の作品集。
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子
    4.4
    1~2巻770~814円 (税込)
    美しいばかりでなく朗らかで怜悧、文学的才能もゆたか、類まれな女主人・定子中宮に仕えての宮中ぐらしは、家にひきこもり、渇き喘いでいた清少納言の心をいっきに潤して余りあった。男も女も、粋も不粋も、典雅も俗悪も、すべてがあった。小さな身のまわりの品、事象を捉えて書きつけた『枕草子』。平安の才女・清少納言の綴った随想を、千年の時を経て、今清少納言・田辺聖子が物語る、愛の大長編小説。
  • 九時まで待って
    4.2
    蜜子は31歳。作家浅野稀と共棲みして5年。つつましいアパートから始まった暮らしは、稀が売れっ子になるにつれて豊かになっていく。甘え上手で子どものように寄りかかってくる男との生活。だが最近、彼は独身を装い、蜜子の存在を世間に隠すようになった。心に少しずつ澱を感じ始めた蜜子の前に、味わい深い中年男と少年らしさを残した青年が現れて……。華やかな都会を舞台に描くほろ苦い恋物語。
  • 恋のからたち垣の巻 異本源氏物語
    4.0
    貴公子として名高いウチの大将こと光源氏。恋のドキドキとスリルを味わわぬとオジンになってしまうとばかり、以前に増してマメマメしい。今宵も、新しい恋を求め、ご婦人がたの間を飛び歩く。猛々しい貞女。男嫌いの姫君。色気より酒気の女房。りりしい武者姿の女盗賊……。お供は、人生キャリアたっぷりのヒゲの伴男。おお忙しの主従コンビが京の都でくりひろげる恋と笑いの大冒険。面白源氏物語。
  • オムライスはお好き?
    -
    窓際族とさげすまれ、女房、子供にいびられる中年男は卵料理に生きがいを見いだした。シブチンでええ格好しいの妻、親爺を煙たがる子供らに囲まれて、孤独で寡黙なお父さんの胸の中の呟きが、おかしくて哀しい表題作。やっと建てたマイホームを女房一族に占領され、挙句の果てに転勤命令。愛家家の悲哀を描く「かたつむり」他、男権弱化の世の中で夕暮れを迎えた男女の甘くも苦い極めつきの7編。
  • 愛の風見鳥
    3.0
    愛に定義など本来ありはしない! 数人の男性から愛を打ちあけられて、ピンクムードで幸せいっぱいの亜以子が得たものは……。麻子が突然の事故を目撃したとき、その妻ある男のうろたえぶりは…。さまざまな愛と、愛のたどる道を、ある時は甘く、ある時は辛辣に、情感豊かに読者に語りかける。
  • ベッドの思惑
    3.5
    恋も仕事もキャリアを積んだ、あかり31歳。ワンルームマンションで念願の一人暮らしを始めた。お気に入りのベッドを買って、バスルームで身体を磨き、妄想と希望は膨らむばかり。年下の文夫、同僚の梅本、オッサン角田など、言い寄る男は多彩だが、なぜか結婚にはいたらない。ソノ気になる相手は、いつ現れるのか。人生を楽しく優雅に過ごす女達の夢と本音をユーモアに包んで描く長編恋愛小説。
  • 男の結び目
    -
    ご存知、愛子せんせとお聖さんがユーモアとペーソスを交えて語り合う人生の哀楽、男女の仲、男のあれやこれや。演題は“男の背中・女のお尻”“可愛げのある男・ない男”“夫婦ゲンカのコツ”“一物自慢”……話はとどまるを知らずますますソーレツに! 酒の肴にさせていただいた男性諸氏よ、ご海容あれ。
  • 風をください
    -
    営業一課の斉坂すみれ34歳。泣く子も黙るやり手OL。ひとまわり年下の恋人ワタルと一年半は同棲も結婚もしないと約束して、日々を愉しんでいる。ある日、友人のすすめで知り合った素敵な中年紳士伊豆サンに求婚され、心が騒ぐ――。爽やかな男の子と、語り合える紳士。ふたりの間で揺れる女心をユーモアに包んでカラリと描く。愛すべきヒロインへの共感が人生の滋味を与えてくれる恋愛小説。
  • 春のめざめは紫の巻 新・私本源氏
    4.3
    須磨の流人生活から京へ戻り、政界最高の実力者となった光源氏。三十を過ぎてオジンの仲間入りだが、本人は都一の美男と自惚れ屋のまま。相変わらず色恋に熱心で、意中の姫のもとへ通うのだが……。少女から思い通りに育てたはずの紫の姫に翻弄され、生真面目な末摘花には興ざめの対応をされ、思いのズレル散々な日々。「源氏物語」の女人側からみた源氏の恋物語を現代風に描く愉しい古典パロディ。
  • 鏡をみてはいけません
    3.9
    朝ごはんを一緒においしく食べられる人と住みたい――。そんな思いが叶って野百合は仕事で知り合った子持ちの律と同居をはじめるが…。10歳の宵太の世話をやき、元気の素の食事を作る暮らしはなかなか素敵で心弾む。が、ふとなしくずしに男の人生に取りこまれていくような不安を感じる。私はなぜここに居るのだろうか。女が美しさを求めて、自分の納得のいく居場所を模索する愛の長編小説。
  • 愛してよろしいですか?
