ゴブリン討伐だけで銀等級にまで上り詰めた稀有な存在、
それがゴブリンスレイヤー。(子鬼を殺す者)
一般的なゲームでのゴブリンは最弱のキャラクターとして扱われていますが、
もしゴブリンが現実にいたらどれだけ日常生活への被害があるか、生々しく描かれています。
「どきどきわくわくする楽しいファンタジー作品なので是非読んでください」とは申しません。
目を背けたくなるようなグロテスクなシーンもあるのです。
だからこそリアルに感じ、この作品にぐいぐい引き込まれてしまいます。
痛みを受け入れ乗り越えられる大人に是非読んでいただきたい。重厚なダークファンタジー。
(※イラストはとっても可愛いです。素敵なアレが窓枠に乗っているシーンもあります。)
感情タグBEST3
私から言えることは、
何かと比較して、同じような話だろうとお考えになって読まない方へ。
試し読みからでも読んでみて頂きたい。
英雄譚?否。
強くてニューゲーム?否。
主人公チート?否。
異世界召喚?否。
転生系?否。
読者がただ一人の男の人生に魅了させられるお話です。
Posted by ブクログ 2017年03月23日
村々を襲うゴブリンばかりを討伐するゴブリンスレイヤーの物語である。どうも元となったのはやる夫系のAA作品だったらしいが、そちらは未読である。
ファンタジー系の物語において、ゴブリンと言えば一山いくらで狩られる初心者向けのイージーなモンスターという印象が強いが、ここでは「悪ガキのように狡賢く、悪意...続きを読むをもって冒険者を襲う」存在として描かれ、イージーなクエストを想定していた初心者パーティを食い物にする恐るべき存在である。
そんなゴブリンばかりを倒して辺境最強の銀等級冒険者となったゴブリンスレイヤーが、初心者パーティで唯一生き残った神官の少女と出会ったことから物語は始まる。
とまあ、そんな風に書けば、あたかも難敵強敵と戦う様が想像されるが、この物語で戦う相手はすべてゴブリンである。ゴブリンを倒し、ゴブリンの根城を叩き潰し、百からなるゴブリンの侵攻を食い止める、そんな物語がこの一巻では展開された。
これで続巻がどうなるのか、正直今の時点では想像できないでいるが(もう書くべきは書き尽くした感がある)、ここでの物語はただただお見事。
文句なしに星五つで評価したい。ダークファンタジーとの表記があるが、別段ゴブリンスレイヤーはダークではないので、どちらかというとハードボイルドと言うべきような気もする。
無慈悲な世界での冒険譚が異色ですごく個性的で好きです。
世の中救いがないこともあるよなと思いながら日々を噛み締めています。
新番組CMで気になってアニメを見たらハマりました。
個々の力が生きるか死ぬかに直結する、しかも、レベルが上がって強くなるわけじゃない。
そんな世界で力が並みの冒険者と同じ主人公が、あの手この手を使って強い弱い関係なくゴブリンを殺していく。
そんな主人公に惚れます。
数年前にアニメ1期を見て以来気になってた作品。
手を付けない内にアニメ2期が放送開始&終了し、漸く原作第1巻を手に取ってみて吃驚。
殆どアニメ1期の総集編みたいな内容だったなんて…。
まぁ、小出しにされても理解し難かった可能性も高いですし、1巻は作品全体のアブストラクト的なものだったんですかね。
...続きを読む光と秩序と宿命の神々と、闇と混沌と偶然の神々との、サイコロ勝負の盤面だった事も驚きです。
RPGの様な世界感なのに、能力等は数値化されず、魔法や奇蹟があるのに蘇生魔法とかがない世界。
大きな力の下では無力でも懸命に生きる人達…
Posted by ブクログ 2023年12月19日
TRPGが好きな著者ということもあり、
マクガフィンに該当するデータ、必須な情報を明確に区分して書かれている
特徴があります。
話の流れは大きく動いていないが、
展開が早すぎるダークファンタジーは
消化不良で終わりがちなので結構面白そうと1巻では
思いました。
Posted by ブクログ 2023年04月02日
マンガアニメを読んで見たことがあって、小説も読んでみましたが、面白かった。
1行ずつ改行ってのが気になったけど、大したことではないですね。
1巻で案外ゴブスレさんの感情というか雰囲気は柔らかくなってたんですね。ここから続きも読んでみたいと思える終わり方だったと思いました。
Posted by ブクログ 2017年02月12日
【一言で表すと】
題名の通りゴブリンをただひたすら狩り続ける無機質で正体不明の鎧武者の話。なのに面白い。
