【感想・ネタバレ】クレヨン王国のパトロール隊長のレビュー

あらすじ

5年生のノブオは、右田先生にしかられ、山おくへかけだしました。道にまよって、林の中の一軒家をたずねると、洋服を着たフクロウが……。いつのまにか、クレヨン王国へまよいこんでいたのです。ノブオは、王国のパトロール隊長として、冒険の旅に出ます。楽しい読み物に子どもの主張をおりまぜた「クレヨン王国」シリーズ2作め。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生のころに大好きで何度も読み返していました。ノブオやワレモコウのこころの痛みや孤独。愛されたいという純粋なきもち。うまく伝わらない優しさ。当時からひとりでいるのが好きで、いつも教室で静かに休憩時間に本を読んでいました。不器用で可愛いらしく笑う女の子の輪にうまく入れずに、静かに読んでいたら自分のように感じてノブオの冒険がうまくいくように祈る気持ちで読んでいたのを思い出します。考えなくてもいい走るんだ、と蛇の子供に叫んだノブオ。本当に大切ならばときには、頭で何かを考えることと同じくらいに相手へ行動で示してゆくことが大切だなあと思いました。大切な思い出の本。間に歌が入っていて巻末に楽譜も載っています。ピアノで弾いて音程を確かめて「こんなかんじなんだ」ってそのイメージを膨らませることができたことも嬉しかったなあて思いました。

1
2012年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノブオと右田先生との関係が生徒と先生であるにも関わらず、きっと前世では仇同士だったに違いない、他生徒からみても先生のノブオに対する態度はやり過ぎでは無いかと思われるほどだったりと、特殊な敵対関係の説明から始まる。
また、実の母親は亡くなり、新しい母親と連れ子の妹ができたが、遊んでいた拍子に事故にあい、妹は失明。以降、母親は相変わらず優しいものの"信夫"の"信"が前の母親の名前と同じだから縁起が悪いのだ、名前をカタカナに変えよう、とノブオにしたり、そうゆう呪い関係に傾倒。
事故の際、父親に強く殴られたが、それ以降は何もない。

心が苦しんでいることを気の毒に思ったゴールデン王はノブオをクレヨン王国へ行かせることに。フクロウからパトロール隊隊長を引き継ぐ。クレヨン王国に来てから母のぬくもりを感じる、お母さんに会いたい、とフクロウにお願いすると、会わせてくれることに。太陽が母であり、ノブオが見ていなくても太陽は見ている〜のくだりはグッときた。それから、僕はもう大丈夫だよ、というノブオ。踏ん切りがついた成長。
火の精と水の精の戦いを食い止めるべく冒険するが、なぜ父はあの時殴ったのか、父は死ねない、ノブオが死ねば良かったのだ、〜など、
重いテーマによるノブオの成長と、クレヨン王国でのファンタジーな冒険。

また読みたくなる1冊だった。

0
2024年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公のノブオは、学校でも、家庭でも居場所がない。担任なんて、ノブオの気持ちなんて全くわかってくれない。そういうささくれ立った心のノブオが迷い込んだクレヨン王国。フクロウ隊長が見つめるノブオのひび割れそうな心が痛々しく、自分のことのように悲しくて・・・。
けれど、クレヨン王国で「パトロール隊長」として働き始めるノブオ。最初は自分勝手だったり、戸惑ったりで、うまくいかないことも多いけれど、さまざまな困難に立ち向かい、たくさんの人?と出会い、ノブオは大きく成長していく。
そんなノブオと同様に、この本を通し、私にも「責任」と「大人になること」を教えてくれたように思える。ジュニアのみなさんにはぜひ読んでいただきたい作品です。

0
2016年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズ、児童文学だし、子供向けに平仮名も多めなのに
内容が全然子供向けじゃなくて良い。
子供向けじゃないというか、子供(読む人)を子供扱いしていないところが素敵です。

ノブオ、小学五年生にして人生過酷すぎる(笑)
でもわかるなぁ。
先生に対してだけ悪い自分が出てくる。
先生もノブオに対してだけ態度が悪くなる。
これ、わたしもあるあるで。
特定の人に対して、すごく意地悪な気持ちになったり、優しくできなかったりする。
「嫌い」とかいう単純な感情じゃないんですよね。

旅の場面、展開がくるくる変わって慌ただしいところが
ファンタジー感強くて好きです。

0
2025年06月26日

「SF・ファンタジー」ランキング