    -
    斉坂すみれ34歳。会社の仕事はそつなくこなし、重宝がられているのに、女もこの年齢で独身となると生きにくくなる。愛想がよければ男狂いと言われ、ちょっと冷たくすればヒステリー、質素にすれば色気がない――。ある旅先で、ひとまわり年下の大学生・矢富ワタルと出会い、不覚にも恋に落ちてしまった。若い男の子の顔色に一喜一憂する女の甘やかな恋心を笑いの渦に巻き込んで描く傑作恋愛小説。
  • おせいさんの落語
    3.0
    抱腹絶倒! おせいさんの創作落語の数々。不良老人に、女房の尻に敷かれっ放しの甲斐性なし野郎ども、妻に家出され、すずめを女房にした男……。どこかに有りそうな話から、荒唐無稽な話まで。上方言葉に乗って、おせいさんの筆がさえる。傑作11篇を収録。
  • 男と女は、ぼちぼち
    3.3
    男も女も年寄りも人間は可愛げが大事。笑わせたり心を和ませたり、相手に届く言葉を多く持っている人こそが大人だと著者は言う。人生に行き詰まった時「こうあるべき」ではなく、「まぁそんなこともあるな」と思えるかどうか。生きるヒント満載の田辺語録集。
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん
    4.2
    相次ぐ復刊により、若い女性の間で大ブームを巻き起こしている田辺聖子さん。長い歳月を重ね、85歳となった今だからこそ、見えてくるもの……田辺聖子さんがすべての女性に向けて伝えたい言葉が、ここにあります!
  • 楽老抄 ゆめのしずく
    4.0
    男女の不思議、現代世相への感慨。人形遊びや松竹座通いなど著者を育んだ幼い頃の思い出。読書が心に彫りつけた感動の数々。文壇仲間の司馬遼太郎や吉行淳之介らとの親交と哀切な別れなど、老いをたのしみ、おとなの時間をはんなりと生きる芳醇なエッセンスが満載。昔を懐かしみ、今を愛おしむ名品揃いのエッセイ集。
  • 君の天井は僕の床 1
    4.3
    1~3巻437円 (税込)
    デザイナーのトリさんとウシちゃんが事務所を構えたのは、様々な職業の人が集まる雑居ビルの一室。猫も出入りする風通しのいいこのビルを舞台に始まるビミョーな恋愛模様!? ご近所さんオムニバス・シリーズ、第1巻!! 【同時収録】マルちんは猫です
  • 小麦シリーズ ラブのレター
    完結
    -
    全1巻440円 (税込)
    コミックス未収録ストーリー2作収録! メジャーデビューを目指す小麦(本名・井上明美)と明美を溺愛する中川海斗の二人が、遠距離、婚約、結婚に至るまでを描いたハートフル・ラブ・ライフ♪ 大人気小麦シリーズをイッキ読み!