【全体的な感想】
個人的な感想としては、シリアスな異世界ファンタジーでこんなに引き込まれたのは久しぶり。正体不明の鎧武者の正体が徐々に分かっていく構成になっていて、途中からどんどん引き込ま...続きを読むれた。
戦闘シーンも飽きなかったし、ラストの飾り方もなかなか。ただ、文章は芝居がかりすぎているからか、やや癖があって、最初は読みづらかったかも。
異世界ファンタジーものは方々でやりつくされていて、シリアス系は面白いものでもどこか目新しさがなく、俺強ものにも食傷気味で、「ダンジョン飯」「このすば」等のギャグ系の方が最近は面白いなと思っていたところだったので、これからは、シリアス系もちゃんと読んでみようと思った。王道異世界ファンタジーより、その世界観の一部を切り取って局所的なところの話を作り込むっていうジャンルがいいのかも…
【あらすじと考察】(※ネタバレとなる可能性があるので注意)
エルフやドワーフがいて、魔王といった闇の存在を討伐するための冒険者ギルドがある異世界冒険ファンタジーものだが、勇者が魔王を倒しに行くという王道ファンタジーの物語ではなく、王道ファンタジーの世界の片隅で、ゴブリンをひたすら一心に倒し続ける鎧武者の生きざまが描かれている。
雑魚キャラとして見なされがちなゴブリンの生態が緻密に描かれ、実は学習能力が高く、狡猾な手口と数の多さで冒険者や村人たちを陥れる恐ろしい存在であることもリアルに表現されている。
・上級冒険者と認定されていながらもドラゴンや魔王の討伐には見向きもせず、ゴブリン討伐の依頼のみを受け続け、ゴブリンは子供一匹残さず冷徹に徹底的に殺しつくす正体不明の鎧武者。
・初の冒険で仲間がゴブリンに非道になぶり殺される姿を目の当たりにしてその恐ろしさを実感しつつも、命の恩人の鎧武者の冷酷さを受け入れきれず、恐る恐る鎧武者についていく初級冒険者の心優しい神官の少女。
・上級冒険者なのにゴブリンばかりを相手にする奇異で偏屈な存在として扱われる鎧武者の過去を知る幼馴染の農村の娘。
・「ゴブリン退治は労力の割に報酬が少なく、初級者向けの依頼。」農村からのゴブリン退治の依頼が捌けずに初級者に頼まざるを得なくなり、滅ぼされる農村と帰ってこない初級者の板挟みに心を痛める冒険者ギルドの受付嬢。
上記以外にも様々なキャラクターが登場し、それぞれの視点から正体不明の鎧武者の姿が語られ、徐々にその人となりが明らかになっていく、という構成となっている。
Posted by ブクログ 2016年03月12日
それぞれが役柄で呼ばれ主人公は容貌さえ明らかでない書き割り的世界の物語。最初からこれでもかとばかりに描かれる冒険者の末路。
でも主人公ゴブリンスレイヤーの考え方や行動の真摯さに、やがて明らかになる彼の行動の規範となった人の存在に、明日も続いていく終わりのない彼の偉業に、読んだ時間分の満足を得て読み終...続きを読むえた。いやそんなかしこまって読むお話じゃなくエンタテインメントなんだけどね。
Posted by ブクログ 2016年02月17日
読む前は「どうせ某ニンジャ殺しの二番煎じだろ」と
思っていたが、全然全くそんなものではなく、とても面白かった。この世界のゴブリンはTRPGやMTGにおける
それであり、残忍で狡猾、そして恐ろしい存在として描かれている。それ故に、ただゴブリンと戦って鏖殺するだけでもかなりの緊張感がある。
また、主人公...続きを読むであるゴブリンスレイヤーが非常にハードボイルドかつタフなキャラクターで、非常に魅力的。
うん、これは当たりだ。
とても面白い作品でした。
この作品を読んでいると、何故かフルメタル・パニックを思い出してしまいました、主人公が似ていたためかもしれません、これから先も応援していきたい作品ですね。
ややダークな感じで、世界観は好き。
キャラ毎に固有名詞が無いのも良い。
登場していきなりいなくなるキャラがいることや、なんとも言えない凄惨な状況については苦手な人がいるかも、と思う。
どんなファンタジーでも雑魚として出て来るゴブリンがこうも怖いとは、なかなかに衝撃。
作中の、自身が彼...続きを読むらにとってのゴブリンだ、というニュアンスのセリフはゾクゾクするほどに心に残った。
今風のファンタジーでは無いが、その分懐かしさがあった。
特別なチカラなんて無い、本当の冒険者の話。
Posted by ブクログ 2021年12月22日
手心を加えないタイプのKPによる初見殺しシナリオから始まるTRPG。
