あらすじ
秘密の虫とり場が、突然、他の学校のこどもたちの基地として取られてしまった。とり返すべく立ちあがった三人組の活躍は?
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Posted by ブクログ
ズッコケシリーズ後期の名作。評者にとって殿堂入りである『株式会社』を除けば最も好きな作品。
この文庫版の解説でも述べられているが、「武器を持ち寄って戦うなど暴力事件だ」的なことをいう先生・教育者が劇中登場せず、あくまで三人組とそれに連なる人脈で事件を解決しているのが大きなポイント。
事件の発端は、カブトムシが取れる穴場をある勢力(高級エアガンで武装した違う小学校の生徒たち)が占拠したことから始まる。
前半、カブトムシスポットを取り戻そうとハチベエ達は意気揚々と攻め入るも、情報管理の不徹底(陣営の1人が自軍の情報をうっかり漏らしてしまう)によりあえなく敗北。
総崩れになった3人組陣営だが、忍者としての戦い方に活路を見出す。クラスのヒロインもくノ一として参加し、新生3人組陣営が発足する。
ハカセの用意周到な準備と作戦により、最後は3人組の圧勝で幕を閉じる。
3人組たちが一度は敗北を喫するも、知恵と工夫で集団戦を制した痛快劇、それがこの作品である。
余談だが、2002年版のドラマは最後に手打ちが行われ(原作では降参した逃亡兵を見逃しているが、和解のシーンは無い)、協力してエアガン軍の基地の撤去が行われた。
原作派からすると大改変であり、原作の良さを殺してしまっているが、「実力行使に対して実力行使で解決する」という内容が児童向けドラマとして放映しづらかったのだろう。
Posted by ブクログ
子供の頃に戻って原点回帰。
夏休みの読書の宿題ような気分で読み始めたんですが、面白かったです。
作戦が順調に進んでいく様子は、ドキドキしながら読めました。
あ、でも、鳴子に引っかかるところは、ヒヤリとしましたよ。
敗北と勝利、仲間との友情や助け合い。冒険。
「両親が離婚して片親」「共働きで昼食をひとりで食べるのはさびしい」など、大人が読むとチョット切ない気分にさせてくれる所もチラホラと。
そんな色々な要素がギュッと詰っていて、大人が読んでも楽しめるのではないでしょうか。
コテンパンにやっつけるのではなくて、アジトから敵を追い出す発想は、相手への優しさを感じました。
ハカセは、なかなかの策士ですね。
実はズッコケシリーズは初めてで、子供の頃に読んでいたらもっと面白く読めたんだろうなと、ちょっと悔しい気分でした。
Posted by ブクログ
小学生時代に読んだ作品。
ズッコケシリーズでもっとも痛快な作品であると思う。
スカっとしたいときに読むのが吉。ただし、途中でやめるのはおすすめしない。一気にばっと読んでしまおう。
Posted by ブクログ
割と問題作かもよ…
山はみんなのものなのに本当何やってるんだか。
これは大人になってから読むと
別印象になるはず。
ある種の警告でもあるのよね。
やってること、犯罪だからね一応。
最初こそは負けたけれども
計画を立て直した結果…
思わぬ相手の思惑も見えてきて…
で、最後はわれらがハカセの
ある種ダメことをしたことによる
作戦勝ちでした。
そりゃあ肝心のもの使えないもんね。
Posted by ブクログ
ものすごく久しぶりに読んだズッコケ。
那須さんのおられないこの世は寂しい。
小学生当時、この忍者と、無人島と、株式会社がお気に入りだった。
いま読んでも面白いし、話の展開がうまい。
小学生のとき、この本で、角材、という言葉を覚えた。
でも大人になったいま読むと、ハカセとモーちゃんが受けた屈辱や心の傷は絶対許せるもの、癒せるものではないと思うし、大人に頼ってほしいし、あの中学生の背景が気になるし、彼らには正当な罰というか処置が必要だし、えーといろいろモヤモヤした。
あと、ハチベエはかわいいけど、ハカセたちに対する言動はかなりひどいと思った。許さん。