  • 女の日時計
    値引きあり
    3.0
    大阪の庶民の生活をこよなく愛している作者が、“長いとし月、日時計が刻をきざむように、くり返しくり返しの日のうちに、女は家の主婦になってゆく”と、古い造り酒屋の若奥さん沙美子を通して語りかける。時として陰湿な女と女の関係までも作者の筆にかかるとからりと明るい。田辺文学独特のやさしさ、おかしさが漂う長編小説。
  • おちくぼ姫
    4.1
    貴族のお姫さまではあっても、意地悪い継母のせいで、召使い同然、粗末な身なりで一日中縫い物をさせられ、床が一段低く落ちくぼんだ部屋にひとりぼっちで暮らしている――。千年も昔、日本で書かれた王朝版「シンデレラ物語」。姫君と貴公子のラブ・ストーリーを田辺聖子の現代語訳で!(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • とりかえばや物語
    4.8
    平安時代末期に成立した『とりかえばや物語』は、内気で女性的な若君と、男性的で快活な姫君とが、それぞれ女装して、男装して生きていくことで展開する王朝の物語である。「男女をとりかえたい」との父親の願いが、そのまま物語のタイトルになっている。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 猫も杓子も
    3.6
    自分に夢中な可愛いお坊ちゃん、つかみどころのない素朴な美しい男、遊び慣れた大人の男。仕事と複数の恋を楽しみながら、自由を謳歌する30歳の阿佐子。女子に大人気のイラストを描き、かわいい物語を書き、脚本もたしなみ、テレビに出て歌もうたうタレントだ。「わたしは人生の美食家」──欲望に正直に生きる楽しさの底で、しかし人生の孤独も知っている1人の女性の、甘やかな遍歴の行方は……。50万人に愛された、時代を超える恋愛傑作長篇。
  • イブのおくれ毛 I
    -
    長湯からあがり、秋のはつ風におくれ毛を吹かれながら語り明かす、酒と笑いとお色気たっぷりのおとなの会話。軽妙な関西弁で交わされるおしゃべりには、オトコとオンナの深くはてしない思惑の差異や政治へのユーモアあふれる提言などが、みごとな観察によってさわやかな笑いにされている。《内容の一部》男の三大ショックとはなにか、女の三大ショックとは? 二夫二婦という画期的アイデア、子宮作家、快感貯金、ナニをナニする、男の性的能力、スレチガイ、男のいじらしさ。
  • 女の長風呂 I
    4.0
    男と女がかもしだす性の微苦笑をこれほどおもしろおかしく訴えてベストセラーになった読物は、古今東西に例を見ない。軽妙洒脱、ここと思えばまたあちら、おだやかな語り口にのせて、やんわりほんわり、はたまたずんばらり──本書俎上にあがったお題は、男の欲望、女の性欲、セーラー服に乱交パーティ、痴漢に混浴、身内とエッチ、面食い男の単純回路、女からみたキビシイ男の品さだめ。たおやかなカマトト顔で男性の本音に迫りくる才女作家の、あっけらかんとしたお色気談義!
  • 私本・源氏物語
    3.9
    「どの女も新鮮味が無うなった」「大将、またでっか!?」ウチの大将・光源氏の君は御年17歳。好奇心はちきれんばかりの色けざかりの遊び好き。花の如き美貌の貴公子であらせられるが、女にモテすぎて、もはや恋愛傾向がアブノーマルになりつつあるのが悩みの種。さて今宵もまた、大将のおなご漁りの橋渡し役にひと肌脱ぐとしますか……。世間をよく知るオッサン家臣「ヒゲの伴男」が、庶民目線で無敵のナンパ師「光源氏」の恋愛ライフを語る。お茶目な源氏物語!
  • ヨーロッパ横丁たべあるき
    5.0
    食通おせいさんがカモカのおっちゃんと、ローマ、ヴェニス、マドリッド、バルセロナ、パリの五都市で赤堤燈、屋台(もちろん、一流レストランも)を求めて飲み食いのハシゴをしながら、ヨーロッパの食文化、そして日本の食文化を大考察する。はたしてふたりがたどりついた「横丁の味」とはなんだったのか? 名所旧跡めぐりの旅では見えてこない、現地に住むひとびとが味わう等身大の食を通して、ヨーロッパの下町の生活を胃袋で体験したグルメ紀行。
  • ぼちぼち草子
    -
    大阪人は、「ぼちぼちにいく」のを好む。バランスよく世渡りする、自分の甲羅に似せた穴を掘る、まあ何とかアタックする、あまり手を拡げなくともよいなどの気分、一種の処世方針の表明なのであるが……。大阪に生れ育った著者が、「ぼちぼちにいく」知恵で、現代人の抱える「家族」や「愛」の難問に答える名著。
  • もと夫婦
    3.0
    何気ない日常生活にひそむ、おかしさ、愚かしさ、そして愛の喜びと悲しみを、関西弁の味を心憎いまでに駆使して描く田辺聖子独自のユーモア世界……別れた夫婦が喧嘩をくり返しながら、いつのまにか元のさやにもどった「もと夫婦」、他に「求婚」「あじさい娘」「あめりか・じゃがたら文」「金蒔絵の雲」等9編を収録。
  • 宮本武蔵をくどく法
    -