単体・少数なら雑魚扱いのゴブリンでも、集団・巣穴であれば脅威度が跳ね上がるという言われてみれば納得な話だが、初心者相手にゲーム序盤で全滅させるようなプレイはあまり行われない為、意外性のあるシチュエーションだと思う。
主人公...続きを読むはゴブリン殺しのエキスパートだがゴブリン以外の事は極端に疎いというアンバランスさ。汚れ仕事を行う者も求められているとはいえ、ゴブリンに固執し徹底的に殺し尽くすスタイルから、冒険者ではなく「復讐者」である事が徐々に分かってくる。だが、先のない復讐を続ける彼を気に掛ける仲間が増え、最後には冒険者としての在り方を見出す。
熟練戦士の冒険者デビューとなるのか、あいかわらずゴブリンを狩るのか、続巻が気になる。
言わずと知れたヒット作だけのことはあり キャラ ストーリーとも1巻に集約されている感じ 有りがちなイージー設定ではなくハード 時にヘルな世界で 雑魚敵ゴブリンに延々復讐し続ける主人公 彼を見守る女性陣が全員 妙齢の美人って辺りはまあラノベですが・・・
Posted by ブクログ 2019年03月03日
ゴブリン退治にストイックに取り組む冒険者。
ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男の物語。
冒険譚でもなく成り上がり話でもないけど、
人間ドラマが展開されていて、喋らない彼の代わりに
周りの人間と繰り広げられる物語に惹きこまれる。
アニメの最後で描かれた牧場での戦闘が1巻だとはおもわなかったけど、これは...続きを読むこれで楽しめた。
Posted by ブクログ 2018年12月17日
アニメ化で興味を引かれて、読みましたが、面白いです。
ロードス島戦記のような、典型的なTRPGリプレイ小説とはまた違った、趣のあるお話。展開が上手なのは、作者自信がTRPGをされてるからでしょうか。
例えればDQ4で、ただただ最初の武器屋の雇われを続けるトルネコ。しかし、そこにクローズアップする...続きを読むと、色々なドラマと冒険が!を実際に書き起こされた小説です。実際あそこが一番好きだったな。
しかし時たま変な文章があって気になる。「角たる牙」とか。
Posted by ブクログ 2018年06月16日
だいたいのRPGではザコ中のザコモンスターのゴブリンだけを倒す冒険者というテーマが今まで読んだ事が無く斬新だった。本作を読むとゴブリンへの認識が変わる。次巻を購入していいレベルの面白さ。
6巻まで読んだ者です
作品の中ではゴブリン退治は
初級のクエスト扱いされています
しかし、ゴブリンは村を襲いまくったり
女を巣まで引きずり込んで犯しまくったり
強い上位種ゴブリンが出てきたりと
読むにつれて「ゴブリン危なくない?ゴブリン強くない?」
という思いが強くなり
なぜ...続きを読む襲われ犯され奪われてるのに
初級のクエスト扱いなの!
作中の世界の認識にちょっとイライラ
ゴブリンはオスしかいなく
人の女を犯し孕ませます
人がゴブリンの子を孕めるというなら
ゴブリン退治に女を行かせるのは
あまりにも愚かなのでは...
作品の中の世界はバカばっかりなの?
それとも冒険者はかなり貴重なの?
といろいろ考えながら読むと楽しめると思います
Posted by ブクログ 2017年05月20日
ゴブリンというザコ敵のみを狩ることに専念してきた男の物語。安っぽい作品なんだろうなーと思っていたのだが、読んでみると面白い。
なぜなら、彼はゴブリンだけをひたすら倒してきたベテランとはいえ、一人の不器用な人間であり、彼は冒険者でない。周辺にいるゴブリンをひたすら倒してきた。そんな彼にも、過去があり、...続きを読む守りたい人が居て。彼もまた、少しずつ、不器用なりに、周りの人々に支えられながら成長していくお話なのだ。続きに期待がもてる作品だ。
Posted by ブクログ 2018年09月15日
初めての冒険者登録、初めてのPT、初めての…。
そこで知り合ったのが、ゴブリンだけを殺す男性。
1人として、名前が出てきません。
誰も呼びかけないですし、固有名詞のみで
地文は続いていきます。
読みやすくもなく、非常に分かりやすいです。
とにかくゴブリンだけを殺していく男。
それは何故なのか。
...続きを読む早い段階でヒントが出てきて、答えが出てきて。
そして最後に繋がります。
ある意味、うぬぼれて行動したら大変な事になるよ、と
教訓がもらえる内容、やも知れません。
築き上げた信頼と実績は、大切なものです。