あらすじ
私たちはしばしば「働かない」ことに憧れながらも、成果を追い求め、今を犠牲にしてゴールを目指す。しかし世界には、そうした成果主義や資本主義とは異なる価値観で人びとが豊かに生きる社会がたくさんある。「貧しさ」がないアマゾンの先住民、気軽に仕事を転々とするアフリカ都市民、海賊行為が切り開く新しい経済圏……。彼らの生き残り戦略から、働き方、人とのつながり、時間的価値観をふくめた生き方を問い直す。
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Posted by ブクログ
タンザニアの零細商人を中心に、情報・構成が整理されていて読みやすかった。Living for Today(その日その日を生きていくこと)を基盤に、絶えず試しにやってみて、稼げるようなら突き進み、稼げないようなら撤退する。仕事は仕事。どれかは/誰かは成功することで、その分だけ誰かの余地が生まれる。対面交渉による「信頼」がすべて。失敗しても誰かの稼ぎで食いつなぐ。インフォーマル経済の違法性は「法的な違法性」と「道義的な違法性/合法性」で区別され、人々の受け止め方も違う。後者のほうがNG行為なよう。
Posted by ブクログ
例えが多くて分かりやすい内容です。
特に、私は、本書で書かれているタンザニアの人の、製品(売り物)に関する概念が気になりました。
私見をもとに書いてみます。
ーその場で必要な物を、必要な時だけ使えればいいという考えー
本書にある例は、雨が降ったら傘を買う、ことと、興味深くて欲しいけどすぐ飽きそうなものは安くて壊れやすくてもいいから買う、というもの(うろ覚え)。
自分の中にある、長持ちするものなら少し値が張るものでも買うという考えとは異なる。
また、高品質で、高いものも多いメイドインジャパンを好む人ばかりじゃないのだなと知った。