    遠大な計画は胸に隠して、《かわゆい》魅力を大きく育て、上手に誘って楽しみましょう。きっと結婚につながる恋の秘術が、確かに身につくとっておきの話。家つき男をくどく法、女闘士をくどく法、年下男をくどく法、二十五の女をくどく法……かしこい人も、ふつうの人も、皆幸せになる、甘く多彩な、傑作短編集。
  • 私本・イソップ物語
    3.0
    奸智にたけながら結局不如意な狐、愚かで粗暴で純情な狼、立派すぎる正義漢の犬、甘くてかわいい娘兎、臆病な権力者の獅子、何でも商売の狸……動物好きの著者が生き生きと語る、抱腹絶倒の現代版イソップ話。動物たちのいじらしさが滲む姿を描いて、人間という生き物を深く考える、知恵と笑いの傑作小説集。
  • 無常ソング
    -
    母親の葬式で、和讃にギター伴奏をつける若者。その奔放さに中年男は苦々しい顔をする。「まあ、ええやないか」と分りがいいのは坊さん。その若者も最後にはご詠歌、つまり無常ソングを合唱しつつ涙を流し、中年男をホッとさせる。冠婚葬祭をテーマに、巧みなユーモアで人生の哀歓を盛り上げた、独得の小説世界。
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)
    4.0
    1~2巻1,232円 (税込)
    女でも男と対等の生活をしたいという夢を描いた『とりかへばや物語』。女手だからこそ子を失った悲しみを綴ることのできた紀貫之。おませな少女の会話をリアルに描いた『浮世床』。『古事記』『万葉集』から『枕草子』『平家物語』『徒然草』、さらに江戸文学まで、古典をこよなく愛する田辺聖子が、その魅力を縦横無尽に語る。

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  • 甘い関係
    3.7
    生真面目で好奇心旺盛な雑誌編集者の彩子、ボーイフレンドと長続きしない歌手志望の町子、金儲けが趣味のOL美紀。同居生活を送る3人が、それぞれの恋愛と仕事を通して、人生の面白さに目覚めていく。軽やかなユーモアをまとって描かれる、恋愛の喜びと哀しみ、自立と結婚、「女の真実」と「男の典型」──人生を謳歌する女たちの姿がさわやかな感動を呼ぶ傑作長篇。昭和42年に執筆されたこの作品には、今と変わらない女性の悩みと喜びが満載です。
  • ブス愚痴録
    3.6
    長身、ハンサムでスポーツマンの赤木は、社内きってのプレイボーイとして有名だったが、このたび結婚。披露宴に招かれた赤木の上司・吉見は、花嫁の顔をみて絶句してしまう。花嫁はなんと、大女のデブで激ブス!(……こんなハズはない)驚きのあまり披露宴会場は静まりかえった──(「ブス愚痴録」)。小心控えめだった妻が勤めはじめるや、みるみる積極的になり、とまどう夫。丁寧すぎる人妻事務員にしびれる新入社員。男女の仲の不思議さを描く傑作短篇集。
  • たのしきわが家
    3.2
    浮気、近所づきあい、姑問題……夫婦のあいだは、いつの世もすっきりとはいかないもの。それでも、互いの英知とやさしさが、男女を長年月にわたって結びつける。田辺聖子があたたかくユーモラスに描き出す、さまざまな夫婦のかたち。『貞女の日記』改題

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  • 女のおっさん箴言集
    3.0
    「死んだときに『ええ子やったなア。あれは』とまわりが言ってくれるというのが、人間の仕事みたいな気がするわ」「女というのは、(ウソだ)と思っていても、酔わされるのが好きなんである」――〈女のおっさん〉こと作家・田辺聖子の小説やエッセイの中から、ひときわ光るフレーズを厳選。鋭い洞察、洗練されたユーモア、温かい励まし……などが凝縮された、生き方のヒント集。人生が明るくなります。

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  • 恋する罪びと
    -
    秘めやかに、深く烈しくつのる想いは、ときに生死を超え、時空を超えて成就する――そんな究極の恋の見本帳がここにあります。本書は、『伊勢物語』『今昔物語』などの古典や『万葉集』『古今和歌集』などの詩歌、今に残る伝説・史実などから、お気に入りの恋物語を取り出して田辺流解釈で楽しむ本です。「死ぬ前にもう一度、情の深い男に抱かれたい」という老女と契った在原業平の本当の“色男”ぶり。出世のために自分を棄てた夫をミイラになるまで待ちつづけた女房と、その幽鬼の妻と一夜を共にした男の話。心で結ばれていたために永遠を獲得した、お通と宮本武蔵の純情秘話。紫式部と年上の夫との可愛くも機知に富んだ恋のかけひき……など、著者が「なんと日本人は<恋する能力>に長けた<血の熱い>民族だったのか」と嘆息する、とっておきの24話を収録。1篇ごとに味わいの異なる恋物語。あなたの心にときめきと潤いを与えてくれます。

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